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とある科学の超電磁砲S感想。頼り頼られ、大人の階段を少しのぼった美琴

 2013年春夏アニメの感想です。

◎「とある科学の超電磁砲(レールガン)S」(全24話)

 2013年ACEにて、サインつきポスター。


 2013年春夏アニメ。レールガンとしては2期。今回は比較的シリアスな話が多かったですが、まあまあでした。

 学園都市のお偉いさんが事件の裏にいそうであり、第3位のレベル5の御坂美琴(cv佐藤利奈)がそれを止めようとして破壊活動を繰り返しているのだから(中盤まで。)、監視カメラで美琴の動きをつかめそうなのですが。
 美琴自身の電撃で監視カメラを無効にしていたとしても、それが出来るのは美琴くらいしかいないと簡単に分かるはずですから、やはり、美琴の行動が制限されたり尾行されたり捕まったりしないのが不思議。

 そこに違和感を感じたことと(但し、どうせ裏があって、それがプラスになると思ったから真の黒幕は美琴を見逃しているのでしょうけれど。)、ミサカ妹(cvささきのぞみ)の話が少しばかり長かったので飽きてきたことがマイナス。

 ただ、密かに、凄く頭が良い布束砥信(cv葉山いくみ)は気に入りました。英語まじりの日本語が鼻に付きますが。


○ 最終24話ラストで、映像的には、美琴と黒子が宇宙服も着けずに学校の制服で大気圏の外に出ているようにしか見えなかったですが、美琴の髪や服も美琴から離れた黒子の髪や服も揺れているので空気があるけれど、黒子が口をふさいでいたので空気が薄いことは確かです。
 なので、2人は大気圏内にいたのでしょう。

 大気圏外だとすると、美琴は電撃で体を覆ったから宇宙での強い放射線も熱も問題なしということで都合良く説明するのでしょうし、美琴から離れた黒子もついでに包み込んだと説明するのでしょうけれど。
 でないと、相当な被曝をしたことになります。


○ それにしても、このシリーズは相変わらず、人は力を持つほど自分勝手で傲慢で性格が悪くなる、つまり、人は自らの力を過信し見誤る、人は自らの力の誘惑を制御しきれない、と言いたいのですかね。
 超能力のレベルが全てという価値観の学園都市ですから、そういう子供が育つのも当然ですけれど。

 それとも、人間の本質は悪であり、普段は猫を沢山かぶっているだけである、と言いたいのですかね。

 いずれもその通りだと思いますし、特に前者は2011年3月11日の福島原発の事故後でもあり、より説得力は感じますが。



 美琴は中学2年生の子供ですし、レベル5の人はほとんどが10代っぽく、そんな子供が誰よりも強いレベル5(7人しかいない。)の力(超能力)を持ってしまったわけですから、美琴でなくても、大人でも、大なり小なりは、テング、傲慢、横暴、と性格が悪くなるのは普通ですけれど、それにしてもレベル5の全員というか、レベルが上がるほど性格が悪くてイライラさせられます(何人かは未登場だったかな。)。

 そんな人の中に、自分より強い相手/自分が負けた相手には大人しい人がいるというのも、ありがち過ぎて笑えますが。
 アイデンティティ(この場合は超能力。)を見出していたものを否定されたら、しおらしくなるのも自然なことです。


 日常の美琴は、能力を鼻にかけたところはそれ程ないですし、それ程性格が悪そうではないかなあ。戦うときやチンピラにからまれたときは「それ程」ですけれど。


 中1でレベル1の初春飾利(cv豊崎愛生)や、中1でレベル0の佐天涙子(cv伊藤かな恵)なんかいつも性格が良いですし。
 レベルが低いから少し卑屈になっているところは1期で描かれましたが、超能力が全てみたいな世界観ですから、そうなるのも自然でしょう。


 力を使っているときも性格が良いのは、上条当麻(cv阿部敦)くらいかなあ。
 彼の場合は、レベル0であり、相手の力を消すという受け身の力、つまりマイナスの力だからかも知れませんが。


 レベル4の白井黒子(cv新井里美)(中1)は後輩にも優しくて性格はそこそこいいですね。美琴への変態的かつ偏執的な愛を除けば。そんな黒子ですら、敵と戦うときはレベル4であることを鼻にかけていて、やっぱり傲慢に見えるのですけれども。
 となると、結局は黒子も性格はそこそこ悪いのか。


◎ 16話までが、御坂美琴(cv佐藤利奈)の遺伝子から作ったクローンのミサカ妹が、レベル5で1位のアクセラレータ(cv岡本信彦)がレベル6になるための実験として戦って多数(1万以上)殺される話でした。

 遺伝子と外見は美琴(つまり人間)と同じでも、感情が生まれなかったから人間扱いではなく、モルモットと同じ実験動物扱いというのは、ある意味当然なのですよね。外見と遺伝子が人間でも中身はコンピューターと同じなので、機械と同じ存在とも言えますから。
 だから、その実験を行っている科学者達やアクセラレータがミサカ妹を人間と思わないのも自然です。

 美琴は妹のように人間のように思っていますが、遺伝子的には人間ですから、それも自然な感情ですけれど。


 アクセラレータに勝てなかった美琴ですが、レベル0の上条が一番レベルが高いアクセラレータに勝ったところはあり得ないくらいに出来過ぎでしたが。

 まあ、そういう規格外の、言うなればマイナス・レベル5の能力を持つ存在、つまり、レベル5のアクセラレータと同程度にレベル0から離れた存在ですから、キャラ設定通りとは言えますね。

 美琴のみで解決しようとして解決出来ず、図らずも上条の力を借りて解決させたお話。


◎ それが片付いて一転、日常のほんわかした話に、というのは一時的でしたが。

 18話からの、レベルが低いから学園都市では低く見られているものの極めて頭が良い「スタディ」の者が人工的に作った高能力者のフェブリ(cv野水伊織)は、人間ではない動物とも言えますし、人間の形をして感情もあるので人間とも言えますし、感情がある分、ミカサ妹よりは人間に近い気もしますし。

 でもフェブリは、人間とは違った形で生まれたのですから、少なくとも地球における人間ではないです。犬や猫が人間の形をして人間の言葉を話し、人間の感情を持っているようなものです。遺伝子が人間であるミカサ妹は、感情がないけれど人間と考えるしかないのでしょうけれど。宇宙人(知的生命体)を人間と呼ぶのなら知的生命体であるフェブリも人間ですが、人間と宇宙人は同種とは言うかも知れませんが、遺伝子がある程度離れていれば人間とは言わないはず。



○ ミサカ妹の件で1人で解決できなかったからでしょうし、そのときに美琴が危険な事をしていることに気付いていたけれど頼られなかったし信じて何もしなかった黒子がシビレを切らしたからでしょうし、他の仲間も手伝ってくれたり、実際、1人では対処できそうにないから美琴は皆を頼ったり。

 図らずも皆の力を借りて、「スタディ」が学園都市に能力を見せ付けようとしたことや、宇宙から学園都市へのミサイル攻撃を防いだお話。


○ 1人では勝てなかった経験や、皆の協力が必要だった経験、皆を頼った経験、皆に頼られた経験が、美琴をそれ程には傲慢ではなく、性格も悪くはない方向に育てていくのでしょう。


【shin】

コメント一覧

shin99shin
カリスマ声優白書さん、人それぞれですね。
カリスマ声優白書
佐藤利奈さんが演じた中で、ファンならもちろん超電磁砲(超電磁砲)の御坂美琴役ですが、私とすれば「ふしぎ星」のソフィー役です。
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