2015年秋アニメの感想の続きです。
◎「ノラガミ ARAGOTO」(第2期、全13話)
総合評価3.5点(5点満点)
世評としてしてはもっと高得点なのでしょうけれど、好みの問題です。
このアニメの神は寂しがり屋で、古来からの日本の神は人間らしい神が多いですが、このアニメの神もそうです。
毘沙門と夜トとの話が長かったのは良いとして、毘沙門のバカさを長々と見せられたところは疲れましたが、全体としてコメディもシリアスも良く出来ていて、一般的にはもっと高得点でしょう。私は、毘沙門に疲れたので、点が低めになっています。
夜ト(やと)(cv神谷浩史)、雪音(ゆきね)(cv梶裕貴)、壱岐ひより(cv内田真礼)、毘沙門天(cv沢城みゆき)、兆麻(かずま)(cv福山潤)、くら巴(くらは)(cv井上和彦)、
小福(こふく)(貧乏神)(cv豊崎愛生)、大黒(cv小野大輔)、恵比寿(cv置鮎龍太郎、代替わり後はcv巽悠衣子)、野良(cv釘宮理恵)、イザナミ(cv山村響)など。


イスラム音楽を不適切に使用したとしてお詫びと訂正がありました。
歌詞は分かりませんからどこが悪かったのか分かりにくいですが、6話のバトルの中で、キャラが「神ごときが」と神を侮辱した台詞と合わさったからでしょうかね。日本では日本の神に対しても普通にこういう言い方をしますが、宗教によっては認められないというのは理解できます。
とか思っていたら、でも1巻を発売延期したのは1、2話に問題があったからでしょう。
とか思っていたら、ネットを見ると、イスラム教の礼拝への呼び掛けである「アザーン」がそれ以外の用途であるBGMとして使われていたからという理由が多かったです。
これを知っている日本人は少ないでしょう。

○ 毘沙門の世間知らずの呑気さと苦悩と成長と救済が主で、終盤は、恵比寿を助ける話と、夜トの苦悩と成長と救済の話が主。
人間から忘れられると消える、つまり死ぬわけですから、夜トが忘れられることを強く恐れるのは理解できます。
ひより がくれた小さな社(やしろ)に、涙で大喜びするのも理解できます。
無名の神なのにこれまで生きてきたのが謎だと大黒が言っていましたが、忘れられないように、必殺仕事人のようなことをしている夜トというのも、生きるためには仕方がなかったのでしょうし、相手は悪人ということで罪悪感も弱まるのでしょう。
それでもかなりの罪悪感を持っていて、やめたい夜トでしたが、野良がやめさせてくれず。
悪人であっても殺すほどの悪人ではないかも知れませんし、単なる逆恨みであって、殺されるような理由は無い人かも知れませんし。
○ 黄泉のイザナミも強かった。
11話。恵比寿を助けたものの夜トは黄泉から出られず、でも ひより や雪音は助けたいので小福が道を開き、毘沙門が入っていくと。イザナミは強いですね。
地上では忘れられたかという考えが頭をよぎる夜トでしたが、毘沙門から ひより と雪音のことを聞いて頑張る夜ト。
夜トを憎んでいた毘沙門も自分の愚かさを認めて夜トをゆるし。
思いの強さが人や神の強さに比例するということのようで。
毘沙門も恵比寿も野良も夜トも、寂しがり屋です。
○ 12話。社に書いた「夜ト」は、あれだけ喜んでいたから本当の名前のはずとして、ヤボクと読み方を変えて ひより が叫んだら黄泉から戻ってきた夜ト、黄泉がえり。
○ 神々に背いたということで恵比寿は神々に殺されましたが、13話、それは野良が仕組んだ誤解でした。
代替わりした子供恵比寿を、恵比寿のお気に入りのオリーブ軒(洋食屋)に連れていく夜ト、恵比寿に謝る夜ト、恵比寿の記憶がないから今一つ状況がつかめない子供恵比寿、いい対比でした。
夜トはようやく野良を断ちましたし、夜ト、ひより、雪音、いい仲間になりました。
◎「Peeping Life TV シーズン1??」(ぴーぴんぐらいふ・・・)(全12話)
総合評価4点(5点満点)
「半笑い脱力系の即興芝居とCGアニメーションを融合させたムダ使いCGアニメ・ショートコメディー。人々の日常会話のワンシーンの中で、偶然に生まれる間や意味のないしぐさを切り取ったショートアドリブストーリー。」(HPから。)
監督は森りょういち さん、声優も森さんなど何人かで。
これまでもショートアニメとしてCSなどで放送していましたが、新作ショートアニメをいくつかまとめて30分枠で。
○ アトム、ヤッターマン、ブラックジャック、キャシャーンなどのパロ、いつものバカップルやオタクくん。
いつもの、クスッとできる緩い日常コメディ。
バカップルのくだらない痴話喧嘩は引き続きあり、オタクくんのくだらない一人語りも引き続きあり、特にこの2つが好きです。テレビ朝日の女子アナウンサー同士の会話がなかったのが少し残念かな。
こういう緩さは、好みが分かれるのでしょうね。とてもいい緩さですよ。
アニメジャパン2015にて。





【shin】