最近 本を読むペースが速くなってきています。
現役の医師でもある海堂 尊氏。
その作品は全てに医療行政にたいして強いメッセージがこめられています。
「チーム バチスタの栄光」は映画化やドラマ化もされています。
今回の「イノセント・ゲリラの祝祭」も まず予算ありきの厚生労働省の方針を問題視しています。
今回のテーマは「司法と医療のあり方」、「死因の解明」、「官僚のあり方」でした。
厚生労働省を舞台に かなり批判的に?(それが現実?)書かれています。
日本の医療の崩壊を招いた「医療費亡国論」を現在も信じている厚生労働省。
まず予算ありきの医療の抑制。
死亡時の解剖を求める厚生労働省が その費用を出さない。
日本の解剖率は2%と先進国では考えられない低さをまねいています。
医療費を抑制しながら救急医療や産科・小児科医療の充実や医師の増員など矛盾ばかりの行政。
作者は 医療は国家の骨格であり、必要な予算は絶対に削られるべきではないと主張しています。
今までの作品は 大きな物語の中で進行していましたが、今回の作品はぼやけることなく問題点を議論する形ですすんでいます。
少し読みにくいかもしれませんが、厚生労働省の実態を知ることができ、私は面白く読みました。
医師としてだけではなく、作家としてこのような社会貢献をしている作者を尊敬します。
これまでの本は全て読んでいますが、これからも読んでいきたいと思います。
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