挑戦する男

元ＷＧＰ（ロードレース世界選手権）ライダー
青木拓磨氏が
２００９年のダカールラリーに
ドライバーとして参戦します

二輪の世界では超有名な、青木三兄弟の次男
我が家では「タクちゃん」と呼ばせて頂いています

今から１３年前
少し長めの髪を後ろで束ね
ＲＥＰＳＯＬホンダのツナギに身を包み
キリリと一文字に固く結んだ口元
上目使いに見ているのは
トップでチェッカーを受ける自分の姿なのか

タクちゃんが駆るＮＳＲ５００Ｖ
他のマシンに比べると非力なのに
タクちゃんは速かった
その走りは果敢に攻める走り

ゼッケン№２４
表彰台のトップには立てなかったけど
２位、３位には立った

初のフル参戦で年間ランキングは５位！
「次は勝てる！来年は行けるでタクチャン！」

でも翌年の開幕前のテスト中に事故
タクちゃんは脊髄を損傷した

車いすに乗っているタクちゃんを見て
ウソだ・・・と思った

でもタクちゃんはモータースポーツから離れない
事故の翌年には８耐の監督
また、ちびっこバイク教室の先生や
レース・ライディングスクールの主催
時に自らカートにチャレンジも

そして、私達の前に現れる時はいつも笑顔だ

テレビで初めてＭotoＧＰの解説をした時
タクちゃんは手に一杯の資料を持っていた
「今日の為に用意したんやぁ！」

緊張しているのか声が小さかった
アナウンサーの質問に、一拍空いてしまう事もあった
でも、タクちゃんの答えや解説は
とても丁寧だった
タクちゃんのＧＰへの大事な想いが
伝わってくる解説だった

そして現在
解説者タクちゃんは声も大きくなり
タクちゃんってこんなによく喋る人やったんや
と思う位によく喋る！
「あ～！今のおしいなぁ～！ここのサーッキトはね…」
と話すタクちゃんのワクワク感が伝わってきて
こちらまで一緒にワクワクしながら観戦します

そのタクちゃんが今年「アジアクロスカントリー」
という４輪のラリーで選手としてレースの世界に戻ってきた
そして年明けにはダカールラリーへの挑戦！

治安悪化の為、昨年は直前に中止になったダカールラリー
今年はアルゼンチン　ブエノスアイレスが
スタート・ゴール地点になるそうです

もちろん、砂漠もあります
過酷です
でもタクちゃんは挑みます
足が使えないので、車は手で操ります

「諦める理由を探すくらいなら、続ける理由を探そう」
タクちゃんの言葉です。

スタートは１月３日
１月１０日のゴールを目指し
挑戦する男、挑戦し続ける男　青木拓磨

「がんばれ、タクちゃん！」
またテレビの前で私は一緒に熱くなるんだろうな

青木拓磨
official wab site
http://www.takuma-gp.com/profile/profile.html

ブログ
http://sports.yoshimoto.co.jp/takumablog/2008/12/post-7047.html