日高しげる活動ブログ

「種子島・屋久島をもっと良くしたい!」鹿児島県議会議員の日高しげるです!

平成17年9月議会の個人質問

2010年09月19日 | 平成17年県議会一般質問
1.道路行政について
  (1)「道路ふれあい月間」の取組について
  (2)ボランティア活動の現状と取組について
  (3)災害に強い道路ネットワークの形成について
  (4)災害に強い道路ネットワークについて

2.高波対策と海岸線等の保全について
  
3.防災情報について

(1)「道路ふれあい月間」の取り組みについて

2010年09月18日 | 平成17年県議会一般質問
◯質問(日高 滋)
本日午前中の最後の質問となりましたのでどうぞひとつ、一時間ないと思いますが、ひとつおつき合いをお願いを申し上げます。
 まず質問に先立ち、去る九月四日から六日にかけて本県を襲いました台風十四号によってお亡くなりになられました方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、負傷されました方々と被害を受けられました皆様方に心からのお見舞いを申し上げます。
いろいろと大変でありましょうが、どうぞ頑張っていただきまして、一日も早く立ち直られますようにお祈りを申し上げます。
 また、関係当局におかれましては、しっかりと随時状況を把握されまして、万全の体制を配し、支援されますことをまず冒頭に申し上げさせていただきます。
 
◯答弁(土木部長) 
八月の道路ふれあい月間における取り組みにつきましては、道路愛護思想の普及や道路の正しい利用の啓発を図りますことを目的に、道路の美化・清掃など道路愛護に著しい功績のあった民間団体に対しまして知事表彰や、テレビ、ポスターなどによる広報を実施をいたしますとともに、市町村や民間団体と合同で道路の美化・清掃や不法占用物件の撤去指導を行っているところでございます。
 さらに、将来の地域を担う子供たちに道路に対する関心や理解を深めてもらうために、工事現場や交通管制センターなどの見学を行う「道路ふれあい探検隊」を実施するなどいたしまして、道路を慈しむという道路愛護思想の普及に努めているところでございます。

●後述(日高滋)
道路行政についてお答えをいただきました。
 これから厳しい財政状況の中で、県政の取り組みには、部長が申されましたように、共生・協働の精神、活動を抜きにしてはあり得ないことだと思っております。
地域の期待にこたえ、道路はつくったが、花壇の回りは草だらけ、これがこれまでの状況であり、そのことが許される時代でもあったものだと思っております。
しかし、これからの時代は、少なくとも自宅前、そして花壇などは自分たちや地域の皆さんと一緒になって管理をし、きれいにしようとする共生・協働の精神、そして思いが共有されなければ、健全な行政運営は難しいものと思えるところであります。
自分にできることは自分でやる、地域で取り組むこの姿勢が今こそ必要であると思うのであります。
その意味から、ボランティア活動の取り組みをさらに前進させていただくことが大事であります。

(2)ボランティア活動の現状と取組について

2010年09月17日 | 平成17年県議会一般質問
●質問(日高滋)
次に、第二点目として、道路美化・清掃に係るボランティア活動の現状とあわせて、今後、共生・協働の地域社会づくりのためのボランティア活動の拡大を図るための仕組みづくりをさらに進めなければならないと思います。
私は、このボランティア活動の充実が今後の道路行政に果たす役割は大きいものと考えております。
県としてはどのように考えて取り組みをされようとしているのかお聞かせをください。

●答弁(土木部長)
県管理道路におけるボランティア活動につきましては、知覧町や旧宮之城町での地域ぐるみの取り組みなど、約四百の自治会、企業及び個人の方々が身の回りの環境美化活動の一環といたしまして、道路の清掃や花壇の手入れなどに取り組んでいただいております。
生活に密着をいたしました道路の清掃・美化活動を地域住民みずから行いますことは、共生・協働による地域社会づくりへの第一歩でございまして、このような活動がさらに拡大していくことは、道路管理者といたしまして大変ありがたいことと考えております。
このため、今後、地元市町村とも連携をいたしまして、道路のボランティア活動を行政が側面から支える仕組みとしてどのようなことができるか検討をしてまいりたいと考えております。

●後述(日高滋)
道路行政についてお答えをいただきました。
 これから厳しい財政状況の中で、県政の取り組みには、部長が申されましたように、共生・協働の精神、活動を抜きにしてはあり得ないことだと思っております。
地域の期待にこたえ、道路はつくったが、花壇の回りは草だらけ、これがこれまでの状況であり、そのことが許される時代でもあったものだと思っております。
しかし、これからの時代は、少なくとも自宅前、そして花壇などは自分たちや地域の皆さんと一緒になって管理をし、きれいにしようとする共生・協働の精神、そして思いが共有されなければ、健全な行政運営は難しいものと思えるところであります。
自分にできることは自分でやる、地域で取り組むこの姿勢が今こそ必要であると思うのであります。
その意味から、ボランティア活動の取り組みをさらに前進させていただくことが大事であります。

(3)道路の維持管理について

2010年09月16日 | 平成17年県議会一般質問
●質問(日高滋)
さて、だれしも共通の認識のとおり、このような大きな役割を果たしてきた道を含めて、我が国全体の経済環境、財政事情の関係から、長年にわたり日本の社会資本整備を支えてきた公共事業が縮減の一途をたどっております。
そして中でも、道すなわち道路は効率的な運用が議論される以前に、いかにも不要論の象徴であるかのような言い方で今の風潮に流され、切り捨てられるけしからん動きや政策があることも事実であります。
これらは一面的な偏った見方であって、先ほども申し上げましたとおり、依然として生活・産業両面から道路に対する需要は高く、かつ道路が交通網以外にも日常生活で果たす役割も少なくないのにもかかわらず、その必要性が必ずしも国民全般のレベルで正確に認識されておりません。
特に本県にとっては、地域をつなぐライフラインであり、道路行政の充実なくして本県、そして離島の発展はないものと確信をいたしております。
 そして、基本的に道路を初めとした公共事業はむだなものはないと考えております。
議論とするのは投資効率のあり方であり、厳正な選択であります。政府は何を見て、どこを見て進もうとしているのでしょうか。
地方の時代と言われながら、都市部中心の政策に偏り、本県すなわち地方に目配りがされている現状でしょうか。
私は、政府はこれからの日本国を考えての政策のようなことを申されておりますが、地方の声はますます遠のくばかりの状況に思えてなりません。
私ども、そして県当局もこの現状をしっかりと見詰めながら取り組まなければならないと強く思うところであります。
 話は少々それましたが、さて現実問題として、公共事業の予算が縮小を余儀なくされる現実であり、現在の状況からして仕方ありませんと言いたくはないのでありますが、これもまた現実であります。
しかし、このような状況であっても、必要なところにはしっかりと手当てをする基本的姿勢を忘れてもらっては困るのであります。
平成十年度から十七年度にかけて県予算に占める土木部の予算額を見てみますと、毎年減少し、おおよそ二三%から一七%までに落ち込んでおります。
先ほども申しましたが、現在の財政状況からして仕方ありませんが、ただその場合心配なのは、既存の大切な道路や橋梁に対し、補修やメンテナンスの維持費に対する費用も一緒くたに圧縮をされるような、このような事態になってはいけない、そのように思うところでございます。
 昭和三十年代から四十年にかけて高度成長期、急激な社会の拡大に対応し、建設された大量の道路施設が今、老朽化をしてきております。いずれは寿命が尽きるわけでございます。
今の日本の人口構成と同じ症状だと思っております。
例えば、今しっかりと補修をすることによりまして、少ない費用で、わずかな費用で最大限の効果を引き出すことができるのであります。
逆に、今やるべきことをしなければ、十数年後は数倍から数十倍の費用が必要となってくるのであります。
 私は、利用者の安全の確保、既存設備の効率的かつ持続的な使用と活用という面から考えても、ぜひメンテナンスに従来以上の予算の配慮というものが必要になるのではないかと考えております。
この管理体制の充実を図ることによりまして、安全性と効率性も保たれ、財政面からも安定したものになってくると思っております。全国自治体においても、東京、静岡、横浜市と青森県、大阪、各県が道路そして橋梁などの長期保全更新計画検討会などいろんな検討委員会を設置し、維持管理体制への取り組みが図られているところであります。本県においても一日も早い取り組みを期待するものであります。
 そこで質問でありますが、道路や橋梁に対する補修やメンテナンスについて、これまでさまざまな工夫をしながら取り組んできていると思っておりますが、今後、財政状況が厳しい中でどのような取り組みが必要と考えているかお答えください。

●答弁(土木部長)
本県の道路整備につきましては、「力みなぎる・かごしま」の構築を図りますために、おくれております高規格幹線道路や地域高規格道路等の整備を進めているところでございます。
一方、今後、高度成長期に建設をされました多くの道路施設の老朽化が進み、補修や更新にかかわる費用が急増することが想定されますことから、施設の長寿命化とコストの縮減・平準化を図ること、これらが大きな課題であります。
このため、早目の対策を講じることによって、少ない費用で不都合を未然に防止するなど、これまで以上にきめ細かい対策を実施をいたしまして、効率かつ効果的な道路の維持管理を進めていく必要があると考えております。

●後述(日高滋)
道路の維持管理については、道路や橋梁の安全確保と既存設備の効率かつ持続的活用のためであり、そして安全性を保つものであります。
厳しい財政事情であっても予算確保には県民の理解を得られるものと私は考えております。
どうぞ各県の取り組み状況も把握をしていただき、安全と効率性をしっかり保つように早急のお取り組みをお願いをいたします。

(4)災害に強い道路ネットワークの形成について

2010年09月15日 | 平成17年県議会一般質問
font color="blue">●質問(日高滋)
さて、さきの台風十四号は暴風圏が九州一円に入るなど、最近は、地球温暖化のためでしょうか、規模がますます大きくなりつつあり、その被害は甚大であります。
また、米国の巨大ハリケーン「カトリーナ」や「リタ」を見ても御承知のとおりであります。
 一たん被害に遭った場合、その地域で最も必要とすることは初期における迅速な援助活動であり、またその後、日常生活に復帰するまでの生活物資であります。
飲料水、食料品などを供給する支援体制であります。
そして、それらの活動を支援するに当たっては、ライフラインとしての道路の役割は極めて重要であると考えております。
これまでも災害に強い道路づくりを進めておられますが、それでも今回の台風十四号では大隅半島を中心とした豪雨となり、垂水では集落が孤立するなど大きな被害を受けております。
離島においても、災害時は離島自体が孤立であります。
そうした中での道路の役割は大きなものであります。
 平成十六年十月大きな被害をもたらした新潟県中越地震、ことし三月の福岡西方沖地震など記憶に新しいところであります。
本県においても、平成九年三月大きな被害をもたらした鹿児島県薩摩地方を震源とする地震、鹿児島県北西部地震も発生をいたしております。
 そこで改めてお伺いいたしますが、本県における災害に強い道路ネットワークの形成について、今後どのように進めていくおつもりか、先ほど吉留議員からもありましたが、改めてお伺いをさせていただきます。

●答弁(土木部長)
次に、災害に強い道づくりにつきましては、先般の台風十四号におきましても、崩土などにより多くの通行どめが発生するなど、厳しい自然条件を抱える本県におきましては、道路整備の重要な課題の一つでございます。
このため、これまでも、土砂崩落危険箇所の防災対策や橋梁の耐震補強、災害時の迂回路や代替道路などの整備を進めますとともに、ソフト対策といたしまして、災害時における通行規制や迂回路等の情報を、インターネットやマスコミなどを通じまして県民の皆様に提供をしてきたところでございます。
県といたしましては、今後とも引き続き、ハード、ソフトを組み合わせた災害に強い道路ネットワークの形成に努めてまいりたいと考えております。

2.高潮対策と海岸線等の保全について

2010年09月14日 | 平成17年県議会一般質問
●質問(日高滋)
次に、高潮対策と海岸線の保全についてであります。
 来年三月に開港されます新種子島空港の利用促進策の一つといたしまして、来年四月二十一日から四月二十三日にかけまして、種子島で全国サーフィン大会が開催されます。
この取り組みには種子島の皆さんが一緒に力を合わせ誘致をしたものでございます。
この参加をするそしてサーファーにとって、海、そして大きな波は恋人であります。
種子島はその意味ではサーファーの皆様方にとっては恋い焦がれる島なのであります。
種子島に今現在、四百人とも言われるサーファーの皆様が大きな波にあこがれ移り住み、種子島に新たな活気と活力をもたらしてくれております。
 しかし、このようにサーファーの皆様方に愛される大きなよい波もあれば、大変迷惑な大きな波もあるのであります。この迷惑な大きな波、これがすなわち異常気象の影響と思われる高潮であります。
これまで被害の及ばなかった海岸線の保全と安全が保たれない大変危惧する状況になりつつあり、それだけに、この迷惑な悪い大きな波である高潮について、今のうちにしっかりとした取り組みと対策をするべきだとの思いでこの質問をさせていただいております。
 地球温暖化、異常気象、海岸線の浸食、高潮、高波、浸水、異常潮位、水没、海面水位の上昇など、気象異常にまつわる言葉が数限りなく聞かれる昨今であります。
そして今回の台風十四号、昨年の台風、そしてアメリカのハリケーンなど、各地で数々の災害が起こり、とうとい人命が失われるとともに、公共等の施設を初め、農作物、そして財産、海岸線の浸食と今までにない被害が高潮により続出をしている状況であります。
台風の災害状況も皆様御承知のとおりであります。そして先ほども申しましたが、これまでと違った災害が発生しているように私は思えてならないのであります。
異常気象と言われる中での台風の脅威というものを改めて再認識をされるところであります。
 風や雨、あらゆることが絡み合い災害が発生するわけでありますが、今の状況は異常気象による大波、すなわち高潮によって災害が多発していると思われることと、今後も今までにない大きな災害が続くものと考え、今後、しっかりとした抜本的な対策と保全を図るべきと考えております。
 そこで質問をさせていただきますが、まず最初に、最近の気象状況はいろんな人々があらゆるところで異常気象ではないかとよく言われているのでありますが、今日のこのような災害や気象状況をどのように県当局はとらえておられるか、まずお聞かせをいただきたいと思います。また、これまで被害がなかったところに高潮が押し寄せたりする最近の台風被害は何が原因と考えているのか、あわせてお聞かせください。
 二つ目に、ことしの台風十四号による県内の海岸施設及び海岸線の浸食など、県内の被害状況はどうであったのか。また、昨年、そしてことしの台風と比べた場合、過去の台風被害状況と比較をしてどのような違いや特徴があるのか、例を挙げてお示しをください。
 三つ目に、私は最近の波高はこれまでにない波高だと思えるのでありますが、この状況を県は何らかの形でデータとして把握されているのか、また、把握されておればその結果はどうであったかお尋ねをいたします。
平成十六年の台風十六号で被害のあった志布志湾の押切海岸では過去最高の波高であったと聞いておりますが、その状況をお答えください。
また、この押切海岸についてはどのような判断のもとに災害対策や取り組みがされたのかお伺いをいたします。
 四つ目に、種子島、南種子町でも野尻地区、木原地区、そして洲崎漁港の海岸線などが浸食の被害に遭ったところでありますが、その原因と対応についてお聞かせをください。
また、喜界島においても、新聞等でも報道がありましたように、台風による高潮被害が二年連続して発生をしているようであります。
このことの被害状況とその原因並びに被害対応についてお伺いをいたします。
 五つ目に、私は、県執行部の皆さんのようにデータも知識も持ち合わせておりませんが、インターネット等により、異常気象や高潮についての情報をとるだけでありますが、しかしながら、現地に赴き、地域の方々の生の声を聞かせていただき、私は最近の高潮による海岸被害は異常気象が原因とますます考える一人となりました。
「最近の台風は生まれて初めて経験する波ばかりである」と多くの声を現地の方々から聞くにつけ、今後もこのような気象状況が続き、悪い状況が続くものと考えるところであります。
それだけに、今のままで、このままで、そして今の災害基準や取り組みではこれからの災害に対応できないものと考えているところであります。
今のうちに現状をしっかりと把握され、問題意識を持ち、議論を深め、この現状を国に対し知らしめ、現実に対応できる政策や新しい基準をつくることが急務であると考えております。
そこで、これらに対するためにどのような取り組みや対応が必要であるとお考えかお示しをください。
また、現在、これらに対応するため関係部局による連携した取り組みや議論がなされているのか、あわせてお伺いをいたします。
また、その議論の内容についてもお答えをください。
 
◯答弁(土木部長)
台風によります高潮は、風速、風向、気圧、周辺の地形や満潮などによって変化をするものでございます。最近の研究では、地球温暖化に伴い海水温が上昇をいたしまして、台風が強い勢力を保ったままで日本に接近していると報告されております。
そのため、高潮、高波による海岸の浸食被害が発生しやすくなっていると言われておりますが、今後、長期的観測データにより科学的に解明されていくものと考えております。
 昨年日本に上陸いたしました台風は例年を上回る十個と大変多く、このうち本県に影響を与えました台風は八個で、勢力が強かったことから、多くの海岸災害が発生をしております。
また、ことしの台風十四号は大潮と満潮が重なったことから、海岸被害は土木部、林務水産部、農政部合わせまして十八件、約九億円となっております。
 最近の高波につきましては、気象庁の佐多岬における沿岸波浪統計値によりますと、一九八二年から二〇〇三年の二十二年間の波高と比較いたしました場合、昨年の台風十六号が第三位、ことしの台風十四号が第六位となっております。
また、昨年の台風十六号による押切海岸の状況につきましては、志布志町の枇榔島で観測史上最大の波高を記録をいたしまして、堤防の洗掘や浜がけなどの被害が発生をいたしましたことから、抜本的な浸食対策といたしまして、人工リーフ六基と堤防工一・五キロメートルの整備を進めることとしているところでございます。
 次に、南種子町の野尻地区、木原地区の海岸につきましては、天然海岸でございまして、今回の台風の波浪により浸食が発生したものと考えております。
海岸保全の施設整備を行いますには海岸保全区域の指定が必要でございますが、両地区は背後地に保全すべき資産が少ないことから、現状では厳しい状況でございます。
 高潮対策のあり方につきましては、最近の研究によりますと、地球温暖化の影響に伴い異常気象が多発することが報告されており、現在、国におきまして、今後の海岸保全のあり方について、地球温暖化に伴う海面上昇に対する国土保全研究会で検討が進められているところでございます。
 県といたしましては、この検討結果を踏まえまして、関係部局とも連携を図りながら、今後の海岸管理に生かしてまいりたいと考えております。

◯答弁(農政部長)
南種子町管理の洲崎漁港海岸では、今回の台風十四号により天然海岸で延長四百五十メートルにわたり浸食被害が発生いたしました。
台風十四号と大潮の時期が重なったことが主な原因であると考えております。
 県は、この浸食被害箇所について国に災害報告したところであり、南種子町においては、十一月上旬から実施される国の災害査定を受けて、災害復旧事業として取り組むこととしております。
 次に、喜界島の海岸施設でございますが、喜界島における海岸施設の被害は、海岸防災林造成事業で整備した防潮堤が今回の台風十四号により、東海岸の佐手久、嘉鈍及び花良治地区の三カ所で延べ六百四メートルが倒壊いたしました。
台風と大潮の時期が重なったことが主な原因であると考えております。
 県としては、再度災害の発生を防止するため、国の林地荒廃防止施設災害復旧事業により早期復旧を図りたいと考えており、現在、国に対しまして、災害査定の早期実施や事業に必要な予算の確保を強く要請しているところであり、早期復旧に全力を傾注してまいりたいと考えております。

◯答弁(農政部長)
喜界島におきます台風十四号の農作物被害の大半はサトウキビであり、その被害額は七千六百万円であります。
特に東海岸の佐手久、嘉鈍地区では高潮によるサトウキビ被害が発生しており、一部には流入した土砂等により収穫皆無の圃場もございます。
 県といたしましては、農業改良普及センター等を通じて、速やかな排水対策の実施や散水など事後対策の徹底をしてまいりましたが、九月十七日には生産者と製糖会社、建設会社、県・町職員等のボランティア活動により土砂等が除去され、倒伏したサトウキビが立ち上がるなど、生育が回復しつつあります。
また、一部では新たな植えつけに向けた圃場の準備が行われております。

◯後述(日高 滋)
高潮対策と海岸の保全につきまして答弁をいただきました。
 異常気象、そして高潮、高波について、私と県当局の皆様では感覚的に、認識やそして問題意識に大きな隔たりがあり、まだまだ私どもと考えを共有するに至っていないように思われております。
このことは立場の違いでありましょうか。
本当に先ほどのような程度で片づけていいものでしょうか。
被害を受けた人や地域の皆様方に本当に今のようなお話ができますか。私は到底申し上げられません。
 私も、いろんな事業を進める中では一定の基準、決まり事によって進められることもわかっているつもりであります。
皆様の持つ数字だけ、そして待つ姿勢だけがあってはならない、そのように思っております。
今までにないようなことが各地で現実に起こっているではありませんか。
皆さんの言われる三十年や五十年に一度の災害を想定した基準でつくったものが、現実に対応できなくなっているではありませんか。
私は、皆さんが一番災害現場に赴き、現地を見たり、生の声を聞いているものと思っておりましたが、この認識というものは新たにしなければならないなと今、思うところであります。
 先ほども申し上げましたが、私も根拠となるデータは持ち合わせておりません。
今現在も、皆様も似たような状況だと思っております。要は問題意識であります。
現実であります。
この悪い兆候はあちらこちらに見えているのが現実なのであります。
これまで申し上げたことにつき、すべての条件がそろってからであればだれでもわかることであります。
判断ができることであります。何といっても今が大事なのであります。
 私は、データのないこの状況の中であっても、しっかりと現実を見詰め、今やるべきこと、そして議論と協議を重ね、現状を強く国に訴えることこそ皆さんの仕事であり、私どもの仕事だと思っております。
海岸線の保全を守るためからも、今とるべき姿ではないでしょうか。
今のままでは海岸線は浸食をされ、見るも無残なことになるのではないでしょうか。
 先ほど部長の答弁にありましたように、国では二年ほど前からこれらについて議論が始まっていると私もお聞きをいたしました。
国が問題意識を持って取り組んでいるのに、海に接した我が鹿児島県がどうしてその意識というものは、問題意識が持てないのでしょうか、改めてお聞きをしたいぐらいであります。
ぜひ関係部署連携の上、庁内に議論や協議する場をつくり、しっかりとこれからのあり方を御対応いただきますようにお願いを申し上げます。
 また台風十九号が近づいてきております。
また災害が、そして大きな波が来なければいいがなと心配をいたしております。
私は、意地悪なことでありますが、この台風十九号はきょうの質問の白黒をつけるためにやってきたんじゃないかなと思ったところもありますが、この台風が私どもの議論が深まるための追い風であってほしいなと、そのように思っております。
ただただ災害やそして大波のない、高潮のないことを願うばかりであります。