4月16日の始水式から約5カ月、今年も枝下用水は渇水の心配もなく、田を潤してきました。
かつてであればこれで水を止めるわけですが、現在は年間通水の枝下用水、かたちの上での神事となっています。
そして社務所2階にて直会がおこなわれました。
いつもならばそれで終わりなのですが、今回はもうひとつ神事がありました。
それは現在、枝下川神社の南に建つ加茂園という観光ホテルの取り壊し作業が続いているのですが、その建物のすぐ脇に枝下用水開削の記念碑である「澤流後世」碑が建っているため、このまま工事を続けていて誤って倒されてはいけないので、とりあえず建物から離すことになったのです。というわけで、枝下用水開削記念碑の仮移転の儀が工事を請け負っている業者も立ち会ってとりおこなわれました。
実は資料室の私たちは誤って倒されたらということをとても心配していて、「これは大切な碑です」と石碑にくくりつけていたりしたのですが、これで一安心となりました。
『枝下用水史』を執筆したときには、この碑は周囲の木々に邪魔され、まるごと写真撮影することができませんでしたが、今回ようやく上から下までを撮影することができました。
「澤流後世」碑は明治32(1899)年5月、枝下川神社敷地内に初めて建立された石碑で、西澤眞蔵没後、受益者等によってその業績をたたえた記念碑です。受益地には西澤眞蔵の碑がいくつも見つかりますが、いまのところこれが第一号です。
工事が済んで、今度はどこにこの碑が落ち着くのか、楽しみにしています。
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