「かんころやかんころ餅を昔ながらの製法で作る加工所が作りたい」(農楽舎 はじまりの一歩① なぜかんころ餅?)ということのほかに、やりたいことはまだありました。
私たちも、そろそろ人生の着地点を意識する年頃となっていますし
まず、新しく造る加工所に『出津農楽舎』と名付けました。皆さん、出津(しつ)って、知ってますか? 「国道202号線沿いの、遠藤周作記念館があって、ほら、道の駅の夕陽ヶ丘そとめがあるとこさ・・・」というと、「ああ、あそこね」とわかってくれるのですが、出津(しつ)、単独では、なかなか知られていない地域であるのが現実です。出津集落は、世界遺産にも登録され、集落は石積み集落景観として国の重要文化的景観に選ばれている。なのに、なぜか、知名度が低いんです。出津集落が今なお静かにひっそりとしているのは、隠れキリシタンの長い歴史によるものかもしれません。でも、このままでは、この美しい集落が、限界集落となり、消えていってしまうかもしれない・・・。そんな危機感もあり、「出津」というこの美しい集落の名前を使わせていただくことにしました。「農楽舎」は、農を中心に、楽しい場所にしていきたいという想いから名付けました。
では、この「出津農楽舎」で何をしていきたいか・・・。まだまだ夢ですが
①安全で安心な農作物を生産し販売する・・・無農薬、合鴨農法、シバヤギによる除草。サツマイモ、小麦、米、もち米を中心に、いろいろな野菜
②ここで作った農作物で、美味しいものを製造し販売する・・・サツマイモ、小麦、米、卵などを原料とするお菓子
③喫茶コーナー・・・出津で生まれたいろいろな物や情報を置き、出津を訪れた人が気軽に立ち寄れる場所にしたい。お菓子とコーヒーを楽しみながら、ゆっくりしていってもらえる場所になったらいいな
④農家の手仕事を体験できる場所にする・・・かんころやかんころ餅作りの体験だけでなく、農作業体験(昔の農機具もたくさんあるし)、ところてんや蒟蒻作りだって・・・
⑤シバヤギの普及やレンタル・・・『日本在来種「シバヤギ」は、長崎西海岸や近くの島々で、肉用、糞堆肥用として古くから飼養され、禁教時代には外海地区など潜伏キリシタン集落で飼育されていたようです。』(NPO夕陽が丘そとめホームページより抜粋) 。昔はたくさん出津地区で飼われていたシバヤギは、今ではすっかり減ってきてしまいました。人に懐くし、可愛いし、雑草は食べてくれるし、そして食べると美味しいシバヤギ。最近、少しずつ人気が出てきています。
・・・こんなことをしていきたいなあ・・・という夢から始まった農楽舎
つづく