柴ノート

感じたことを書き留めたり、考えをまとめようとするのに使っていきたいと思います。

アルゴ(映画)

2013-05-06 10:13:05 | 日記
イランアメリカ大使館人質事件を題材にした映画。
昨年度アカデミー賞作品賞を獲った話題作、ということでDVDを借りて観てみた。

アルゴ

事件のあった1979年~1980年は、自分が小学生の時のことだが、全く記憶にない。
同時期の1980年に時の首相・大平正芳氏が死去した時にテレビで放映された葬儀の様子などは何となく覚えているのだが、日本国内での取り上げられ方も当然違ったのであろう。

物語は、イラン革命の勃発によって国外に逃亡したパーレビ国王を、米国が「人道的理由」により受け入れた(この時パーレビ国王は末期癌にかかっていたとのこと)ことに抗議したイランの民衆が、アメリカ大使館を包囲するところから始まる。
門扉を越え窓ガラスを破って次々と侵入してくる民衆に対し、ほとんどの大使館員は機密文書の破棄を終えた後、そこに留まり、その後長らく続く大使館占拠の間中、人質として館内で身柄を拘束されることになるのだが、6人の大使館員が混乱の中で裏口から大使館を脱出し、街中を転々とした上で最終的にカナダ大使公邸に匿われることになる。
この6人の存在がイラン側に知られると、「脱走者」として身柄を押さえられ、見せしめのために処刑される可能性がある(当時は街中のいたるところで「罪人」の遺体がクレーンで吊るされていたようだ)。匿っていたカナダの立場も非常に悪くなる。できるだけ早期に6人をイラン国外に脱出させるため、米国内で極秘プロジェクトが立ち上げられ、ひとりのCIA工作員が救助のため現地に向かうことになる。。

良くできた構成で、最後までハラハラしながら楽しむことができた。
(テヘランの街並みや雪化粧をしたアルボルズ山脈を見て、10年前にテヘランに行った時のことを久しぶりに思い出し、その分余計に楽しむことができたという個人的要素もあり)
ちなみに、この6人の脱出劇は一般には「カナダの策謀」として知られているとのこと。国際状況を鑑み、1997年まで米国の関与は伏せられていたようだ。

Wikipedia - カナダの策謀

歴史ものが好きな人、人情ものが好きな人、スリルを楽しみたい人などに特にオススメです。


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