自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

哲学してる絵本

2014-10-09 04:46:15 | 絵本
『りんごかも しれない』と言う絵本を手に入れた。


この絵本は、2013年の「絵本屋さん大賞」を受賞している。


本屋さん大賞は知っていたけれど、絵本屋さん大賞もあったんだ。


ヨシタケシンスケという作家。


ある日学校から男の子が帰ってくる。


テーブルの上をみて、「おや、あれはなんだ」とつぶやく。


テーブルの上にリンゴが置いてあった。


・・・・でも・・・・もしかしたら これは りんごじゃないのかもしれない


と、つぶやく。


まあるくて、赤くて、芯のあるものを見たら誰だって「リンゴ」って思う。


でも、アートセラピーでカウンセリングするときは、「リンゴ」って決めつけちゃいけない。


だから、この絵本は、リンゴにしか見えない人にはまったく面白くものなんともない絵本、かもしれない。


この男の子は、「もしかしたら、、、、」と、ずっと考えるのだ。


サクランボのいちぶかもしれない


なかみは ぶどうゼリーかもしれない


あるいはあ むいても むいても かわかもしれない


ぼくからみえない はんたいがわは ミカンかもしれない


ほんとうは ほかのものに なりたかったのかもしれない


うちゅうから おりてきた ちいさな ほしなのかもしれない 


・・・・・・・・・


そのすべてを紹介したいほどに、たった一つのリンゴなのに、もしかしたら、が延々と続いていく。


この絵本は、実はものすごいことを言っている、様な気がしてしまう。


ボクたちは、同じモノを見ていながら、実はみんなそれを同じだと信じているだけで、それぞれがまったく違う理解をしていることが多い。


偏見、思い込み、誤解、、、、いろんな言い方をするけれど、それぞれ固有の価値観の眼鏡を通して見ているからだ。


クエストではそれを「自分ルール」と呼んでいる。


この絵本は、絵本なのに一ページ一ページ深く考えさせられてしまう。


子どもにも面白いだろうけれど、大人こそ読むべき絵本だ。


って、これもボクの勝手な思い込み かもしれないけど、、、、。









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