のほほん書斎(日高茂和)

BGM

高校の時に使った参考書の英文和訳の問題に日本に住み着いた欧米人のエッセイがあり、日本はどこに行っても音楽が流れていると日本人のBGM信仰をからかったエッセイがあったのを、かれこれ三十年以上にわたりしょっちゅう思いだす。
先日、某市の公共の広場近くに用があって立ち寄ったところ、市制の周年行事が行われていた。
行事は見なかったが、あいにく会場の一番近いところに車を停めなければならず、ひどくうるさいめにあってしまった。
遠くに居てもガンガン響いてくるBGMにあきれながら、よく誰も何も言わないものだとあきれもし、そういう声があっても、主催者は当然と思っていて聞く耳持たずではないかとよけいなことを考えなければならなかった。
以前、小浜温泉の海際の遊歩道を歩いたが、そこにもBGMの装置を付けてあって、潮騒の音など楽しむべくもなかった。
よそがやっているからウチもやらなきゃの同質願望横並び大好き国民が住む日本中あちこちこういう有様だろう。
日本人は、BGMの押し売り・押し付け・強制聴取が大好きな国民のようだ。

私は願い下げだけれども。
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