見出し画像

のほほん書斎(日高茂和)

(五島弁・お遊び編・五島弁珍訳古文)竹取物語より 冒頭

◇竹取物語  冒頭
【五島弁珍訳】(原文は珍訳の下にあります)
昔ん話ちたな。「竹取の翁」ちいうじんじさんのおったっちた。山ん中さん入っていて竹ば取ってかっになんに使(つこ)たっかんに使(つこ)たっしよったっちた。
名前ば、「さぬきの造(みやっこ)」ちいうたっちた。取った竹ん中に節んにきん光っ竹のあったっちぞな。なんじゃろ変なかち思っ寄って見たら竹筒ん中ん光っちょっ。ようと見たら三寸ばっかしの人のざまに品のよう座っちょったっちたな。
竹取のじんじさんは「自分が毎日朝晩分け入って扱いよる竹ん中におっなはっということは天の恵みじゃ、自分たちん子供(こどん)として天かっさずけられたお方にまっぎゃなか」ち信じて、手のひらん中に守って家さん連れっ帰って嫁御に預けっ育てさせたっちたな。ざーまにみじょしてめめんよかったっちよ。あんまっこまかもんじゃてん、猫やゆーたっかっセッチョされんごて、籠に住まわせたっちた。

【原文】
今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。野山にまじりて竹を取りつつ、よろづのことに 使ひけり。
名をば、さぬきの造となむいひける。その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。怪しがりて、
寄りて見るに、筒の中光りたり。それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。翁、
言ふやう、「我、朝ごと夕ごとに見る竹の中におはするにて、知りぬ。子となり給ふべき人なめり。」
とて、手にうち入れて、家へ持ちて来ぬ。妻の嫗に預けて養はす。うつくしきこと限りなし。
いと幼ければ籠に入れて養ふ。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「五島弁・お遊び編・五島弁珍訳古文」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事