韓国通

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超一流企業と言われる三星“事故対応は三流”

2013-01-31 | 韓国事情
超一流企業と言われる三星“事故対応は三流”
先日に続き三星の‘弗化水素酸’漏出事故に対するその後の反応を紹介したいと思います。
中立的なステンスを取っているソウル新聞の2013年1月30日の報道です。

住民“三星に信頼が大きかったのに…避難しないと”
超一流三星の事故対処は三流

三星電子の京畿華城事業場の半導体生産ラインで起こった‘弗化水素酸漏出’事故で5人の死傷者が発生すると世界の超一流企業と言われる三星でさえ化学物質事故対処は零細企業と変らないという批判の声が出ている。また、三星が事故発生直後関係機関に事故申告をしていないし、事故現場の労働者の避難をさせていなし、周りの住民(20万人)へ告知していなかったのは犯罪行為と変らないという指摘がある。

29日三星事業場の周辺地域にあるマンション密集地域の住民は"マンションの周辺に人に致命的な‘弗化水素酸’を扱っている作業場がある事を初めて知った。いつ、事故がまた起こるか不安になってしょうがない"と言いながら、万一の事態に備えるための対策を訴えた。

事業場の近くに住んでいる金某(45)氏は"わが町にこんな事が起こったことが信じられない"と言った。住民が集まるオンラインコミュニティーでは'子供を連れて避難する'と言う掲示から'この町への引越し計画があったが少し様子を見てから'というような心配声が多かった。作業場の近くの新都市で食堂を運営している金某(39)氏は"三星電子に対する信頼が大きかったが今回の対応を見て失望感が大きかった。万が一、他の犠牲者でも発生する可能性があったら三星電子と政府は迅速な対策を講じるべきだった"と激情した様子を見せた。住民協議会は"三星電子の対応の未熟と安全対策に対する説明"を三星電子側に要求することにして30日午後7時に住民説明会を開くことにした。

華城事業場から1㎞ほど離れた新都市には幼い子供をもつ30~40代の実需要者が主に住居しているため安全には特に敏感な年齢代だ。新都市の分譲マンションへの請約者たちが今回の事故をどのように受け取るかによっては分譲への影響が及ぼす可能性があるとして神経を尖らしている。

一方、三星電子は今回の‘弗化水素酸漏出事故’と関連してジョンドンスメモリ事業部社長名義で公式的な有感を表明した。ジョン社長はこの日、メディアに送った有感表明文を通じて"国民に心配をかけて申し訳ないと思っている"と言いながら"今回の事故に対する関係当局の調査に積極的に応じながらこれからの再発防止対策を講じて信頼される企業として生まれ変わる事を約束する"と言った。

このような報道がありましたが、夕べのメイン時間帯のTVニュースでは事故発生後27時間ほどのあとに関係当局への申告があった。そして、消防当局と警察側が事故現場に出動したが、正門で止められて現場まで行けない状況があったとの内容でした。手続きが終わってやっと30~40分後に現場に行けたとの事でした。三星の偉大さがはっきりとうきぼりになる一面がうかがえる場面だと思います。
国家権力でさえ三星には制御できる対象でしかならないこのような対応振りはこれからの韓国の権力ってどう展開するだろうかと心配にならざるを得ません。

韓国では三星は常に焦眉の的になっています。それぞれの立場によって関心事は違うでしょうが、最近の関心の流れはどちらかというと三星への反感の動きが強まっているような感じが強くなりつつあります。三星の話になりましたから、少しだけ三星の具体的な偉大さを紹介しましょう。この内容は2010年12月1日づけの京郷新聞が国会の知識経済委員会である議員が質疑した内容の報道を要約したものです。
(1)財閥の兵役免除率は33%で一般人の6.5%に比べると遥かに高い水準だ。特に、三星家の調査対象11名の中で李コンヒ三星会長はもちろん彼の息子である李ジェヨン三星電子副社長など8名が兵役免除になって免除率が73%にも達している。
(2)免除理由としては“信じられないが李会長は精神上、乗馬実力が水準級だと知られている李副社長は腰のディスクが理由で免除された。
(3)1999年李会長が三星自動車の法廷管理を申請する際に発生した金融機関への債務2兆4500億ウォンに対して元金だけの償還した事に対して“延滞利息も、法廷利息も払わなかった。11年が過ぎた時点でようやく、元金だけ払うようなことは法律の上に立っている証拠”だと主張した。
(4)李会長がエバランドの転換社債(CB)と三星SDS新株引き受け権利付き社債(BW)を李副社長に廉価で引き渡した疑いで起訴され裁判が進行中で裁判部へ損害金額2500億ウォンを会社に支給(損害賠償)一旦したものの、裁判が終わると2160億ウォンを返還してもらった。“背任金額を全額を支払ったように偽造し、裁判部を欺瞞したことは赦免を取り消せる事案”だと指摘した。
(5)2007年発生した忠南道の泰安の沖合いでの原油流出事故と関連して“被害規模が同じ程度であったメキシコ沖で発生した油流出事故に対してイギリスのBP社は23兆ウォンの補償基金を払い、対象住民には1200億ウォンを払ったのに対して、三星は56億3400億ウォンだけを法院に供託することで済ました。泰安の沖合いでの事故への防災だけで2000億ウォンの費用が掛かり、ボランティアの汗と努力は計り知れないくらいだった。この泰安の沖での事故で挫折した住民5人が自殺しているにも関わらず‘もう知らない’という態度を見せている三星はグロバルステンダードであるか”と反問した。
このような質疑に対して知識経済委員会長は“法案とは関わりのない発言”だと言いながら制止を求めた。長官と次官は“具体的な内容は知らない”、“法律的な知識が足りないので良く分からない”と答弁した。

こんな感じでの国会での質疑応答がありました。三星をかばう庇護勢力はお見えでしょうか?それから、三星はこのままずっと行けると思いますか?

三星の今回の事業所での ‘弗化水素酸漏出’に対する消防と警察の現場確認もままならぬ状況を見ると果たして三星に取っての国家権力は何だろうかという疑問が沸いてきます。イタリアのローマには‘バチカン’という教皇が支配している法外地域があります。イタリアとは違う厳然たる国家でありますからそれは理解するのにあまり差し支えることはないんです。しかしながら、韓国にある三星は国家ではありません。三星はこれだけでは是非とも認知して欲しいです。事故現場にも当局が行けない様な状況は小さなゴシップの記事になるかも知れませんが、それには大きな隠された意味があるように私には思えるのです。

日本の尾崎豊と韓国の金ジャンフンという歌手

2013-01-29 | 韓国事情

尾崎豊と金ジャンフンのそれぞれの違うような似たような
自己責任と社会への鬱憤の間で彷徨っていた若者の代表者のような臭いが彼らには漂っていると思います。
尾崎の死は私の認識では自殺同然の死に方でした。死の直前まで彼は自分への厳しい責任と自分が生きていかなければいけない社会との融合に失敗したように感じられます。一方、金ジャンフンは自己責任から一歩引いて社会へと関心を向けたのだと思います。その結果、金は自分と変わりのない若者を発見して彼らのために自分が陥ったどん底の下に沈まないように色んな努力を重ねてきたと思います。どっちの行き方が良いとかいう寓問になるかも知れませんが、私には尾崎が今でも非常に好きですが、行き方だけを見ると金ジャンフンの方が良かろうんじゃないかと敢えて言いたいです。尾崎の死は息苦しい社会への反発が結構あったように思えますからなおさらだと思っています。だから、尾崎の死に方に非常に惜しいという懐からの心境を言わざるを得ません。

今流行の新自由主義は1980年代のイギリスとアメリカを中心に全世界に広がっていきました。当時、イギリスのマガレットサッチャ首相は今でも新自由主義者たちが常に引用する有名な話をしました。“社会っていうのは存在しない。存在するのはただ個人だけだ”ということでした。要するに政府や社会に頼らずに自己責任の下で生きていきなさい!という明確なメッセージだったんです。これにより、世界はどんどん自己責任を重視するような動きを今でも見せています。もちろん、自己責任を一滴さえも忘れようと言うのではありません。すべての現象や物事を自己責任にさせるこの世の動きと言うのは本当に怖いものが潜んでいると言いたいだけです。特に、言いたいのは自殺者に対するこの社会の認識が非常に歪んでいる事だけははっきりと言って置きたいです。彼らに対する‘人格的な欠陥’とか‘人生の敗北者’などに簡単に片付けるという動きには怖いという印象でしか表現できません。本当に自殺は自己責任だけに簡単に片付けられるものでしょうか?私には疑問にしか思えないんです。メディアがいくらそのような方向で持って行こうともちゃんとした意識を持っている方が少しでも増えて欲しいものです。
韓国はOECD国家の中で一番多い自殺の国です。特に、若者の自殺は既に話題になって随分と経っていますが、その解決の動きはどうも鈍いし、逆に放置のままだと言っても過言ではありません。悲しいばかりです。これには未来がありません。金ジャンフンのような不死鳥のように生き返って欲しいと願うしか他の方法が無いんでしょうか?

金ジャンフンという歌手は家出ばかりしてたらしいです。学生の頃は半端じゃない、いわゆる不良学生だったらしいですね。彼は20代にはいつも死を考えていたと振り返っています。そのくらい人生に希望が見えなかったでしょう。歌手を目指してからも相当の間、死の誘惑から逃れなかったとも告白しています。ある日、お嫁に行ったお姉さん達が自分と母が住んでいる家賃8万ウォンのために10万ウォンを集めて自分の手に握らせたのがきっかけに当時、所属事務所の社長に仕事が欲しいとおねだりすると社長は“自分の意思を曲げて大衆が望んでいるような曲を歌いなさい!”と言われて、それに従った。それで少しずつ舞台に立つようになり、その内に一曲がヒットになり今のようになったと。普通、ヒットした歌手になると自己満足に終る人が多い中で金ジャンフンは過去の自分を捨てなかったようです。そして、自分の辛かった時代を思い出し、特に若者へと愛情を注いだようです。経済事情が良くない若者には自分で奨学金を渡したり、不幸に遭遇した人のためにも素足で走っていき助けた事例が沢山ありました。彼の事を韓国人は<寄付天使>という宛名で呼んでいます。

いつか、見たか、読んだかは忘れませんでしたが、彼が言っていることが今でもはっきりと思い出せます。“自分の寄付を見て、他人から自分へと寄付したいと言う人が居ますが、それには私は躊躇があります、なぜなら、他人から寄付してもらったお金を自分の名前でまた寄付するのは恥ずかしくて、それは妥当ではないと思っています、それから、そのような方がもっともっとこの社会で沢山出てほしいから、自分の名義で寄付して欲しいですね”って言ったことがありました。
この社会へのそして、自分が経験したどん底にいる人のために今でも寄付し続けている彼は真の人生の勝利者のような感じがして本当に誉めてあげたい人だと思います。この金ジャンフンのような人を世間では人間勝利だとか寄付天使だとか言う前に彼が苦しんでいた状況などに関心を寄せてもらいたいものです。そして、少しでも、そのような環境に置かれている人々へ関心が広まって欲しいです。さらには、そのような環境を少しずつでも良いですから改善して行く方向で人々の心も動いて欲しいと願っています。

彼らにとっては国家権力何ってどうでも良いような見下せる存在

2013-01-29 | 韓国事情
彼らにとっては国家権力何ってどうでも良いような見下せる存在
三星の偉大さは様々な分野から際立って見えるようになって随分と経っています。今でも三星がなくては韓国の存続に大きな支障をきたすような言動を波及し続けるメディアとその調子に乗って踊る人々は未だに多いのは非常に残念だとしか言いようがないんです。このような動きの中で三星は完全にまるで威張るように格好をつけて国民に君臨しています。どんな目で見ても構わないような姿勢を取っている彼らを見ると怒りさえ勿体無いような気がして可哀想にも見える時さえあります。法治国家の基本さえ守らないのを見るとそうしか言いようが無いのがちゃんとした頭を持っている人達の本音だと私は思っています。三星も少しは大人になってほしいと私は願っています。消費者でしか見ない彼らに取って見てもこの消費者という水がないと彼らのような大きくなった魚は生きていけませんから。水の中で生きていることに対してぎっちり目を覚めてもらいたいですね。昨日も三星の国家に対する認識がどんなものであるのかが見える事件がありました。中立の立場を取っている<韓国日報>の報道をご紹介します。引用する記事は2013年1月28日づけの韓国日報からです。

死亡者が出るまで匿った三星'波紋'
三星の弗化水素酸ガス流出を25時間が経過…死亡発生後に申告
三星電子半導体工場1名死亡、4名負傷
バルブ管の老巧化10時間露出、ビニル袋で塞ぐ
犠牲者、防災服なしで復旧作業中に長時間露出
三星は避難命令も出さず

27日の昼から28日の午前まで三星電子半導体工場の生産11ラインの外部の化学物質中央供給施設で弗化水素酸溶液が漏出される事故が発生した。この事故で配管立替工事をしていた作業員5名がめまぐるしさを訴え病院に運ばれたが1名は死亡、4名が負傷した。三星電子側は10時間ほど弗化水素酸の漏出をそのまま放置しているほか、事件発生25時間が経過し、死亡者が発生した後にようやく警察に申告などぐずぐずしい対応で非難が起こっている。三星電子側は当初、"バルブにつくらいの極少量だけの流出でアラムも鳴ってない"と発表したが、流出された弗化水素酸溶液は貯蔵タンクの下に設置された感知センサーまで流れアラムが鳴ってない事が判明されてこれを翻した。

27日昼1時22分弗化水素酸漏出が始まる
三星電子は去る27日昼1時22分頃華城工場生産11ライン弗化水素酸貯蔵タンク(500ℓ)のバルブ管の老巧化による弗化水素酸の漏出を発見した。協力社であるSTIサービス側は"流出が僅かだと思い夜遅く修理しても良い"と判断した。また、三星電子側もなんの措置も取らなかった。STIサービスはこの日午後11時ごろから修理に入って次の日午前4時46分頃に修理を終えた。漏出事実が発見されてから修理にかかわるまで10時間あまりをそのまま弗化水素酸が放置されたまま漏出されたのである。三星電子側は修理が始まるまで漏出部位をビニル袋で塞いておいた。

STIサービス所属の朴某(34)氏は作業員5名は弗化水素酸がすでに10時間あまり漏出されている部分に関して修理に入って、作業途中にも弗化水素酸がバルブの配管の下部のバルブに沿って流れていたので余計に長時間、弗化水素酸ガスに露出された。彼らは作業を終えて帰宅したがめまぐるしさを訴えて、ソウルの病院に運ばれ治療に当たったが朴氏は28日午後1時頃亡くなった。徐某氏(56)など4名は水原の病院で治療の後、帰宅した。亡くなった朴某氏は作業中に防毒マスクを着用したが防災服は着用しなかったようだ。漏出された弗化水素酸は2~10ℓ程度と推定される。

三星電子関係者は"漏出されたのは2~3ℓと極少量"である言いながら"流出時に排水処理場に自動的に移送されるような構造になっているため会社の外部へに流出される可能性はない"と主張した。

三星電子、死亡者発生後に届け

弗化水素酸漏出の事実は事件発生後25時間が過ぎてから外部に流れた。ソウルの病院で治療に当たっていた朴氏が亡くなるとSTIサービス側は28日午後2時10分頃、管轄の警察署に朴氏の死亡事実を通報した。

三星電子は外部地域はもちろん社内の職員までも弗化水素酸の流出の事実を知らせるとか避難命令を出していなかった。漏出事故があったところに引接した生産ラインには50人あまりの勤労者があったが、配管立替作業が終るまでラインの中止はなかった。

有害化学物質管理法は'弗化水素酸が漏出される場合は直ちに管轄の地方自治体と環境当局、そして、警察と消防当局へ申告しなければいけない'と規定されている。しかし、三星電子側は京畿道と警察、消防当局にも確認要請が入った後になってようやく確認してあげたことが判明されて安全不感症に対する非難は逃れ難しくなった。

警察は三星電子関係者を相手に原因の調査を進める一方、事故現場に対する精密鑑識を実施した後過失有無により業務上過失致死傷、安全上措置などのおろそかによる産業安全保健法の違反、有害化学物質管理法違反などの適用を検討中であるということだ。

特に、三星電子半導体工場は環境部によりグリーン企業として指定されていて地方自治体からの有毒物質指導点検対象からも除外されていて、自らの事故監視におろそかな体制が事故を大きくしたとの指摘も出ている。

漏出された弗化水素酸はどんな物質?

5名の死亡者と18名の負傷者を出した去年9月のクミ市であった弗化水素酸漏出事故と今回の三星電子半導体工場の事故など全国の産業現場のあちこちでの漏出事故で惨事を起こした弗化水素酸(Hydrofluoric Acid)は産業分野で広く使われている。弗化水素酸は金属のさびを除去させるなど半導体のシリコンウェイファに付着した不要な部分を溶かすのには卓越な効能があるので半導体産業には欠かせない化学物質であると知られている。

しかし、弗化水素酸は非常に危険な産業用科学物質として分類されていて取り扱い及び管理に格別な注意が要求される物質である。皮膚に付着すると深刻なやけどを被らせるし、常温で気体状態で存在しては目と呼吸器官に入ると身体麻痺や呼吸不全などを起こす危険物質である。

三星電子側は"弗化水素酸の原液が漏出されたクミ市事故とは違って三星工場の事故の場合は弗化水素酸と水が半々に混ざっているし、軽微な量であるため2時被害はないと"主張したが、死亡者が出ている以上被害規模とこれからの波紋がどのように広がるかについてはまだ判断を下すには早い状況だ。

以上まで韓国日報を引用しました。これを読む限りではどんな印象ですかって聞かれても判断をすぐには下せないと思います。それは、韓国の内部に住んでいる人でさえも十分に有り得ると思います。それくらい三星のメディアの扱い方は上手です。多分、このような記事もさほど長く続かないだろうし、大きな反響や影響などはないでしょう。このような重さの記事でさえもすぐに消えてしまうだろうと思います。国家権力なってちっぽけなものだと思っている集団に取っては何もないようにこのような事件はすぐに流されてしまうでしょう。今の時代では怖いのは国家権力ではなく経済権力ってい言うべきかもしれません。

韓国の学歴別の所得格差の状況

2013-01-29 | 韓国事情
韓国の学歴別の所得格差
学歴によって所得の格差が生じるのはある程度は今の状況の中で認めるしかないでしょう。しかしながら、次の引用する記事を見ると皆さんはどんな感想を持つんでしょうか?この感想は韓国人だけではなく、主にこの内容を読むだろうと思える日本人にはどんな想いがするんでしょうか。まるでアメリカ社会ではないかっていう感想を持っている人も多いでしょう。しかし、私はアメリカより酷い状況だと思っています。最低、アメリカでは学歴ではなく職業によって所得が違ってくると聞いています。特に3Dと呼ばれる職業に関しては所得も学歴に負けずのようです。
むかし、日本でも一極集中という言葉がありましたが、まさに韓国は殆どの分野が一極集中社会になりつつあります。この現象をこのまま放置しては人々の幸せがますまず遠ざかってしまいます。そのためには税金の改正がどうしても要るとは思いますが、誰もこの危ない単語を口にするのを避けています。日本も去年の暮れに民主党の惨敗になりましたが、その原因の裏側にはこの税制の修正、要するに消費税の引き上げがもっとも大きな原因ではないかと思います。そのくらい人々の税金への観念は凄い厳しいものがあります。先日は企業の法人税に関して少しだけ触ってみましたが、韓国の法人税はあまりにも低い方です。その例として韓国の代表的な三星を見てみましょう。三星の去年の売上高は201兆にに達したそうです。その中で営業利益は29兆にもなったそうです。その三星が去年の法人税として納入したのは12%くらいしかなってないそうです。こんな状況にも関わらず、最近、韓国の大統領の当選者が公約した福祉への財源はお金が詰まっている所より間接税、いわゆる、消費税のような税目での増税を狙っているような動きがじわじわと表面化してきています。当選した朴さんが約束した公約を実践するためには相当の増税は避けられない状況です。しかし、その増税の対象を何にするかについては朴さん本人はどう考えているかに関わらず、当選者を囲んでいる人々の本音はお金があるところからより貧乏な国民からの増税を狙っているようなエドバルンをどんどん揚げています。所得の多いところは財閥など大企業だけではありません。個人にも資産の多いところだとか所得の水準が高いところがあります。日本の所得税に比べたら韓国の所得税は大きな反省点があると私は思いながらこの学歴による所得の格差を紹介します。

次に引用する記事は2013年1月10日づけのソウル新聞からです。

小学校卒1668万ウォン、大卒6040万ウォン
学歴別の戸別所得の格差
教育の格差が貧困を代々に引き継がれるようになるのは学歴別の所得格差にも表れる。

統計庁の2012年度家計金融福祉調査結果によると世帯主が小学校以下の学歴の世帯は年平均書宅が1668万ウォンだと分かった。反面、世帯主が大学卒の場合は6040万ウォンで小学校卒の世帯より3.62倍の所得が多かった。中卒は3023万ウォン、高卒は4064万ウォンだった。

特に、世帯主が小学校以下の学歴の場合は50%が年間所得が1000万ウォン未満の所得に対して世帯主の学歴が大卒以上の場合は51.7%が5000万ウォン以上だった。シンクァンヨン中央大社会学科教授は“問題は貧富の格差が教育の格差に直結され、それがまた所得格差に続けられている貧困の悪循環が起こっている事”だと説明した。

教育格差は職業の安定性にも影響を及ぼしている。韓国非定職労働センタが学歴別非定職の現況を調査した結果、小学校卒就業者の中85.7%(105万2450人)が非定職であった。中卒は76.1%(103万9429人)、高卒は57.6%(395万8432人)が非定職であった。一方、大学院卒の場合は20.9%、大卒は26%が非定職であった。専門大卒は35.9%が非定職者てあった。事業場の規模から見ると30人未満の零細事業場が非定職の比率が全体の77.1%を占めている。非定職労働センタの関係者は“非定職の殆どが企業規模が零細な事業場に集中されていて各種社会安全網の恩恵から外されている”と説明した。

このような報道がありましたが、皆さんはどこから税金を徴収した方が良いと思いますか?もちろん、所得税のことです。消費税のような間接税は今の韓国のような一極集中の激しい状況では相当の反発を招きます。しかしながら、上のような所得格差の中からでも全国民を対象にした間接方法を進めようとする動きが出始めています。もちろん、上の記事のようなものもありますが、どちらにせよ、良く言えば世論の推移を観察するようだと言えるし、悪く言えば、方向はもう決まっているが、貧しい人々を慰めるための仕草だけのものを演出しているようにも見えます。今の段階で少しでも税制の修正ではなく改革が是非とも必要な時だといわざるをいません。新政府ではこの厳重たる状況を直視して皆から愛される政府になって欲しいものです。

このシステムが崩壊しちゃうと今享有しているものも泡になってしまうよ

2013-01-26 | 韓国事情
このシステムが崩壊しちゃうと今享有しているものも泡になってしまうよ。
先日も言いましたが、ローマのカイサル皇帝はきっと韓国の利子法を見ると自分は幸運児だったと思うに違いないと思います。IMF以前までは韓国も利子上限は25%だったんです。それが撤廃されてからは殆ど無制限に違い90%という横暴な利子法がありました。これでは法律というものとは言えないんじゃないかと思われる国家権力でした。これでは奴隷促進法と名づけるべきだったと思います。これは国民を守る法律ではなかったような気がします。どれだけ多くの人を貧困層に落とし入れて奴隷にさせるかがこの法律の真の意図ではなかったのかと思われる法律でした。

2002年5月に良心的な法律学者、弁護牛など500人あまりが高利の横暴を根絶させるために‘暴利制限法’を制定しろという声明書を発表したことがありました。経済面での正義がどれだけ惨めだったのかが伺えると思います。当時の国会では行政側提出された‘貸し金業登録及び金融利用者保護法案’を一年近く議論もあまり行われずに放置されていました。行政側から提出された法案の骨子は‘利子上限は年90%までの合法化、そして、この上限法は3年間有効とする制限付き’でした。
しかし、声明の影響が効いたのか国会で生まれた法律は金利66%という貸し金業法律だったんです。これでも、ありがたいと言えるものだろうかと思われる上限でした。あまりにも露骨に奴隷がほしいと言うことに等しいと思わないんですか?

韓国はIMF以前は高金利時代でした。一般金融の金利が年10%程度でした。そんな時代でも利子の上限は25%でした。しかしながら、一般金融圏の金利は当時とあまり変らないのに今までも39%という横暴な金利が認められるというのは到底考えられない法外な金利だとしか言えません。どれだけの奴隷がこの国では必要なんでしょうか?一回、奴隷として落ちて行くと2度とは正常な生活ができなくなる意味では奴隷だとしか言い様がないんです。

2006年当時法務長官だった千ジョンベ氏が最高利子を年40%に制限する必要があると言明し、それを推進しようとすると経済官僚たちは猛反発をしながら市場を歪曲し、萎縮させるという論理で真っ向から反対でした。彼らは庶民に逆に被害を被らせるという奇怪千万な論理を広げていました。この人達はどんな経済理論で固まっている人種なのかが知りたいものです。彼らの論理は急な用事でお金が必要な庶民はお金が借りられない事態が生じるというものでした。このような論理が果たして皆さんにはどのように受け取られますか?

IMF管理下以後、日本の貸し金業者(消費者金融)は韓国に大勢入ってきました。こんな美味しいマーケットは無かったでしょう。日本では到底考えられない利子が取れる、それも法律で守ってもらえるというのは相当のメリットだったと思います。日本だと100万円以上は年15%、その以下の金額に対しては大体18~20%が上限です。ただし、町の貸金業者に対しては最高上限として29.2%までとぎっちりした制限があるようです。それに比べたら、韓国の今の39%と言うのは相当の美味しい食い物になるに違いないと思われます。それに、回収についても日本とは随分楽な方法が許されていますからなお更でしょう。

韓国の資本家たちは未来を考えていない生き物ではないかという疑問が沸いてきます。なぜなら、誰よりも早く、そして多く、それに一片に稼げるのかだけが関心ごとのように見えます。韓国語に“빨리빨리”という言葉があります。この単語の意味は“早く早く”っていう意味です。だから、長い目とか、未来とか、将来とかはあまり考えるのが苦手のようです。まるで逆切れしたチンピラのような短気勝負でしか考えていなんじゃないかというのが私の見解です。これにはいつかその反動が必ず帰ってくるという事が予想されないんでしょうか?それとも見えても見えない振りをしているんでしょうか?人って自分が持っているものを自慢したいというのは誰でも思っているとは思います。しかし、それを幼稚園の子供のようには威張ってはいけないというのが大人の世界だろうと思います。自慢したくてもそれを適当なバランス感覚で調節しないと皆から後ろ指されるだろうというのは誰でも予知できるはずです。それを無視してつま先ばかりを見ては葛藤は当然だろうと思います。

適当なバランス感覚っていうのを持てないと醜くなります。自分が持っている今の地位と待遇を続けさせるためには人からの支持がなくてはならないと思って欲しいです。何も考えずに無差別に本能に撒かせきりで貪欲に溺れては現在享有している自分の位置が危なくなる可能性がどんどん膨れ揚げることは当然です。人々からの支持は欠かせないことと、今のシステムが温存しないと自分の立場がなくなることくらいは是非とも認識して欲しいものです。