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岡崎の特養暴行死:県が改善勧告 市も措置 運営法人に定員超過で /愛知

2010-11-05 01:24:42 | 介護福祉ニュース
岡崎の特養暴行死:県が改善勧告 市も措置 運営法人に定員超過で /愛知
毎日新聞 11月5日(金)11時14分配信

 岡崎市の特別養護老人ホーム「なのはな苑」で女性入所者(93)が死亡した傷害致死事件で、県は4日、省令に違反し恒常的に居室の定員超過をしていたとして、ホームを運営する社会福祉法人「明翠会」に対し、介護保険法に基づく改善勧告を出した。市も同日、社会福祉法に基づき改善措置を講じた。
 同苑などによると、01年から定員2人の2室に最多6人、個室1室に2人の認知症の高齢者を寝かせていた。99年の旧厚生省令は「災害や虐待などやむを得ない事情を除き、居室の定員を超えて入所させてはいけない」と定めている。
 同苑は「夜間徘徊(はいかい)に当直職員がすぐに対応するための安全上の措置で、やむを得ない事情に当たると拡大解釈していた」と説明している。
 また同苑では今年1月以降、今回の事件で傷害致死容疑で送検された男が、最多5人の女性と一緒の部屋で寝たことがあり、県は「社会通念上、配慮が足りない」として部屋を男女別にするよう指示した。
 明翠会の太田進造理事長は事件後、初めて会見し「亡くなった入所者のご冥福を祈る。県と市の指導の下で適切な運営に努める。誠に申し訳ない」と陳謝した。【中村宰和】
 ◇「反省している」 会見で施設長が陳謝
 なのはな苑の定員超過は9年以上前から常態化しており、入居者の居室環境やサービス悪化に加え、プライバシー保護など人権上の配慮を欠いていた。
 会見で、同苑の村上敏施設長は「(人権感覚が)薄れ、反省している」と述べた。同苑は一時的に男女同室も容認しており、倫理上の問題も問われた。
 各地の特養ホームでは、20年以上前は1部屋に6~8人を寝かせていた実態があった。だが現在では定員4人以下とし、新施設の大半は個室になっている。
 社会福祉の現場では厳しい労働条件や人手不足などの課題がある。しかし、入居者の立場を考えると定員超過の常態化は容認できず、県健康福祉総務課監査指導室は「安全上という理由であれば、夜間の見回りを増やすなどの措置を考えてほしい」と指摘する。

11月5日朝刊

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