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「HOME 愛しの座敷わらし」

2012-04-29 | 過去に観た映画
最近では「相棒」の杉下右京、のイメージが強かった水谷豊が
ごく普通のサラリーマン父を演じている。
彼の演技にはかな~りクセがあるので(昔はチンピラ役とか)
チラリ出演にも関わらず、結構なオーラがあったのを思い出す。
その後爆発的なヒット作で、熱血先生っぽさを醸したと思えば、
刑事、オトボケ記者、と演じる役柄も明るくて楽しいのが多い。
そういう彼らしさがオジサンになって、また^^;戻ってきた感じ。
腰の低~い(爆)営業サラリーマンを嬉々と演じているのがいい。

発端はこの父親の企画開発の失敗?で本社から岩手へ左遷という、
家族にとっては(仕方なくも)甚だ迷惑でストレス満載という冒頭。
ログハウスって言わなかった~?の妻の一言に始まり、
築200年の古民家(でも内装が凝ってて素敵なのよ)で暮らすことに。
娘はイジメに遭い、息子はぜんそく気味、祖母は痴呆が始まり、と
家族それぞれにも問題を抱えたこの高橋一家が、不思議な存在と
出逢うのはほどなくして。始めは怖がっていた一家だが、その存在
=座敷わらしということに安堵し、受け入れることで徐々に幸福が
高橋家に舞い降りてくるのだが…。

まずこの古民家がとっても素敵。でも絶対、冬は寒いはずだぞ!と
疑心暗鬼でいると、冬がくる前に…^^;だった。何?この予定調和。
物語そのものはかなり単純で、心温まるホームドラマに近い。
そんな簡単に物事が纏まるものかとツッコミたくもなる展開だが、
まぁ~そこはホラ、座敷わらし効果。ってことなんでしょう。
あの子が彼らに福をもたらした。という意味では優しいファンタジー
に成功しているし、家族の大切さ(とりわけあの嫁さんはいいよね)
を改めて感じられることには共感する。父母を演じた水谷と安田は
さすがの演技を見せるし、なんだか可哀想な草笛光子演じる祖母の
痴呆が非常に気になるところ…なんだけど、そこはやや中途半端。
子供達は田舎の学校や友達に慣れ、やっと生活が楽しくなり始めた
ところで…ということになるが、いわゆる転勤族(ではないけど)には、
こういった引っ越しは日常茶飯事なんだろう。いつ何時でも父親を
一家の中心に据えて皆で纏まろう、と提案をする妻には、おそらく
団塊サラリーマンの雄叫び(嗚咽か^^;)が聞こえてきそうだと思った。
こんな嫁さんなら(義母の世話もかって出てるし)夫は至れり尽くせり。
なかなかいませんわねぇ^^;しかも安田成美ときてるし(爆)

あまりにいいヒト尽くしで、悪人といえば上司の梅沢富美男くらい^^;
というのが気になるといえば気になるが、そういうドラマと解釈し、
とりわけ座敷わらしのあの子に、福が訪れるといいなと思う次第だ。

(レストランのウェイトレスより、あの子を映した方が良いのにねぇ)

★★★★

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2 コメント

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座敷わらし (ヤスフミ)
2012-05-13 21:26:18
この作品、なんと言っても、やっぱり水谷豊の演技ですよね。
刑事だけじゃなく、こういったサラリーマンをやっても
ほんといい味を出す役者さんですね。

ストーリーは確かにありふれた内容でしたが、
ほんわかほのぼのしてて、とても癒されました。
あの座敷わらしの子も、あまり出過ぎず、喋らず、
ちょうどいい塩梅でしたね。
ほんと、最後もちょこっと見たかったです。
返信する
ヤスフミさん♪ (sean)
2012-05-14 21:03:04
何をやっても自分のモノにする役者さんですよね~。
家でもああいう感じなのかもしれませんね^^;

田舎で暮らすのは並大抵のことではないのに、綺麗に描いてあるなぁ~と思いました。
でも家族はああでありたいと思いますね…。

あの子、可愛かったですね~v
返信する

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