自然数の加法について、
<+. 1> 0+n=n
<+. 2> (m+1)+n=(m+n)+1
のみを前提として、交換法則 m+n=n+mの成り立つことを証明するのに、数学的帰納法を使う場合、
1+n=n+1は <+. 2>においてm=0とすれば<+. 1>により成り立つ。
m=kのとき成り立つ、すなわち k+n=n+kが成り立つとして、(k+1)+n=n+(k+1)
を示すには、
(k+1)+n=(k+n)+1 <+.2>
=(n+k)+1 (帰納法の仮定)
=n+(k+1) (ここでの結合法則は一般法則ではなく特別なものであること)
kの直後の元にnを加えたものは、k+nの直後の元であり、
またn+kの直後の元はnにkの直後の元を加えたものであり
それらはすべて同じである。