叉焼包まみれの3日間

2014年04月11日 | 帰国後の生活
月に一度の粉物教室、今回は「叉焼包」でした。飲茶でおなじみの、ほんのり甘いふわふわの皮に甘めの叉焼の入っている肉まんです。北京に行くまでは中国系の粉物ではこれが一番の大好物でした。いつか作ってみたいなぁと思っていましたが、作り慣れている包子とはちょっと違っているようで、まだ作ったことはありませんでした。

先生の解説によると、一般的な叉焼包には「重炭酸アンモニウム」を使っているとのことでした。これが叉焼包には欠かせない、あのてっぺんがパカッと割れた現象を作っているのだそうです。先生は人工物は出来るだけ使いたくないので、とこれを使わないレシピを教えてくれました。普段の包子ではドライイーストですがこちらはベーキングパウダー、更にお砂糖とショートニングなどが入ります。材料を見るとまるでお菓子のレシピのようです。イーストは低温で発酵しますがベーキングパウダーは高温で反応するため、じっくり粉を練る時間が出来るのもポイントです。

先生のデモを見せて貰い、二人一組で作業を始めます。ぼそぼその生地はなんとかまとまってくれていますが、なんとなく手触りが変というか、違和感有りまくりなのです。時間もないので成形に入りましたが、それでもなんだか生地の感じに納得がいきません。具体的にこうちがうと言えないのですが、なんだか材料がうまく混ざっていないような、油分が馴染んでいないような、そんな違和感です。成形後はまとめて蒸してしまうので、自分の作った生地がどうなったか分かりません。先生が作った叉焼包はてっぺんがさくっと割れていましたが、生徒の作ったものは割れているのが少なく、なんだか出来損ないの酒饅頭のようです。実際割れることで程良く水分が抜け、味も変わってくるようでした。全く割れていないものは食べるとべちゃっと上あごに生地が貼りつくような、何とも言えない食感でした。

はっきり言って全然納得がいかなかったので、翌日スーパーで材料を揃え作ってみることにしました。先生はいつもより念入りに捏ねていたので、きっとじっくり混ぜて捏ねた方が良いに違いない!と、これでもかと時間をかけて混ぜ合わせました。すると、昨日の生地とは明らかに様子が違います。ぼそっとしているものの、ムラのない生地になっているように思えました。昨日感じた違和感もありません。レシピ通りしっかり寝かせると、光沢のある良い感じの生地になってきました。

よーし!と成形して蒸し上がりを待ちます。おそるおそる蓋を開けると、てっぺんがちゃんとパクッと割れた叉焼包が出来上がっていました。やったー!!と、写真を撮って料理教室仲間や先生にメールを送ったのは言うまでもありません。食べてみると、あのべちゃっとした感じはなく、少しさっくりした食感があります。これは成功で良いでしょう。

そしてその夜のこと、料理教室仲間からメールがありました。翌日に都合が合えばランチでも、という話になっていたのですが、他のメンバーと相談した結果、飲茶に行こう!という事になったというのです。私が叉焼包を作ったのを知っているので、それでもいい?と聞いてくれたのでした。気分的には叉焼包をしっかり物にしたいと思っているので、最後にプロの作った物を食べておきたい、と二つ返事で参加を決めました。

翌日行ってみたのは六本木ヒルズにある「香港茶楼」です。ここは平日2時からオーダービュッフェがあり、60分(席利用は90分)で2480円で30品ほどが食べ放題になるのです。北京在住経験のある4人での遅めのランチとなり、様々な点心と、勿論ふっかふかでぱっくりてっぺんの割れた叉焼包も食べてきました。自宅でベーキングパウダーを使っての叉焼包はどう逆立ちしてもあのようにふかふかにはなりません。でも手作りの良さもある!と割り切り、もう何回かお復習いしてちゃんと作れるようにしようと思います。

と言うことで叉焼包、3日連続で食べてしまいました(笑)。




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