印税という言葉を耳にしたことはないでしょうか。
ん?税金なのか?
いや、違います。配分という言い方がわかりやすいと思います。
今回は音楽業界の印税について話したいと思います。
まず2種類あります。
原盤印税と著作権印税です。
一般の人はこの原盤印税の事を指しているかもしれませんが
音楽業界では著作権印税が基本です。
原盤印税は簡単なのでさらっと説明しますと
売り上げに応じて事前に何%と配分が決められていて
それに応じた配分を受けとるものです。
配分にルールはありません。
配分無しでも1%でも3%でも5%でもいいわけです。
グループならその配分をさらに分配されます。
グループよりソロの方が配分が多いのは当然ですよね。
この辺でもめてグループ解散なんてよくあることです。
ところでメジャーとインディーズの違いは何なのでしょう。
CDのジャケットの裏によく発売元と販売元が書かれています。
発売元とはそのCDを企画、制作した会社=権利者
販売元とはその商品を流通させている会社
そこでメジャーかインディーズの違いは
ここでいう販売元が関係します。
簡単にいうと販売元の会社がメジャーに格付けされているか
それだけです。例えるなら株でいう上場しているか
みたいなものです。
メジャーかインディーズを見極めるなら販売元を見るだけです。
意外にこれ音楽業界の人でも知らない場合があります。
インディーズとメジャーの違いは何?
と思う人もいるでしょう。
私が思うのはイメージだけだと思います。
何となくメジャーの方が凄そう。安心。
みたいなものです。
バイヤー側で例えます。
タワーレコードの仕入れ担当者がこのアーティスト誰だろう?
新人だと実績ないのでわかりません。
どこから出しているんだろう?
あ、メジャーから出してるから仕入れてみるかな。
それくらいです。
ブランディングのようなものですがそれで売り上げが
極端に変わる事はないです。
あっても多少です。
次いで勘違いされているのが
インディーズの方が取り分が多いという点です。
簡単に言えば同じです。
私の会社は音楽事業として設立しました。
その中でCDを発売した事があり、インディーズと
メジャー両方でリリースしました。
インディーズはスペースシャワーネットワーク(旧バウンディ)
メジャーはユニバーサルミュージックです。
暴露しますとスペースシャワーでCDが売れたらうちには
50%入ります。ユニバーサルの場合は58%程度入ります。
※ここでは発売元に入る%なのでアーティストに入る分ではりません。
ん?メジャーの方が高いじゃん!って思いましたか?
これは例なので基本は変わらないと思っていいと思います。
会社それぞれ契約条件は違います。
基本は売れた分の50%程度が入ると思ってください。
メジャーの方が低い場合も高い場合もあり得ますが
大差はないということです。
今回のケースは自社でリリースという点(自主制作も同様)
ですが間に事務所が入った場合等はその事務所の取り分等で
実際にアーティストに入る取り分は減ったりするケースもありますが
真相は先ほどの通りです。
ですが何かメジャーの方が格好いいですよね。
それはわかります。私もCDを発売し、
メジャーから出したいと思って営業をかけました。
ビクターとBMG(現ソニー)に営業かけました。
なんといってもビジネスですから、メジャーは敷居が高い。
年間取引額が億でないと話が進まないといった感じです。
いや~、流石にうちは小規模なので無理だな~と思いました。
ではなぜメジャーから出せたのか。
これは運でもなくコネクションです。
音楽、芸能業界は実力よりもコネクションと言っても
過言ではないと思います。
私の場合、直接のコネクションというより
相談、つなぎ役がうまくいたということです。
1つ、メジャーとインディーズの違いで感じたことは
歌詞に対してです。
私のジャンルはHIP HOP/R&BでRAPて過激な言葉を
使う事が多いんでね。
私はDJもやっていましたがレコードには
クリーンバージョンとアルバムバージョンが大抵入っています。
違いはクリーンバージョンには放送禁止用語に
【ピー】と入って消されるいるだけです。
たまにTVでもありますよね。あれです。
J-POPではあまり気にしないと思いますがユニバーサルの
会議に出た時に歌詞大丈夫?
これいつも聞かれました(^-^;
ここはインデイーズより厳しさはあると実感しました。
インディーズは自己責任でチェックしなかったですから。
あ、ちなみにインディ-ズとメジャーの違いは物流と
書いてあるサイトを見た事がありますが違いますからね。
販売元は流通会社と言われ、タワレコやTSUTAYAに商品情報を
流す役割です。物流とは商品をお店に納品する会社です。
音楽には2大物流があり、日本レコードセンターとジャレードです。
この物流を使っていればメジャーという説明を見ましたが違います。
実際取引をしたスペースシャワーやダイキサウンドという会社は
インディーズですがこの2大物流を使っていますので。
メジャーは全国展開、インディーズは特定の地方だけに
販売されるというのも違います。
大抵の商品はタワレコ、TSUTAYA、HMVだけで8割くらい占めます。
インディーズでももちろんこの3店舗は全国抑えています。
さて、著作権印税の話に入ります。
CDの場合、著作権管理会社で有名なJASRACの場合、6%かかります。
著作権印税がもらえる対象は作詞者、作曲者、出版社です。
作詞や作曲をしていないアーテイストには入らないの?
はい、入りません。AKBでいえば作詞印税は秋元さんに入ります。
AKBには1円も入りません!!
著作権印税がもらえる対象者に出版社とあります。
出版社というと本を出す所と思う人がいますが違います。
音楽業界でいう出版社は作詞者、作曲者を取りまとめる役割があります。
著作権管理会社は民間企業が参入できるようになりましたが
いまだにJASRACがほぼ独占市場です。
JASRACに例えて話しますが出版社は作詞者、作曲者と
契約を結びます。
CD販売の場合、著作権印税は6%といいましたが
この6%を100%にした場合、通常の配分は下記です。
出版社50%:作詞者25%:作曲者25%
有名な作家の場合は3分割もあります。
作詞、作曲が複数いる場合は各25%の中から
分けて配分します。折半でも1:2でも話し合いにより決められます。
出版社も複数いる場合、話し合いで配分を決めます。
但し、出版社が複数いる場合は代表出版を決めます。
この代表出版がこの曲の作詞者、作曲者は誰々ですと
JASRACに申請を行い、各作家(作詞作曲者)と契約を交わします。
代表出版社がJASRACから著作権印税をすべて受け取り、
作詞者、作曲者等に分配します。
ではJASRACに6%は誰が払うのでしょうか。
勝手にお金が生まれるわけではないので
誰かが払っています。
それはCD発売者です。
CD発売者は自身で作ったCDを複製して売るためには
著作権利用料を払わなければならないのです。
これはコンサートでも同じです。
自分の歌を歌うために著作権利用料を払う必要があるのです。
それでは私の具体例として説明します。
私は主版は本業ではないので代表出版社と提携します。
テレビ東京ミュージックとポリスターと取引があります。
代表出版はそのどちらかです。
3社で共同している場合は3分割、
2社の場合は折半にしております。
代表出版社が取り分が多いという設定にはしておりません。
では2社で出版を行っている場合、
出版社取り分50%を折半ですので下記の配分になります。
代表出版社25%:私25%:作曲者25%:作詞者25%
私は発売元であります。
仮に1000円のCDが1000枚売れたとします。
売上100万円の6%の6万円を私はJASRACに支払います。
(包括契約として20%免除等もできますがここでは対象外)
JASRACが20%程度の手数料を引いた金額を
代表出版社に支払います。
代表出版がそれぞれの作曲作詞者、共同出版社に支払われます。
6万円×20%(JASRAC手数料)=48000円
この48000円を25%ずつに振り分けられ
各12000円になります。
作詞を1人でやっていれば12000円、
作詞、作曲を1人でやっていれば24000円
一般的にはこの式で成り立っています。
これがCDでなく着うたフルで例えると6%ではなく
7.7%です。そして著作権利用料を払うのは
発売元ではなく配信サイト(i-Tunesやレコチョク等)です。
CDと配信では利用料を払う担当がそもそもかわります。
カラオケの場合は1曲いくらや何%というのではなく、
そのお店でいくらJASRACに払っているか
そしてそれぞれ何回使われたかのシェア率によって
算出されます。
着うたフルは1曲300円が相場ですので7.7%でいうと1DLあたり
300円×7.7%=23.1円
23.1円×20%(JASRAC手数料)=18.48円
18.48円から作詞作曲各4.62円ずつ。
あくまで簡単なイメージですがこういった計算です。
AKBで例えると3000円のアルバムが100万枚売れ、
400円の着うたフルが100万DLされた場合、
作詞者の秋元さんには4.62円×100万DL=462万円
6%のCDなら3000円×100万枚×6%×0.8(JASRAC手数料)÷4
で3600万円。
合計で4000万円程度となります。
これは売上に対しての分配でなく著作権収入です。
秋元さんであれば25%でなく33%の可能性も高いので
上記金額はあくまで参考程度となります。
下記は実際に2013年、1年間で私が得た著作権印税です。


金額は40万円程度ですがこれはかなり凄い額とも言えます。
メジャーアーティストでもこの金額すらいかない人は多いでしょう。
しかもアルバム4枚分だけの印税です。
メジャーデビューというと格好いいですが
大半はそれだけでは生計を立てるのも難しい現状です。
私の周りには音楽で食っていきたいという人が沢山いましたが
親友の中で結一成功したのが青山テルマとやって
有名となったSoulJa君だけです。
音楽もかなり厳しい世界なのです。
ん?税金なのか?
いや、違います。配分という言い方がわかりやすいと思います。
今回は音楽業界の印税について話したいと思います。
まず2種類あります。
原盤印税と著作権印税です。
一般の人はこの原盤印税の事を指しているかもしれませんが
音楽業界では著作権印税が基本です。
原盤印税は簡単なのでさらっと説明しますと
売り上げに応じて事前に何%と配分が決められていて
それに応じた配分を受けとるものです。
配分にルールはありません。
配分無しでも1%でも3%でも5%でもいいわけです。
グループならその配分をさらに分配されます。
グループよりソロの方が配分が多いのは当然ですよね。
この辺でもめてグループ解散なんてよくあることです。
ところでメジャーとインディーズの違いは何なのでしょう。
CDのジャケットの裏によく発売元と販売元が書かれています。
発売元とはそのCDを企画、制作した会社=権利者
販売元とはその商品を流通させている会社
そこでメジャーかインディーズの違いは
ここでいう販売元が関係します。
簡単にいうと販売元の会社がメジャーに格付けされているか
それだけです。例えるなら株でいう上場しているか
みたいなものです。
メジャーかインディーズを見極めるなら販売元を見るだけです。
意外にこれ音楽業界の人でも知らない場合があります。
インディーズとメジャーの違いは何?
と思う人もいるでしょう。
私が思うのはイメージだけだと思います。
何となくメジャーの方が凄そう。安心。
みたいなものです。
バイヤー側で例えます。
タワーレコードの仕入れ担当者がこのアーティスト誰だろう?
新人だと実績ないのでわかりません。
どこから出しているんだろう?
あ、メジャーから出してるから仕入れてみるかな。
それくらいです。
ブランディングのようなものですがそれで売り上げが
極端に変わる事はないです。
あっても多少です。
次いで勘違いされているのが
インディーズの方が取り分が多いという点です。
簡単に言えば同じです。
私の会社は音楽事業として設立しました。
その中でCDを発売した事があり、インディーズと
メジャー両方でリリースしました。
インディーズはスペースシャワーネットワーク(旧バウンディ)
メジャーはユニバーサルミュージックです。
暴露しますとスペースシャワーでCDが売れたらうちには
50%入ります。ユニバーサルの場合は58%程度入ります。
※ここでは発売元に入る%なのでアーティストに入る分ではりません。
ん?メジャーの方が高いじゃん!って思いましたか?
これは例なので基本は変わらないと思っていいと思います。
会社それぞれ契約条件は違います。
基本は売れた分の50%程度が入ると思ってください。
メジャーの方が低い場合も高い場合もあり得ますが
大差はないということです。
今回のケースは自社でリリースという点(自主制作も同様)
ですが間に事務所が入った場合等はその事務所の取り分等で
実際にアーティストに入る取り分は減ったりするケースもありますが
真相は先ほどの通りです。
ですが何かメジャーの方が格好いいですよね。
それはわかります。私もCDを発売し、
メジャーから出したいと思って営業をかけました。
ビクターとBMG(現ソニー)に営業かけました。
なんといってもビジネスですから、メジャーは敷居が高い。
年間取引額が億でないと話が進まないといった感じです。
いや~、流石にうちは小規模なので無理だな~と思いました。
ではなぜメジャーから出せたのか。
これは運でもなくコネクションです。
音楽、芸能業界は実力よりもコネクションと言っても
過言ではないと思います。
私の場合、直接のコネクションというより
相談、つなぎ役がうまくいたということです。
1つ、メジャーとインディーズの違いで感じたことは
歌詞に対してです。
私のジャンルはHIP HOP/R&BでRAPて過激な言葉を
使う事が多いんでね。
私はDJもやっていましたがレコードには
クリーンバージョンとアルバムバージョンが大抵入っています。
違いはクリーンバージョンには放送禁止用語に
【ピー】と入って消されるいるだけです。
たまにTVでもありますよね。あれです。
J-POPではあまり気にしないと思いますがユニバーサルの
会議に出た時に歌詞大丈夫?
これいつも聞かれました(^-^;
ここはインデイーズより厳しさはあると実感しました。
インディーズは自己責任でチェックしなかったですから。
あ、ちなみにインディ-ズとメジャーの違いは物流と
書いてあるサイトを見た事がありますが違いますからね。
販売元は流通会社と言われ、タワレコやTSUTAYAに商品情報を
流す役割です。物流とは商品をお店に納品する会社です。
音楽には2大物流があり、日本レコードセンターとジャレードです。
この物流を使っていればメジャーという説明を見ましたが違います。
実際取引をしたスペースシャワーやダイキサウンドという会社は
インディーズですがこの2大物流を使っていますので。
メジャーは全国展開、インディーズは特定の地方だけに
販売されるというのも違います。
大抵の商品はタワレコ、TSUTAYA、HMVだけで8割くらい占めます。
インディーズでももちろんこの3店舗は全国抑えています。
さて、著作権印税の話に入ります。
CDの場合、著作権管理会社で有名なJASRACの場合、6%かかります。
著作権印税がもらえる対象は作詞者、作曲者、出版社です。
作詞や作曲をしていないアーテイストには入らないの?
はい、入りません。AKBでいえば作詞印税は秋元さんに入ります。
AKBには1円も入りません!!
著作権印税がもらえる対象者に出版社とあります。
出版社というと本を出す所と思う人がいますが違います。
音楽業界でいう出版社は作詞者、作曲者を取りまとめる役割があります。
著作権管理会社は民間企業が参入できるようになりましたが
いまだにJASRACがほぼ独占市場です。
JASRACに例えて話しますが出版社は作詞者、作曲者と
契約を結びます。
CD販売の場合、著作権印税は6%といいましたが
この6%を100%にした場合、通常の配分は下記です。
出版社50%:作詞者25%:作曲者25%
有名な作家の場合は3分割もあります。
作詞、作曲が複数いる場合は各25%の中から
分けて配分します。折半でも1:2でも話し合いにより決められます。
出版社も複数いる場合、話し合いで配分を決めます。
但し、出版社が複数いる場合は代表出版を決めます。
この代表出版がこの曲の作詞者、作曲者は誰々ですと
JASRACに申請を行い、各作家(作詞作曲者)と契約を交わします。
代表出版社がJASRACから著作権印税をすべて受け取り、
作詞者、作曲者等に分配します。
ではJASRACに6%は誰が払うのでしょうか。
勝手にお金が生まれるわけではないので
誰かが払っています。
それはCD発売者です。
CD発売者は自身で作ったCDを複製して売るためには
著作権利用料を払わなければならないのです。
これはコンサートでも同じです。
自分の歌を歌うために著作権利用料を払う必要があるのです。
それでは私の具体例として説明します。
私は主版は本業ではないので代表出版社と提携します。
テレビ東京ミュージックとポリスターと取引があります。
代表出版はそのどちらかです。
3社で共同している場合は3分割、
2社の場合は折半にしております。
代表出版社が取り分が多いという設定にはしておりません。
では2社で出版を行っている場合、
出版社取り分50%を折半ですので下記の配分になります。
代表出版社25%:私25%:作曲者25%:作詞者25%
私は発売元であります。
仮に1000円のCDが1000枚売れたとします。
売上100万円の6%の6万円を私はJASRACに支払います。
(包括契約として20%免除等もできますがここでは対象外)
JASRACが20%程度の手数料を引いた金額を
代表出版社に支払います。
代表出版がそれぞれの作曲作詞者、共同出版社に支払われます。
6万円×20%(JASRAC手数料)=48000円
この48000円を25%ずつに振り分けられ
各12000円になります。
作詞を1人でやっていれば12000円、
作詞、作曲を1人でやっていれば24000円
一般的にはこの式で成り立っています。
これがCDでなく着うたフルで例えると6%ではなく
7.7%です。そして著作権利用料を払うのは
発売元ではなく配信サイト(i-Tunesやレコチョク等)です。
CDと配信では利用料を払う担当がそもそもかわります。
カラオケの場合は1曲いくらや何%というのではなく、
そのお店でいくらJASRACに払っているか
そしてそれぞれ何回使われたかのシェア率によって
算出されます。
着うたフルは1曲300円が相場ですので7.7%でいうと1DLあたり
300円×7.7%=23.1円
23.1円×20%(JASRAC手数料)=18.48円
18.48円から作詞作曲各4.62円ずつ。
あくまで簡単なイメージですがこういった計算です。
AKBで例えると3000円のアルバムが100万枚売れ、
400円の着うたフルが100万DLされた場合、
作詞者の秋元さんには4.62円×100万DL=462万円
6%のCDなら3000円×100万枚×6%×0.8(JASRAC手数料)÷4
で3600万円。
合計で4000万円程度となります。
これは売上に対しての分配でなく著作権収入です。
秋元さんであれば25%でなく33%の可能性も高いので
上記金額はあくまで参考程度となります。
下記は実際に2013年、1年間で私が得た著作権印税です。


金額は40万円程度ですがこれはかなり凄い額とも言えます。
メジャーアーティストでもこの金額すらいかない人は多いでしょう。
しかもアルバム4枚分だけの印税です。
メジャーデビューというと格好いいですが
大半はそれだけでは生計を立てるのも難しい現状です。
私の周りには音楽で食っていきたいという人が沢山いましたが
親友の中で結一成功したのが青山テルマとやって
有名となったSoulJa君だけです。
音楽もかなり厳しい世界なのです。