70の瞳

笑いあり涙あり、36人の子どもたちが生活する児童養護施設「さんあい」の出来事や子どもと職員の声をお聞きください。

無差別的愛着傾向

2015-03-04 12:36:27 | 愛すべき子どもたち

タイ、チェンマイの郊外にある児童養護施設、「無条件の愛の家」を訪問した。ここは政府の施設での養育が困難な子どもたち、約100名が暮らしている。学校は遠い為に施設がスクールバスを出して子どもたちの送迎をしていた。また、未就学児のための保育所が施設内に併設されていて20名ほどの子どもたちが“サワディーカー”と迎えてくれた。子どもたちは一応に人懐こく初めて会った人にもかかわらず愛嬌一杯にスキンシップを求めてくる。とっても愛くるしいが、とっても悲しいことだ。これは日本の児童養護施設で生活する子どもにもよく見られることだが、無差別的愛着傾向といって、虐待やネグレクト(養育拒否)の影響として被虐待児に顕著に現れる。特定の養育者との安定的な関係の中に育った子どもは、未知の人や物に対して不安を感じ養育者の顔を見ながら安全確認をし、徐々に関係を構築してゆく。逆に無差別的愛着傾向の子どもは、成長するにしたがって、誰とも親密な関係を築こうとしなくなってゆき、引きこもり傾向が表れる。純真無垢な天使のような子どもたち、実は心や脳に重荷を負っているのだ。 今、国境を越えて子どもたちの重荷を少しでも負ってあげることができるような支援を考えている。

 

抱っこしてー!

 

タイの子どもたちもお砂場がだーい好きです。

 

 


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