9月半ばで早々と今年の虫捕り終了とはいかにも早い。私の場合、対象となる昆虫がキリギリス科のヤブキリとキリギリスであるため、この2種類の捕獲が終われば、もうその年の虫捕りシーズンは終了なのである。まだ健在であるキリギリスやヤブキリの餌用としてバッタやイナゴを捕獲に行くことはあるが、それはもう虫捕りではなく、単なる餌探しなのである。
他にマツムシ、アオマツムシ、カンタンなどたまたま捕獲することはあるが、最初からそれらを目標に出掛けることはない。
それにしても早い。ヤブキリは8月後半になるともう自然界ではほとんど見られなくなるが、キリギリスは場所にもよるが、10月前半ぐらいまではまだ結構鳴いている。5~8年ぐらい前なら、神戸の布引ハーブ園にも沢山いたが、今年はとにかく少なく、現時点でもう淀川河川敷で一匹も鳴いていない。鳴いていなければ捕獲もできないので、終了せざるを得ないのだ。
これは3年前、11月初めまで生きていたヤブキリのメスの写真。
キリギリスはヤブキリに比べるとやや頭が大きい。
一昨年からヤブキリもキリギリスも一気に数が少なくなったように感じる。一つには草刈りのし過ぎとあちこちで行われている工事が原因であろう。河原の雑草などは放っておけば晩秋には自然と枯れるのだから、何も人件費をかけてわざわざ草刈りをすることもあるまいに。昆虫の生息地が奪われてしまうばかりだ。
というわけで、今後は餌となるバッタやイナゴの捕獲がメインとなる。ただそのついでにエンマコオロギなども捕獲する。これは餌ではなく、ベランダで鳴いてもらうためだ。コオロギの鳴き声を聞きながら寝るのはなかなか心地良いものである。
餌として最も適しているのがショウリョウバッタ。オンブバッタはなぜか余り食べない。手前はツユムシ。
下はマダラバッタ。このほかにハネナガイナゴやツチイナゴの幼虫なども餌になる。
ササキリは小さ過ぎるので、アマガエルの餌用に捕獲している。
これはオナガササキリかな。。。
オオスカシバの幼虫が道路に落ちていたので保護した。
何年か前にもオオスカシバの幼虫を保護して、ヤブキリのケージに入れておいたところ、成虫になってからヤブキリに捕食された。
そろそろコバネイナゴやハネナガイナゴが大量に出回る季節だ。イナゴは美味!佃煮を召し上がったことのある人は多いが、佃煮は佃煮の味しかしないので、さっと素揚げにして塩をふりかけて食べるのがおススメ。
捕獲して来て、生きているのを“絞める”のは可哀想だが、まあキリギリスの餌にするのも同じだから。
フライパンでさっと揚げて塩をふれば、ポップコーンのような味で美味しい。食感は川エビのような感じ。ビール好きの方には格好のおつまみだ。
イナゴを食べると言うと仰天する人がいる。食べる勇気がない、などと綺麗ごとを言う人もいる。しかしそもそも現代人は習慣でモノを食べているに過ぎない。イナゴを食べるのとエビを食べるのに何ら違いはないのだ。昆虫は農薬に弱い。イナゴが生息しているということは農薬がかかっていない草を食べていると言うことなので、その意味でも安全なのだ。
群馬県の薮塚にジャパンスネークセンターという蛇の研究所がある。日本には群馬と沖縄の二か所のみだそうだ。このセンターの敷地内に食堂があり、蛇料理を頂ける。食べるのはシマヘビとマムシだ。癖がなくて美味しい。最も言われなければ、何を食べているのかも気が付かない。
蛇を食べると言うと驚かれるが、そういう人達に私は決まってこう言う。「今もし生まれて初めて蛇とタコと蟹を見たとして、蛇だけを特別に気持ち悪いとは思わないはずだ」。
例えば鶏を絞めるところを見て、鶏肉を食べられなくなる人がいる。同じように牛を屠殺するところを見せてやれば良い。そうすれば牛肉を食べられなくなる人が続出するはずである。
食べる勇気がないなんて。。。。。コロナワクチンを打つ方が余程、“決死”の覚悟がいるだろうに(笑)。
そこまで人間はリスクの比較ができないほど無能な生物に成り下がっているのだろうか?