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さきぽんといっしょ。

新米ままと、ちびっこさきぽんのいちにち。
そこへ、まーくんがやってきて・・・・。

今だから言える話。その後

2010-01-17 23:07:46 | ・・・・。
つづき。。。。


こうして我が家は、がけっぷち一歩手前でとどまり、崖には落ちなかった。


でも、はっきり言ってまだまだわからない。
「先天的な染色体異常はない」ことがわかっただけで、
発達障害の場合は、3歳くらいにならないとわからないし、
後天的な障害の危険性はどの子どもにも、いくつになってもありうる。
もちろんさきぽんにだって。


それに、障害を持って産まれてきても、世の中で活躍している人は多々いるし、
反対に、障害なく産まれてきたのに、犯罪者になっていく人もいる。



きっと、障害のあるなしは大きなことではなく、
子どもを取り巻く人たちが(両親を筆頭に)、いかに愛情をもって接してあげたかとか、
才能を伸ばすような環境を整えてあげたかっていうことが、
その子の人間形成を大きく左右するんだろう。



頭では理解していた。
でも、まさか、自分の子どもが障害を持っているかもなんて言われるとは思ってもみなかった。
やっぱり本心は、「五体満足で産まれてきてほしい」と思ってる。
さきぽんが産まれたときに、小さい手をそおっとひらいて、
「よかった、ちゃんと指、5本ついてる」ってすりすりしたのを思い出す。



もしも検査の結果が陽性だったら、私たちはどんな選択をしたんだろう。
そんなことは、もう想像もできない。
障害の「可能性」を宣告された私たちが、初めて「障害」をリアルに考えたのと同じように、
きっと、
「あなたの子どもには障害があります」と、きっちり宣告された夫婦しか
リアルに考えられないことだと思う。



こんなこと、何にもなかったからいえることだけど、
この2ヶ月間、すごくすごく苦しんで、
でも、夫婦で話して、真剣に考えたことは、絶対にプラスになると思う。(不謹慎かな。)



赤ちゃん、元気で産まれて来るの待ってるからね。
ゆっくりゆっくり大きくなられ~。



長い文章、読んでくれてありがとう。
すごく偏った話で、傷つけてしまった人がいたら本当にごめんなさい。

今だから言える話。つづき②

2010-01-17 22:50:39 | ・・・・。
つづき。。。


おそるおそる診察へ。

偶然にも、さきぽんを取り上げてくれた先生に診てもらうことができて、少し緊張がやわらぐ。
先生の顔が曇る。
みるみる不安に逆戻り。

もう一人のお医者さんがやってきて、二人でモニターをみながらぶつぶつと話してる。
もれ聞こえてきた話は・・・・。

「影なんてみえますか??」「いやーーーー、みえんね。」
・・・・え??ほんと?? ちゃんとみて!しっかりみて!!

「そもそも、このエコーの写真(前の病院でもらった写真)、測定の仕方おかしいですよね」
・・・・なに??そうなの??

「羊水検査すすめられたそうですよ。」「はあーー??」
・・・・え??どういう意味ーーー???

みたいな感じ。


私にあった説明では、
・今回のエコーでは、影は見えなかった。
 赤ちゃんの角度の問題かもしれないし、なくなったのかもしれない。
 ただ、影がなくなったからといって、障害がある確立が消えたわけではない。
・前の病院の対応が不適切。
 心配な影がみられたら、一週間おきに経過を見るべき。
 一ヶ月も放置すべきじゃない。(妊婦検診もしてもらえなかったの) 
・産婦人科業界では、首に影が見えても、患者には告知しないことになっている。
 しかも、羊水検査は流産の危険性があるので、医者サイドから検査をすすめるのはタブー

お医者さんは、ともかく検査による流産が心配だと、
「はっきり言ってやめたほうがいいよ」くらいの勢いで説明してくれた。




でも、一度頭に住み着いてしまった不安は、どうしても拭い去れない。
悩まないようにしようと言い聞かせながらも、どんなときでも頭の片隅にいる不安。
気持ち悪い。



「やっぱり、検査お願いします。」



そうして、クリスマスの日、検査を受けることに。
(前のブログにも少し書いたね)

おなかの赤ちゃんが障害を持ってる確率より、検査による流産の確立のほうが高い。
そんな説明を受けてちょっとひるむが、後には引けない。
「流産の危険性を知った上で、検査を希望します」という紙に夫婦で署名。

いざ手術台にのって、消毒が終わってもなお
「ほんとに検査する?」なんて聞かれて、気持ちがなえそうだったよ。


検査自体は10分ほどで終了。
羊水のまわりの膜に、「ぷつっ」と針が刺さる瞬間は、ふうせんに穴をあけるような感じで、
味わったことのない、深い部分の痛み。
思わず「うっ」と声が出た~。
赤ちゃんもびっくりして、動き始め、(モニターで見えている)
「あ、そっちいっちゃダメだよ、手、ひこめて~」って言われてた。


その後は、風邪引いてたのもあって、ずーっとベットで横になっていました。
流産の危険が一番高い一晩をなんとか乗り越えて、無事退院。

後は、結果を待つばかり。
年末年始をはさむので、結果が出るのに時間がかかるとのこと。
できれば、すっきりお正月を迎えたかったのだけど・・・。



すでに妊娠19週。
おなかの赤ちゃんは、胎動を始め、日々元気に動き回っているのが感じられ、
いよいよ愛着も大きくなる。
タイムリミットの22週まであと3週間しかないというところで、病院から電話が。
検査の結果を聞きに来てくださいとのこと。

ちょうど、だんなさまがお休みを取ってくれていた日だったので、
「今から行きます!!」と返事。
さきぽんと三人で出発。


「絶対大丈夫とは思うけど、覚悟はしていかないとな」
とだんな様。

私、か、覚悟はできてません。
ひとりじゃなくてよかった。。。





結果は、

「大丈夫でしたよ」

と、お医者さん。

「うちでは、一度も影見えなかったからねえ。」と。




ほーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。
涙がでちゃいそうだった。


「もしも、もしもダメだったら・・・。」
っていう不安から、ようやく開放された瞬間。

さっきまでと、世界が変わって見えるってほんとなんだな。
やっと心から赤ちゃんの誕生を待ち望んであげられる。


サービスで、赤ちゃんの様子をエコーで見せてもらえました。
初めて画面越しに赤ちゃんと目が合ったよ。
「ほうらね、大丈夫っていってたでしょ。」
みたいな顔してた。



よかった。
ほんとによかった。
ほんとにほんとによかった。


もうちょっとつづく。。。

今だから言える話。つづき

2010-01-17 16:32:01 | ・・・・。
つづき。。

私は、仕事上、(一般の人よりは)障害を持った子どもたちと深く関わっている。
仕事をしてるときは、
「健常児がなんの問題もなくできるようになることを、障害を持った子は時間をかけて、段階を踏んでできるようになる。健常児では見過ごしてしまうような成長場面があるかもしれないけど、そういう場面でも、一緒に成長を喜んであげることができる。障害があることは不幸ではない」
と、言い切れた。

もちろん、今でも、障害児の親になることは不幸ではないと思ってる。

障害があっても、ひとりひとり個性があって、かわいくて、一生懸命で、一緒に泣いたり喜んだりできることも知ってる。
私の知識は浅いけど、障害に対する専門的な支援の仕方を知ってる人はそばにたくさんいてくれる。

きっと、この子が障害を持って産まれてきても、私が元気なうちは、そばにいて成長を手助けしてあげられると思う。
愛するわが子だもの。
(もちろん並々ならぬ苦労と挫折はあるだろう。親の思いは想像でしかないから浅はかかもしれないけど)

でも、私やだんな様はいつまでも若いわけじゃない。
きっとこの子より先に死んでしまう。

障害の程度にもよるけれど、社会的に自立できる子はほんの一握りだということは、
職業上よく知っている。
私たちが死んでしまった後は、この子はどうなる?
施設に入り浸り??

こわいのは、さきぽんがこの子のために自分の人生の選択肢を狭めてしまこと。
結婚もしないで、この子の面倒をみるなんて言いだしたらどうしよう。


いや、やっぱりそんな甘いものじゃない。
きっと私のことだ、この子の障害からくるハンディを乗り越えようと、子どもに対してやっきになってしつけして、挫折して疲れて落ち込んで、さきぽんの相手を忘れてさみしい思いをさせて、また自己嫌悪。
このスパイラルにはまることは間違いない。


・・・・中絶??


ふっと頭をよぎって、こわくなる。



きれいごとじゃすまされない。
障害児の母になる覚悟なんて、そうそうできるもんじゃない。
できれば、障害なく産まれてきてほしいに決まってる。




こんな話をだんな様とするとは思わなかった。
二人でよく話して、でも、結論がでるわけもなく、
「検査をしてみよう。ダメならそのとき考えることにしよう。
 今悩むのは、おなかの子によくない。」

うん。そうだね。
私が悩んでること、赤ちゃんはみんな聞いてるんだ。
不安にさせたらかわいそう。
検査の結果がでるまで、深く悩むのはやめておこう 
と、決意。

とりあえず、転院先(さきぽんが産まれた病院)に受診してみよう。

つづく。。。

今だから言える話。

2010-01-17 16:23:09 | ・・・・。
実は、この2ヶ月間、我が家は大変な問題に直面していました。
間違いなく、人生最大のがけっぷち。

本来なら、こんなことブログにのせるもんじゃないって、叱られるかも。
でも、私としては整理してすっきりして終わらせたい。



さかのぼること2ヶ月前、しあわせな妊婦だった私は、妊婦検診で足元が崩れる思いをした。
お医者さんに言われたことは、たぶんこんなこと。
・おなかの赤ちゃんの首に影がみられる
・影がみられる赤ちゃんは、染色体の異常があることがある(もちろんないこともある)
・心配なら羊水検査を受けたほうがいい
・羊水検査は、流産の危険がある
・検査はこの病院ではできないので、転院してほしい
・もし異常があって中絶希望ならそのまま転院先で手術をうけてほしい
・検査は16週になってからしかできない、中絶は22週までしかできない
 (悩む期間は最長1ヶ月しかない)(そのときは、まだ11週だった)

女医さんで、あっけらかんと、まるで友達と話しているかのようにさくさくとこんな話を流された。
私は、頭がまっしろで「障害」「中絶」っていう言葉だけがぐるぐるまわっていた。
さきぽんとキッズルームで待っていてくれた、だんな様のお母さんともろくに話ができずに、
心配だけさせてしまったことを覚えてる。


すぐにだんな様に電話してしまった。
そしたら、仕事が手に付かなくなって、早退してきてしまっただんな様。


お医者さんの話を伝えようとするも、ほどんど話が右から左だったもんで、
インターネットで情報を得ようとネットサーフィン。

こういうのって、調べれば調べるほど不安が増す。
知りたいしこわいし、でもやめられない。

そこで出会った一つの数字。
「母親の年齢が30代で、影の大きさが3mmの場合、障害がある確率は100人に1人」
確率1%って、普通に聞いたら絶対当たらないような気がするけど、
そのときの私たちにとっては、すごく高い数字に感じられた。


どうしよう。
もし、障害があったらどうしよう。

つづく。