二冊目です。

「僕たちはガンダムのジムである」
常見陽平 著
書名と帯のコピーが、端的に内容を物語っています。
ご存じない方に、一応解説しますと、「ジム」というのは「機動戦士ガンダム」に登場する、地球連邦軍量産型モビルスーツです。

ジム
試作品であるガンダムをベースに開発された後発機にも関わらず、ガンダムより性能、装備において劣るという、訳の分からない機体(笑)。きっと、ガンダム開発時にテム・レイ(アムロの父)が予算を使い過ぎて主計官から睨まれたか、予算折衝で「どうして1位じゃないといけないんですか?2位じゃダメなんですか?」とでも言われたんだろうと思います。ジャブロー以後、ソロモン戦、ア・バオア・クー戦で大挙して登場しますが、初登場からシャアのズゴックに串刺しにされたり、ソロモン戦ではドズルのビグ・ザムに一網打尽にされたり、そのイメージは、とにかく「弱い」。そういう代物です。
で、この本ですが、実に耳の痛いことを言い放ってくれます。
「僕たちはガンダムのジムである」
「ガンダムではないのだ」
と。
どうせならザクにしてくれよ、と思いますが、やっぱりガンダム好きな著者は容赦ない。
「僕たちはザクのようなワルにはなれない」
「ザクですらないのだ」
じゃあ、どうすればいいのかと言うと、帯にもありますが、
「世の中は1%のすごい人ではなく99%のその他大勢が動かしている」
のです。
ジムであることに誇りを持とう。
これが、著者のもっとも言いたいことだと思います。
いや待てよ、ジムならまだマシだ。「動く棺桶」の異名を持つボールや、搭載ミサイルを撃ったら、後は撃墜されるだけのパブリクだったらどうするんだ、などと僕なんかは思いますが。

ボール
(これが敵を倒しているのを見たことない気が…)

パブリク
(大概みんな撃墜されます…)
本文中にもありますが、大切なのは、周りに踊らされないこと、自分の強みを知ること、等身大の自分に誇りを持つことです。ボールならボールの、パブリクならパブリクのやり方があるはずです。あれらに乗った人間が、みんながみんな戦死する訳ではないでしょう。
本文中に示された今の日本社会に対する著者の分析や認識には鋭いものを感じます。一読の価値ある本だと思います。
実は、僕は今回の本では扱われていない「逆襲のシァア」が大好きなのですが、好きな理由の一つはクライマックスシーンにあって、地球に落下しかかった小惑星アクシズを支えるために、アムロのνガンダムを筆頭に、やはり量産型のジェガンや、ネオ・ジオンのギラ・ドーガまでが次々集まって、みんなで「よいしょ」って持ち上げる。まさに「世の中は1%のすごい人ではなく99%のその他大勢が動かしている」瞬間です。そういう感覚を大事にしたいんです。
しかし、ガンダムでビジネス書ですよ。テレビの再放送や劇場版三部作に熱狂し、ガンプラ目当てに模型店に走った僕には、感慨深いものがあります。
探せば、他にもありそうな気がしますね(*^-')b。

「僕たちはガンダムのジムである」
常見陽平 著
書名と帯のコピーが、端的に内容を物語っています。
ご存じない方に、一応解説しますと、「ジム」というのは「機動戦士ガンダム」に登場する、地球連邦軍量産型モビルスーツです。

ジム
試作品であるガンダムをベースに開発された後発機にも関わらず、ガンダムより性能、装備において劣るという、訳の分からない機体(笑)。きっと、ガンダム開発時にテム・レイ(アムロの父)が予算を使い過ぎて主計官から睨まれたか、予算折衝で「どうして1位じゃないといけないんですか?2位じゃダメなんですか?」とでも言われたんだろうと思います。ジャブロー以後、ソロモン戦、ア・バオア・クー戦で大挙して登場しますが、初登場からシャアのズゴックに串刺しにされたり、ソロモン戦ではドズルのビグ・ザムに一網打尽にされたり、そのイメージは、とにかく「弱い」。そういう代物です。
で、この本ですが、実に耳の痛いことを言い放ってくれます。
「僕たちはガンダムのジムである」
「ガンダムではないのだ」
と。
どうせならザクにしてくれよ、と思いますが、やっぱりガンダム好きな著者は容赦ない。
「僕たちはザクのようなワルにはなれない」
「ザクですらないのだ」
じゃあ、どうすればいいのかと言うと、帯にもありますが、
「世の中は1%のすごい人ではなく99%のその他大勢が動かしている」
のです。
ジムであることに誇りを持とう。
これが、著者のもっとも言いたいことだと思います。
いや待てよ、ジムならまだマシだ。「動く棺桶」の異名を持つボールや、搭載ミサイルを撃ったら、後は撃墜されるだけのパブリクだったらどうするんだ、などと僕なんかは思いますが。

ボール
(これが敵を倒しているのを見たことない気が…)

パブリク
(大概みんな撃墜されます…)
本文中にもありますが、大切なのは、周りに踊らされないこと、自分の強みを知ること、等身大の自分に誇りを持つことです。ボールならボールの、パブリクならパブリクのやり方があるはずです。あれらに乗った人間が、みんながみんな戦死する訳ではないでしょう。
本文中に示された今の日本社会に対する著者の分析や認識には鋭いものを感じます。一読の価値ある本だと思います。
実は、僕は今回の本では扱われていない「逆襲のシァア」が大好きなのですが、好きな理由の一つはクライマックスシーンにあって、地球に落下しかかった小惑星アクシズを支えるために、アムロのνガンダムを筆頭に、やはり量産型のジェガンや、ネオ・ジオンのギラ・ドーガまでが次々集まって、みんなで「よいしょ」って持ち上げる。まさに「世の中は1%のすごい人ではなく99%のその他大勢が動かしている」瞬間です。そういう感覚を大事にしたいんです。
しかし、ガンダムでビジネス書ですよ。テレビの再放送や劇場版三部作に熱狂し、ガンプラ目当てに模型店に走った僕には、感慨深いものがあります。
探せば、他にもありそうな気がしますね(*^-')b。
最新のヤプミーさん限定日記を拝読し、ほのぼのジーン…とポカポカした後、こちらの記事(その1、その2両方)を読み…
>訳の分からない機体(笑)
と
>「どうして1位じゃないといけないんですか?2位じゃダメなんですか?」
で思いっきり吹きましたw
しかし本当に、今は何でもありますね…!!
そしてガンダムの深さはまさに底無し!
(゜ロ゜ノ)ノ ワオ!
ありがとう。
僕らファーストガンダム世代って、もうみんな4、50代なんですよね。僕だけじゃなくて、みんな今でも好きなんでしょう。だから、畑違いの分野からもこうした本が出版される。それは、この歳になって見ても色褪せない魅力を持つ、ガンダムという作品の凄さだと思います。