(*゜Ω゜*)

近ごろは図書館巡りをしています。その土地の文化財(だいたい城館)も訪れます。

御堂関白記

1020-02-06 | チラシの裏
寛仁3年2月小(29日間の月)

6日 甲午
 気分はいつもの通りです。
それなのに、目は変わらずに見えません。
60-90センチも離れると、人の顔も見えない。
ただ、手に取った物だけが見えます。
まして庭先さえ見えないのは当然でしょう。
陰陽師と医者は、魚や肉を食べてはならないと言います。
今では仏像・僧の姿も拝見できない。
お経の巻物を目に近づけて読み申し上げる。
それゆえ、日が暮れて暗くなれば、どうして見えようものか。
そういうことで、50日間の虚妄と不実を仏・法・僧の三宝に請い願って、今日から魚や肉を食べます。
嘆きの思いは数限りない。
これはただ仏法のためであります。
自分のためではない。
慶命(*人名)僧都に、これを申させる。
今日から肉を食べるので、法華経の巻物1巻分を書かなければなりません。



*慶命 … 965~1038。天台僧。父は藤原孝友。長元元年に天台座主となる。藤原道長の信頼を受けており、法性寺別当となる。<下記ホームページからのコピペ>
http://homepage1.nifty.com/gyoudou/index.htm