ALLION【291】
「ライラ、もしかしてずっとここに?」
「あ、説明しなきゃ、うんゼルダが、あ、医者がね、4日目は健康
に戻ってるけど目覚める4日目は夜まで寝てろ だそう。その後
3日は注射を打てと言って、仕事は5目日から出ていいと言った
けど、出ない方がいいかも。薬打つ3日間は眠くなるらしくて」
「注射って...誰が?」
「私よ、出来るわよ」
「え...あ...3日寝ろって言われて直ぐに記憶なくなって」
「お腹空いた?何か作る。3日間点滴しか食べてないから。あそそ
来たわ?経理新入!結構出来る男の人。35歳独身。今日はひとり
でオールやってるの、トス、これからはどんどん休めるわ」
「それもライラが世話したのか?」
「3日貴方とタチアキに行ったり来たり。ふふ」
エヴァはキッチンに立って動く、それをトスが追って―トスは室内の風景の大きな変化変に驚いた。
「あ、ごめんなさい、私ここで生活しちゃったの
だから、いろいろ増えちゃって...後は使って?」
「いや、あの、何て言っていいのか...ありがとう」
「ありがとうは私!あっソフィアに連絡は?元気になったって」
「え?ソフィア?」
「ふふん。しらばっくれないでいいわよ?恋人でしょ?
凄い競争だったんですって?そう言う話は私になしね」
「待てよ、何だよ、それ」
「ソフィア本人がトスと恋人って...競争の話はエリカだけど」
「ソフィアがそう言ったの?」
「そう聴いた。シェリーに。本人が言ったそうだけど」
トスは途端椅子に座って考え込んだ。
エヴァは温めた野菜スープをトスに出して、冷まして食べて?と言って―トスは考え込んだままスプーンを取った。
「何...違うの?」
「告白されたけど、ランチがたまに一緒になって夕食一度誘われて
それだけなんだけど恋人なの?店でそうなってんの?恋人とか」
「なってるわよ、で、私がここ来たこと内緒にして欲しくて」
「 ...揉めるよな、ごめん」
「ごめんじゃないでしょ?ソフィアと恋人ってどうなの?」
「あ...どうしよう?けど、違うって言えないだろ?」
「凄いわその発想...でも、トスも好きってことでしょ?」
「あのさ、そういうの...いや、いいよ」
「わかってるわよ、でも、どう転がるかなんてわかんないわ?
付き合ってみないと判んない。好きだと感じたら本物になる」
「ライラ... 」
「家の中に増えたものに女いたなんて匂うようなものは置いてない
注射も私じゃなくてゼルダでもないけど、ちゃんと免許ある医者
が夜に来るから安心して」
「え、もう、帰るの?」
「シフト見たらソフィアも今日が休み。鉢合わせはやばい」
「彼女はここを知らない」
「トスが呼ぶでしょ?ふつー」
「呼ばないよ、気を使って疲れる」
「あ...そ...元気溌剌デートじゃないしね」
「そうだよ、病み上がりだ。あの...それでライラは居てくれる
と嬉しいんだけど...あ、や、ごめん、3日も居てくれたのに」
「いいわよ。暇だし」
「ヒマなのか?」
「そうよ、まだスルコト見えてないし、今はココしかないわ」
「そう。そう言ってくれるとありがたい。あの医者にお代を、」
「ゼルダはもういないわ?ザーイン星に飛んだの。御代はゼロ」
「そんなわけには行かないだろう?当たり前に
や、僕も何をされたかわかってないんだけど」
「だったら夢見てたのよ、それでいいじゃない
でも、後3日安静はホント。食べたら休んで」
「あっそれじゃ、ライラがロータスと喧嘩したりしたら
僕が助ける?ここに泊まっていいよ?部屋は余ってる」
「馬鹿じゃないの?ソフィアの誤解の元」
「しかし、本当にそうしてくれよ、そうでないと僕は」
「うんうん、わかったって。気を遣うのはもういいわ?」
「 ...ありがとう。ライラ」
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