ALLION【282】
「う...そうね。特別な人だったから...ナールに..こんなステキな男性
いないわ?って直感で...サの男たちに大うんざりしてた。だから
男はどうでもよかった。それは18の子供だったけど、そこに突然
何で?こんな人いるの?って凄くヒットして」
「クルーだからね。相手のことはオールオッケイ」
「それ...ネタバレした後、なあんだってなった」
「俺にもね」
「そうよ。なあんだ よ。がっかり」
「がっかり...はは!」
「覚めて観れば、ギーガも皆も未知がない。どきどきしない
私の傍にいることが当前で考えてること全部筒抜け見えて」
「執着したところで執着しなくても横にいやがる」
「そうよ。がっかりイリュージョン」
「そんな感じだよね?ハハ」
「アリオンは...ダメ。彼がいなくなったら死にたくなる」
「堪能しろよ。人生は短い」
「 ...。」
「あ...済まん」
「いいわよ。ギーガもイーギンもロータスも皆こういうこと数多く
経験してる...私だけが遅ればせながらの悲劇になる。わかってる
わかりたくないけど了承して大泣きよ」
「何度も言うが...俺に言うな。俺はエヴァに執着してる
知ってるか?俺は17000生きて初めてだ。自利感情て」
「私に言うな」
「 ...困ってる?言いたいことはそういうことじゃないだろ」
「私に出来ると思う?愛する側に立ちたいの」
「出来るとか...そういうことではなく縁あって出会った人には自ず
勝手に身体が動く。それが愛する側。俺と出会う前の、エヴァの
過去とこの100年は..俺は全くお前の何も知らない。腹立つことに
イーギンとシオン、ロータスやセレスタインに聞かされて知った
が...エヴァはハナからすっかりする側にいたようだ?自覚はない
だろうが。尤も、する側 は自分がする側にいる自覚ない」
「 ...そうなの?...ああ、そうかあ」
「何でもいいからだ。優柔不断の褒められるスル側 はは」
「ふふ。わかる...無知の自信」
「ハハ...英雄宗教から外れた男だけが突破口を見つけ易い」
「ふふ。オンナの私は本当にウソかもね」
「そして、俺も。みんなウソ...人の想像の群れがこの世」
「それそうだけど...本当に死にたい?貴方」
「いいや?死にたかったのはエヴァがいなかった時。今は違う」
「成る程。執着のなせる業」
「リリーが仕組んだのか何なのか...そうとしか思えない」
「この理不尽?うふふ」
「 ...アリオンがいるときにサファイアに謝りに行くよ」
「え」
「アリオンも安心するだろ?俺が諦めたと」
「 ...どうしても介入したいのね?アリオンにも謝る?」
「当然だ、恙無く」
「ギーガ... 」
涼しい顔をして言うギーガにエヴァは静かに沸々と腹が立つ。
エヴァは自宅の自室にサジして戻った。
サファイアが出迎えて―嬉しいような羨ましいような複雑な顔して笑った。
「お帰り。100年ぶりの船は楽しかった?」
「98年ぶり」
「そんなこと。何か言い難いことでも?そんな顔してる」
エヴァは疲れた顔をしてベッドの上に突っ伏した。
「考えちゃううう...夕べの『青い羊』はいいとしてもクラッシック
以外でも有名になっちゃったアリオン、皆が知るからどこで接点
起こるかと思うと、大人しく『シシィ』だけにいた方が安全よね
『キエーラ』は間違い?とか...私 年だから?女子会ももういい
って思ったり、ナールの中で何か他の接触...『シシィ』の一本で
動けってことかしら...バイトの動機も不純だし... 」
「何それ...『青い羊』はロータスとばったり以外に何か?」
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