FIND【403】
「終ったの?」
「ああ。まだ眠ってるが。隣の部屋に移したよ。行っていい」
ペルセフォネは走ってエヴァの部屋を出て行った。
「トパーズ、イオニアスの足は元に戻る?ゼルダは何て?」
「フツウ骨折のように1ヵ月で歩けると言った。骨は再起不能
しかし、金属入れたから平気とか何とかとか言って...知らん」
「よかった。片足失ってしまうかもって少し怖かった」
「そういう現実は避けたいね?エヴァは会いに行かないの?」
「時間置くわ。明日とか...ふたりの事情は調べたの?」
「避難所でのこと見たよ。ハハ、ヤなもの拾ったか?
だからああいう無茶するからそういう目に遭うんだ」
「そうよ、あのとき誰から逃げたかったかってあの医者、凄い
遭遇。会わず退散希望。けどラドミールは会ってくれないし」
「いいじゃないか。ゆっくりして行ったら?しかし、なあ?」
「何よ?変な笑顔」
「フフフ...イオニアスは流浪の医者だ」
「なっ、まさか?!」
「そういうことはオーナーが口出しする?」
「 ...。」
エヴァはぷりっと怒ってふらっと消えた。
「あっ!どこ行きやがった!エヴァっ?!」
『こっち来たぞ』
エヴァにラギしたつもりが、パイからラギが来た。
「見てたのか。ブリッジか?!」
『船長室。暫く無理だな。船長に助け求めろ』
「くそっ手のかかるっ」
船長室にサジしたはいいが―ここでもエヴァはイラッと来た。
船はディノウヴォウ時間。
クミエルが夕方ならディノウヴォウは夜―添寝当番クルーが居た。
そんなことはわかっているが、寝るでもなく、ギーガとクルーが
悠長に語らっている場に現れて途端エヴァはクルーを追い立てた。
ギーガは呆気に取られて―笑い出した。
「どうしたんだ?...クルーに八つ当たりか?」
「ギーガも出て!」
「え」
「城で寝なさいよっ、今のクルーを城に呼べばいいでしょ!」
「ちょっ待て。落ち着け、一体どうした?トパーズと揉めた?
俺に話すればいいだろ?そんな、俺をここから追い出すなよ」
よ と言ったときには既にギーガの身体はブリッジだった。
ブリッジの面々が突然現れて誰かに喋りかけているギーガを見た。
皆は驚き、ギーガは、え?と辺りを見回した。
「船長... 」
「何だ?」
「もしかして...エヴァに追い出された?」
ギーガは、信じられない...。と言ってひとりで呆然とした。
次いで、エヴァに何があった?とトパーズにラギした。
トパーズはラギで応えずブリッジに現れ―事情察して笑った。
「ハハハ...って笑ってられねえ...無敵だなあ」
「話をしろ」
トパーズが一連を話して、それを見ていたパイが補足する。
「その...イオニアスって医者が相当嫌いと言うことか?」
「嫌いというよりあのときの恐怖を思い出すんじゃないの?あんな
コでもエヴァはまだ外見と同じ年しか生きてない女の子だ。頭で
了承あっても言葉に出来ない恐怖拒絶は走る。まだ半分ナール」
パイが言ってトパーズが、気づかなかった。と言った。
「わかってやれないデリカシーのなさってヤツね。雄の」
「雄もそうだが、ついな。船長の片割れだから女の子でも
年若くてもナールみたいなことはない、平気だろう、と」
「雄に拉致られるとなったらそら死ぬより怖いな...船長でもエヴァ
共鳴無理ねソコは。それこそ下手に優しく同情共鳴したら、逆に
ぶっ殺される。見透かされるからな。女は敏いのだ。エヴァの気
が済むまで放っとくしかない」
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