先週末、舞鶴に行ってきた。
目的はもちろん観光ではなく食である。
岩牡蛎漁が解禁になったのだ。
牡蛎、特に生牡蛎は好き嫌いのはっきり別れる食材で、好きな者はオイスターバーで生牡蛎をいくつも頬張り、嫌いな者はカキフライ一個でさえ口にしない。
理由を訊けば「以前、当たったことがあるから」という答えが多く返ってくる。
俺は当たったことがあるが、それでも好きな口だ。
焼き牡蛎やカキフライなら大阪市内でも美味しいものが食べられる。
なぜわざわざ舞鶴まで行くのかといえば、これはもう生牡蛎を楽しむためである。
地元漁協青年部が運営している牡蛎小屋でひたすら生牡蛎を食し、ちょっと味に慣れてきたら同じく旬を迎えた舞鶴名物のとり貝の刺身を食べ、そしてまた生牡蛎。
一旦満足したらほろ良い気分で高倉健主演「夜叉」の舞台を思い出させるような日本海の漁師町を散歩し、再び生牡蛎。
生牡蛎だけでは満腹にならないので、最後の最後で舞鶴で現在売り込み中のご当地グルメである岩牡蛎丼を食べる。
岩牡蛎丼を目当てに舞鶴に足を運ぶ観光客も多いようだが、せっかく現地まで行っているのだからやはり生を食べないと勿体ないと思う。
舞鶴でこれだけ美味しい生牡蛎を食べまくっておくと、しばらくはオイスターバーには行きたいとは思わない。
舞鶴ではそれなりの出費になるが、長い目で見れば財布にも優しい=オイスターバーは決して安くない。
ちなみに舞鶴へは京都駅から特急で約1時間20分といったところ。
まあ、福井とだいたい同じくらいだ。
次回はまた来年6月。
目指すは今年と同じ牡蛎小屋だ。
淡路島からの帰り、JR明石から各駅停車でのんびり読書しながら大阪駅へ向かうと、途中、兵庫-神戸-元町-三宮という駅の並びがある。
観光客にとっては、はたしてどの駅で降りたら繁華街になるのか、何ともややこしい駅名だろう。
まあ、普通なら神戸で降りるか。
けれども、それは不正解。
県名である兵庫で降りたら、なお不正解。
正解は三宮が最も繁華街で次が元町、神戸は繁華街と呼ぶには微妙であり、兵庫に至っては完全に繁華街ではないと言える。
何ともややこしい駅名だと思う。
高架下の耐震工事により、俺が長年愛した台湾料理丸玉食堂が存続の危機にあるようだ。
この日、途中下車で店に立ち寄って周辺の状況から事情を察した。
移転したところで、それはもう丸玉食堂とは呼べないということは、一度でも店に行ったことのある人なら理解できるはず。
思えば高校生の時、電車に乗って丸玉食堂へ豚足を食べに行ったのが俺の外食グルメの始まりだったと言える。
あと何度通えるのだろうか。
とても残念だ。
一流のラーメン屋は開店時間ジャストに開店する。
二流のラーメン屋は2、3分過ぎた頃に開店する。
三流以下のラーメン屋は5分過ぎても開店しない。
これは他の店でもみな同じ。
たかが1、2分と言うなかれ。
その壁は高い。
一時が万事。
どの細部にも全体が現れる。
俺はストイックなまでに開店時間ちょうどに店を開けるような店主の作るラーメンが好きだ。
その筆頭は八海山。
大阪の宝のようなラーメン屋だ。
最近はアジア系の観光客がキャリーバックを押してまで詰めかけて来るようになった。
shadow文句なしのおすすめ。
「孤狼の血」を観た。
やはりやくざ映画と広島弁との相性は抜群だ。
アウトレイジなど足下にも及ばない作品だと思う。
「びっくり、どっきり、クリトリス」
という台詞が劇中何度か出てくるが、広島では本当にこんなことを言うのか?
映画を見て以来、どうもこの一言が頭から離れない。
もう一つ疑問がわいた。
やくざ映画の金字塔「仁義無き戦い」の一場面、千葉真一が
「おまんこの汁で飯食うとるんじゃろうがぁ!」とピー音なしで吠える強烈なシーンがあったが、
孤狼の血では、
「私のオメコ、ただで拝ましたったのに○×△...」という、関西人にはこれまた刺激的な台詞があった。
広島ではオマンコとオメコのどっちが正しいのか?
そんな馬鹿なことを考えながらエンドロールを眺めていた。
ちょん切った首を小便器に放り込み、更にはその顔がアップになったりと、こういう地上波では絶対に放送できない映画こそ劇場で観る価値がある。
以前、永平寺に行った時にアジア系の観光客が大勢いたのには驚かされたが、今回、岐阜の大垣でもそんな彼らの姿があった。
大垣駅であまりに大勢のアジア系観光客がキャリーバックをガラガラと引いているので気になって、
「一体彼らは何を目的に大垣に来ているのか?」と観光案内所で訊いてみたが、
「わからない...」とのこと。
なんじゃ、そりゃ。
仕方がないのでしばし観察してみると、大垣駅からは更に八幡線及び樽見線というローカル線が出ていて、どうも彼らの多くはそちらの駅舎へ向かっている模様。
帰ってから調べてみると、列車の中で会席料理が食べられたりと、いろいろなイベントをやっているようだ。
電車内での中国人団体観光客の大声にはうんざりさせられるが、こんな山奥にまで押し掛けてくれるのだから、地元の人はさぞ喜んでいるだろう。
7月には尾道を起点として瀬戸内の島々を自転車で巡る予定だが、この様子だとこっちにもたくさんアジア系がいそうだな。