あずきと窓の外と

あずきちゃん、窓開けたから
お外覗いてみたら？

風が気持ちいいよ＾＾

 

 

うんうん＾＾

 

あずきちゃん…
何でかくれたの？

 

誰に？

あの子たちって？

ああ…そっか…

うーん…

あのね、あずきちゃん。
あずきちゃんがお外にいたのは6年前。
その頃の子どもはもう高校生。
追いかけたりしないよ。
（今はうちの中だから、ここまで来ないし）

うん。

うん。

ほんと。

 

うん、まぁ。
少なくとも黄色い声上げて
走り回ったりはしないな。たぶん^^;

 

＊

 

お外の記憶が6年前に止まったままのあずきちゃん。

今でも子どもたちの遊ぶ声が聞こえると

ビクッとして窓から離れます。

あずきにとって人間の子どもたちは

お菓子をくれる時もあるけど

無茶に捕まえたり

追いかけたりする厄介な存在だったのでしょう。