■ 関西独立リーグが分裂、消滅の可能性も 学校法人との提携めぐり対立(産経・2013年12月2日)
今のところ他の報道はありませんが、こと独立リーグに関しては産経がかなり詳しいので、何がしかの亀裂が生じているとは判断できそうです。
そして、報道が事実だとすると、言葉は悪いですが兵庫と芦屋学園が「干された」のに対し、それでも我が道を行きたい両者と、あおりを喰らうのは避けたい紀州とが対立しているということになります。
ここで、発端として挙げられている兵庫と芦屋学園との提携について、あらためて見てみましょう。
font color="black">■ 兵庫ブルーサンダーズ育成軍創設 【合意】(兵庫公式・2013年10月2日)
これに対するメディアの報道は「甲子園を目指さない」という点に注目したものがいくつかみられたほか、下記のように、インパクトのある見出しをつけたものもありました。
font color="black">■ 高野連に喧嘩を売った芦屋学園の画期的な取り組み(Yahoo! 個人・2013年10月2日)
実際、「ケンカを売られた」と感じた組織は多かったのでしょう。たった独立リーグ球団1つと学校法人1つがどれほどの脅威になるかは疑問ですが、とにかく気に入られる動きでないことは確かです。
その結果、日本野球連盟(JABA)は加盟チームに対して、兵庫はJABA外のチームなので交流戦は見合わせるよう、通達を出したことが報じられています。
この辺は現物を見ていないので(本エントリ執筆時点でJABAのサイトにも掲載されていないようです。当然と言えば当然ですが)詳しいことは分からないのですが、仮に事実だとしたら、珍妙極まる話です。
というのも、「交流戦」とはJABA加盟外のチームと行う試合のはずです。それがNPBであれ独立リーグであれ、他の組織に属するチームと対戦するから「交流戦」なのです。
兵庫はJABA外のチームなので交流戦は控えろというのは、例えるなら、セ・リーグが「ファイターズはセ・リーグ外のチームなので」交流戦を行わないよう、6球団に通達を出すようなもので、矛盾そのものです。
「育成軍だから」?それも理由としては苦しい。現にJABAのチームはNPB球団の二軍としばしば交流戦を行っています。一軍は構わないが傘下のチームとの交流戦が認められないという根拠はないのです。
もっとも、現物の通達には異なる表現があったのかも知れません。この辺は、どうしても推測の域を出ません。
一方で、通達の時期にも疑問を持つことができます。なぜなら、カンドクの球団は以前からJABA加盟のチームとの交流戦を組んでいたからです。
比較的最近の例では、兵庫が8月に県内の社会人チームと試合を行っています。昨年行われた大阪HDベースボールクラブとの試合も、元カンドクのホークスドリームとはいえ、JABA加盟球団との試合です。
JABA加盟と思しきチームとカンドク球団との試合の例は、まだ遡って見出すことができます。つまり、JABAがカンドク球団との交流戦を問題視するなら、その旨通達を出す機会などいくらでもあったのです。
にもかかわらず、今になって試合を控えろと言ってきたわけです。となれば、JABAには兵庫の一軍ではなく育成軍との試合を避ける意図があったと考えられます。
では、なぜか?一軍ではなく育成軍が問題だと言うなら、その理由は両者の違いを検討して求めるべきでしょう。加えて、NPBの二軍と兵庫の育成軍の違いも考えるべきです。前者はよくて後者がダメというのですから。
そうすると、ここで育成軍の大きな特徴を見落とすわけには行きません。高校の野球部員が高野連の影響下にないという大きな特徴を。
念のためあらためて断っておきますが、ここまでのエントリは、裏付けが必ずしも十分ではない段階で執筆しています。
今後事実が明るみに出るとともに、議論に大幅な修正を要する可能性は十分あり得ます。早い話、今まで述べてきたのは、いわば憶測エントリと言われれば、その通りです。
ただ、個人的には、先にリンクを示した「高野連に喧嘩を売った」という言葉がどうにも引っかかっています。
ならなぜ高野連ではなくJABAが動いていると言われるのか、という反論はあり得ます。この辺はもちろん疑問の残る点です。高野連が自ら手を下した様子がない中、なぜJABAの動きが報じられているのかは、確かに謎です。
ともあれ、カンドクがこれ以上孤立すれば、選手のNPB入りがさらに困難になるという紀州の懸念は理解できます。独立リーグはあくまでより大きな夢をつかむための場、その扉が閉ざされることはあってはなりません。
ただ、兵庫と芦屋学園が、野球選手を目指す子どもたちや若者に、新たな道を提供しようとしていることも確かです。そもそも、この程度の圧力に屈するぐらいなら、はじめから提携も何も組んでなかったはずです。
そうであるならば、この対立と言われているものがどうすれば解消されるのか、私にはまったく道筋は見えません。悲しい話ですが、情報がまるで乏しい中、どうしようもないのが現状です。
ただ一つ言えることは、3チームしかないリーグの分裂は、即消滅につながるであろうということ。そして、それはリーグのみならず、各球団にも致命的な打撃を与えることでしょう。
何の処方箋も持ち合わせないのは心苦しいことです。ただ、リーグと各球団の存続を願って、心を痛めている者がいる、その思いを表に表す権利はあるはずだ、とは思っています。
今のところ他の報道はありませんが、こと独立リーグに関しては産経がかなり詳しいので、何がしかの亀裂が生じているとは判断できそうです。
そして、報道が事実だとすると、言葉は悪いですが兵庫と芦屋学園が「干された」のに対し、それでも我が道を行きたい両者と、あおりを喰らうのは避けたい紀州とが対立しているということになります。
ここで、発端として挙げられている兵庫と芦屋学園との提携について、あらためて見てみましょう。
font color="black">■ 兵庫ブルーサンダーズ育成軍創設 【合意】(兵庫公式・2013年10月2日)
これに対するメディアの報道は「甲子園を目指さない」という点に注目したものがいくつかみられたほか、下記のように、インパクトのある見出しをつけたものもありました。
font color="black">■ 高野連に喧嘩を売った芦屋学園の画期的な取り組み(Yahoo! 個人・2013年10月2日)
実際、「ケンカを売られた」と感じた組織は多かったのでしょう。たった独立リーグ球団1つと学校法人1つがどれほどの脅威になるかは疑問ですが、とにかく気に入られる動きでないことは確かです。
その結果、日本野球連盟(JABA)は加盟チームに対して、兵庫はJABA外のチームなので交流戦は見合わせるよう、通達を出したことが報じられています。
この辺は現物を見ていないので(本エントリ執筆時点でJABAのサイトにも掲載されていないようです。当然と言えば当然ですが)詳しいことは分からないのですが、仮に事実だとしたら、珍妙極まる話です。
というのも、「交流戦」とはJABA加盟外のチームと行う試合のはずです。それがNPBであれ独立リーグであれ、他の組織に属するチームと対戦するから「交流戦」なのです。
兵庫はJABA外のチームなので交流戦は控えろというのは、例えるなら、セ・リーグが「ファイターズはセ・リーグ外のチームなので」交流戦を行わないよう、6球団に通達を出すようなもので、矛盾そのものです。
「育成軍だから」?それも理由としては苦しい。現にJABAのチームはNPB球団の二軍としばしば交流戦を行っています。一軍は構わないが傘下のチームとの交流戦が認められないという根拠はないのです。
もっとも、現物の通達には異なる表現があったのかも知れません。この辺は、どうしても推測の域を出ません。
一方で、通達の時期にも疑問を持つことができます。なぜなら、カンドクの球団は以前からJABA加盟のチームとの交流戦を組んでいたからです。
比較的最近の例では、兵庫が8月に県内の社会人チームと試合を行っています。昨年行われた大阪HDベースボールクラブとの試合も、元カンドクのホークスドリームとはいえ、JABA加盟球団との試合です。
JABA加盟と思しきチームとカンドク球団との試合の例は、まだ遡って見出すことができます。つまり、JABAがカンドク球団との交流戦を問題視するなら、その旨通達を出す機会などいくらでもあったのです。
にもかかわらず、今になって試合を控えろと言ってきたわけです。となれば、JABAには兵庫の一軍ではなく育成軍との試合を避ける意図があったと考えられます。
では、なぜか?一軍ではなく育成軍が問題だと言うなら、その理由は両者の違いを検討して求めるべきでしょう。加えて、NPBの二軍と兵庫の育成軍の違いも考えるべきです。前者はよくて後者がダメというのですから。
そうすると、ここで育成軍の大きな特徴を見落とすわけには行きません。高校の野球部員が高野連の影響下にないという大きな特徴を。
念のためあらためて断っておきますが、ここまでのエントリは、裏付けが必ずしも十分ではない段階で執筆しています。
今後事実が明るみに出るとともに、議論に大幅な修正を要する可能性は十分あり得ます。早い話、今まで述べてきたのは、いわば憶測エントリと言われれば、その通りです。
ただ、個人的には、先にリンクを示した「高野連に喧嘩を売った」という言葉がどうにも引っかかっています。
ならなぜ高野連ではなくJABAが動いていると言われるのか、という反論はあり得ます。この辺はもちろん疑問の残る点です。高野連が自ら手を下した様子がない中、なぜJABAの動きが報じられているのかは、確かに謎です。
ともあれ、カンドクがこれ以上孤立すれば、選手のNPB入りがさらに困難になるという紀州の懸念は理解できます。独立リーグはあくまでより大きな夢をつかむための場、その扉が閉ざされることはあってはなりません。
ただ、兵庫と芦屋学園が、野球選手を目指す子どもたちや若者に、新たな道を提供しようとしていることも確かです。そもそも、この程度の圧力に屈するぐらいなら、はじめから提携も何も組んでなかったはずです。
そうであるならば、この対立と言われているものがどうすれば解消されるのか、私にはまったく道筋は見えません。悲しい話ですが、情報がまるで乏しい中、どうしようもないのが現状です。
ただ一つ言えることは、3チームしかないリーグの分裂は、即消滅につながるであろうということ。そして、それはリーグのみならず、各球団にも致命的な打撃を与えることでしょう。
何の処方箋も持ち合わせないのは心苦しいことです。ただ、リーグと各球団の存続を願って、心を痛めている者がいる、その思いを表に表す権利はあるはずだ、とは思っています。
それは兵庫も紀州も分かっているとは信じたいのですが……
悩ましいですし、外圧にどう対処するかを巡っての対立だとすれば、
その「外圧」をかける者には、非常に腹立たしい思いもしています。
カンドク内のこういう対立は落としどころあるのでしょうか?今さら撤回しても、火種は消えないでしょうし。撤回で収まる問題では無くなってしまっている。
現状維持という言葉は、あまり良くはないかもしれませんが、カンドクで固まっていた方が、育成とか色々メリットが大きいとは思うのですが。
処方箋が無い、妙案も何も思い浮かばない。一野球ファンの嘆きをこうしてコメントに残すしか方法が見つからないです……