![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/bc/e5abdb3201d11b0ae77764aa83645fd5.jpg)
■ ドラフト情報2012(公式・2012年10月25日)
事前に聞いていたことなので、今日になって驚きはありませんが、それにしてもなんというか、2年続けてやっちゃったなと。
とはいえ、ドラフトで1人しか獲らなかったわけでなし、ファイターズが指名権を獲得した7選手をすべてここで、簡単ですが見ていきましょう。
【1巡目】大谷翔平(投手・右左・花巻東高)
言わずと知れた超高校級速球派投手にして強打者。MLB志望を表明していたが、これまた言わずと知れたKY球団ファイターズが強行指名。
もちろん球団はルールにのっとり、熟慮を重ねて指名を決断したのでしょうが、正直なところ勝算は低いでしょう。昨年の菅野と比べれば周囲の説得は容易として、その周囲を押し切った大谷の気持ちをどう変えるのか。
ですが、仮に入団拒否という結果になったとしても、この指名はファイターズのみならず、日本球界にとって意味があったと思います。
というのは、MLBとNPBの選手獲得活動のルールがあまりにも整っていない中で、大谷の指名以後の日米のプロ球団の活動が、良くも悪くも今後の教訓になるのではないか、という考えがあってのことです。
現状では、MLB志望を公言した選手をNPBの球団が指名することに制限がなければ、選手側が対抗手段をかけることもできません。
ちなみに、一部で誤解があるようですが(というか私も間違えてた)プロ志望届は海外のプロ球団に入団する場合も必要です。ですので、NPBからの指名を逃れるためにプロ志望届を取り下げる意味はないのです。
(参考:高等学校野球部員のプロ野球団との関係についての規定第1条及び第3条・高野連・2012年10月25日閲覧)
一方で、上記高野連規定を見る限りでは、MLB球団の選手への接触も本来なら禁止されるはずですが、現実としてこの規定はMLB球団に対してどの程度実効力を持っているのか、極めて疑わしいものです。
とすれば、高野連がMLBに対して既定の遵守を求めるのが筋ですし、それが選手を過度の接触による負担から守る道にもつながると思うのですが、はたしてそこまでやる気が高野連にあるのか、ないのか。
他方、NPBの規定では来年3月31日まで、NPB球団の中でファイターズが独占的な交渉権を獲得しているのはご存じの通りです。
ですが、問題はこの規定にMLBが縛られないという理解があることです。NPBのファイターズ以外の11球団が指をくわえてファイターズの交渉を見ている間に、MLBに獲られてしまう可能性もあり得るのです。
これはNPB球団からすればアホらしい話です。ルールを真面目に守った者が損をするなら、誰が守るのか。そこでルール破りをする球団が1つ出れば、また1つ、さらに1つと増えかねません。
つまり、現状は一つ間違えば、ドラフト制度の形骸化や崩壊にすらつながりかねないのです。そして、いずれこのような事態がくることは明白だったはずなのに、誰も手を打たなかった結果が今年のドラフトなのです。
ただ、私は現状について希望も持っています。その理由は、大谷がファイターズとの交渉に応じる姿勢を示しているからです(参考:サンスポ・2012年10月25日)
「(米大リーグに挑む)自分の思いは変わらないです」が「指名して評価していただいたのはすごくうれしく思う」ここまで語れる高校生は立派ですよ。親類や権威者の陰に隠れず、自分が前面に立つのは好感が持てます。
今後ファイターズと大谷との交渉がどうなるかは不透明です。私自身はまとまるとは思っていません。
ですが、こういう堂々とした選手なら、結果がどうなろうと、お互い納得のいく交渉ができるでしょうし、その上でなら、仮にMLBに行ったとしても、わだかまりなく応援できそうな気はします。
願わくば、ファイターズと大谷との交渉が、今後参考とすべき良い前例となってほしいものです。もちろん、ファイターズに来てくれるなら、心から歓迎しますけどね。
大谷の話が長くなって済みません。2巡目以降の選手、ごめんなさい!では急いで参りましょう。
【2巡目】森本龍弥(内野手・右右・高岡一高)
185センチ90キロの大型内野手。ショートもこなせるとのことですが、「も」ぐらいでは金子誠の低くて厚い壁を超えるのは難しいでしょう。
ともあれ、中長期的に考えればパンチ力のある内野は欲しいところ。杉谷・中島とちょこまか動ける選手が育ってきただけになおさらです。
入団後しばらくは鎌ケ谷で育てることになるでしょうが、最悪でもポスト市川ぐらいにはなってほしいところです。
【3巡目】鍵谷陽平(投手・中大)
地元選手が来ましたね。ドラフトはもちろん実力最優先が鉄則ですが、同じ獲るなら地元出身の方が盛り上がります。
常時140キロ台の安定した速球に決め球のスライダー、先発も救援もこなせる幅の広さ、そして何より無援護属性。
今から登板が楽しみでなりません。あれ、目から汗が……
【4巡目】宇佐美塁大(内野手・右右・広島工高)
これで「るいた」と読むのだそうです。売りは鋭い打撃とのこと。中田を見ていても思いましたが、打球の鋭さというのはどうにも天性のものが絡んでいるようで、その持ち主をさらに育てるのが大事なのでしょう。
ただ、気になるのがこの記事。
そりゃま、高校の先輩ですから分からんではないのですが、「辛いです……ファイターズが好きだから……」とか言われても困るので、リップサービスであることを祈りたいです。
【5巡目】新垣勇人(投手・右右・東芝)
社会人の名門東芝の主力(ですよね)投手の1人。以前は制球力が課題だったのが最近は改善されたようで、この分ならARAKAKIの心配もあまりなさそうです。
先程今年の都市対抗の結果を見たら、1試合目は先発で7回、中1日で2試合目は3回交代完了、また中1日で3回交代完了、決して選手層の薄いチームではなかろうに、大したものです。
入団後は中継ぎとしての起用が有力でしょうか。谷間の先発も任せられそうですが。ともあれ、増井や森内の負担減のためにも、早く出てきてくれることを期待します。
【6巡目】屋宜照悟(投手・右左・JX-ENEOS)
名字は「やぎ」です。言われたら確かにその通り読めるのですが、言われなければ分からない読み方です。
こちらも社会人の雄JX-ENEOSの選手。ニッカンには「球速よりも、ボールのキレで勝負」、公式には「140キロ台後半のストレートが武器」とあって評価が分かれていますが、身体能力の高さは間違いなさそうです。
ただ気がかりなのは、今年の都市対抗に出ていなかった点。日本選手権で見られるといいのですが、そうでなければ何が理由なのか勘ぐってしまいます。
【7巡目】河野秀数(右右・新日鐵住金広畑)
兵庫出身の私からすれば今年最大の注目選手です。広畑ですよ広畑(新日鐵「住金」という名前にはまだ慣れませんが)。嬉しいじゃありませんか。
サイドハンドからの直球とスライダーが武器のリリーフ投手とのことで、こちらも中継ぎでの起用が見込まれます。
残念ながら、昨年の都市対抗では見ることができなかったのですが、こちらも日本選手権にチームが出るので、そこで見られるように……と思ったら1回戦も2回戦も無理だorz
以上、ファイターズが指名権を獲得した7選手。まずは入団交渉になりますが、今から今後の活躍が待ち遠しいものです。
事前に聞いていたことなので、今日になって驚きはありませんが、それにしてもなんというか、2年続けてやっちゃったなと。
とはいえ、ドラフトで1人しか獲らなかったわけでなし、ファイターズが指名権を獲得した7選手をすべてここで、簡単ですが見ていきましょう。
【1巡目】大谷翔平(投手・右左・花巻東高)
言わずと知れた超高校級速球派投手にして強打者。MLB志望を表明していたが、これまた言わずと知れたKY球団ファイターズが強行指名。
もちろん球団はルールにのっとり、熟慮を重ねて指名を決断したのでしょうが、正直なところ勝算は低いでしょう。昨年の菅野と比べれば周囲の説得は容易として、その周囲を押し切った大谷の気持ちをどう変えるのか。
ですが、仮に入団拒否という結果になったとしても、この指名はファイターズのみならず、日本球界にとって意味があったと思います。
というのは、MLBとNPBの選手獲得活動のルールがあまりにも整っていない中で、大谷の指名以後の日米のプロ球団の活動が、良くも悪くも今後の教訓になるのではないか、という考えがあってのことです。
現状では、MLB志望を公言した選手をNPBの球団が指名することに制限がなければ、選手側が対抗手段をかけることもできません。
ちなみに、一部で誤解があるようですが(というか私も間違えてた)プロ志望届は海外のプロ球団に入団する場合も必要です。ですので、NPBからの指名を逃れるためにプロ志望届を取り下げる意味はないのです。
(参考:高等学校野球部員のプロ野球団との関係についての規定第1条及び第3条・高野連・2012年10月25日閲覧)
一方で、上記高野連規定を見る限りでは、MLB球団の選手への接触も本来なら禁止されるはずですが、現実としてこの規定はMLB球団に対してどの程度実効力を持っているのか、極めて疑わしいものです。
とすれば、高野連がMLBに対して既定の遵守を求めるのが筋ですし、それが選手を過度の接触による負担から守る道にもつながると思うのですが、はたしてそこまでやる気が高野連にあるのか、ないのか。
他方、NPBの規定では来年3月31日まで、NPB球団の中でファイターズが独占的な交渉権を獲得しているのはご存じの通りです。
ですが、問題はこの規定にMLBが縛られないという理解があることです。NPBのファイターズ以外の11球団が指をくわえてファイターズの交渉を見ている間に、MLBに獲られてしまう可能性もあり得るのです。
これはNPB球団からすればアホらしい話です。ルールを真面目に守った者が損をするなら、誰が守るのか。そこでルール破りをする球団が1つ出れば、また1つ、さらに1つと増えかねません。
つまり、現状は一つ間違えば、ドラフト制度の形骸化や崩壊にすらつながりかねないのです。そして、いずれこのような事態がくることは明白だったはずなのに、誰も手を打たなかった結果が今年のドラフトなのです。
ただ、私は現状について希望も持っています。その理由は、大谷がファイターズとの交渉に応じる姿勢を示しているからです(参考:サンスポ・2012年10月25日)
「(米大リーグに挑む)自分の思いは変わらないです」が「指名して評価していただいたのはすごくうれしく思う」ここまで語れる高校生は立派ですよ。親類や権威者の陰に隠れず、自分が前面に立つのは好感が持てます。
今後ファイターズと大谷との交渉がどうなるかは不透明です。私自身はまとまるとは思っていません。
ですが、こういう堂々とした選手なら、結果がどうなろうと、お互い納得のいく交渉ができるでしょうし、その上でなら、仮にMLBに行ったとしても、わだかまりなく応援できそうな気はします。
願わくば、ファイターズと大谷との交渉が、今後参考とすべき良い前例となってほしいものです。もちろん、ファイターズに来てくれるなら、心から歓迎しますけどね。
大谷の話が長くなって済みません。2巡目以降の選手、ごめんなさい!では急いで参りましょう。
【2巡目】森本龍弥(内野手・右右・高岡一高)
185センチ90キロの大型内野手。ショートもこなせるとのことですが、「も」ぐらいでは金子誠の低くて厚い壁を超えるのは難しいでしょう。
ともあれ、中長期的に考えればパンチ力のある内野は欲しいところ。杉谷・中島とちょこまか動ける選手が育ってきただけになおさらです。
入団後しばらくは鎌ケ谷で育てることになるでしょうが、最悪でもポスト市川ぐらいにはなってほしいところです。
【3巡目】鍵谷陽平(投手・中大)
地元選手が来ましたね。ドラフトはもちろん実力最優先が鉄則ですが、同じ獲るなら地元出身の方が盛り上がります。
常時140キロ台の安定した速球に決め球のスライダー、先発も救援もこなせる幅の広さ、そして何より無援護属性。
今から登板が楽しみでなりません。あれ、目から汗が……
【4巡目】宇佐美塁大(内野手・右右・広島工高)
これで「るいた」と読むのだそうです。売りは鋭い打撃とのこと。中田を見ていても思いましたが、打球の鋭さというのはどうにも天性のものが絡んでいるようで、その持ち主をさらに育てるのが大事なのでしょう。
ただ、気になるのがこの記事。
そりゃま、高校の先輩ですから分からんではないのですが、「辛いです……ファイターズが好きだから……」とか言われても困るので、リップサービスであることを祈りたいです。
【5巡目】新垣勇人(投手・右右・東芝)
社会人の名門東芝の主力(ですよね)投手の1人。以前は制球力が課題だったのが最近は改善されたようで、この分ならARAKAKIの心配もあまりなさそうです。
先程今年の都市対抗の結果を見たら、1試合目は先発で7回、中1日で2試合目は3回交代完了、また中1日で3回交代完了、決して選手層の薄いチームではなかろうに、大したものです。
入団後は中継ぎとしての起用が有力でしょうか。谷間の先発も任せられそうですが。ともあれ、増井や森内の負担減のためにも、早く出てきてくれることを期待します。
【6巡目】屋宜照悟(投手・右左・JX-ENEOS)
名字は「やぎ」です。言われたら確かにその通り読めるのですが、言われなければ分からない読み方です。
こちらも社会人の雄JX-ENEOSの選手。ニッカンには「球速よりも、ボールのキレで勝負」、公式には「140キロ台後半のストレートが武器」とあって評価が分かれていますが、身体能力の高さは間違いなさそうです。
ただ気がかりなのは、今年の都市対抗に出ていなかった点。日本選手権で見られるといいのですが、そうでなければ何が理由なのか勘ぐってしまいます。
【7巡目】河野秀数(右右・新日鐵住金広畑)
兵庫出身の私からすれば今年最大の注目選手です。広畑ですよ広畑(新日鐵「住金」という名前にはまだ慣れませんが)。嬉しいじゃありませんか。
サイドハンドからの直球とスライダーが武器のリリーフ投手とのことで、こちらも中継ぎでの起用が見込まれます。
残念ながら、昨年の都市対抗では見ることができなかったのですが、こちらも日本選手権にチームが出るので、そこで見られるように……と思ったら1回戦も2回戦も無理だorz
以上、ファイターズが指名権を獲得した7選手。まずは入団交渉になりますが、今から今後の活躍が待ち遠しいものです。
え?新日鐵と住金、合併したんですか?(←新聞読めよ)
あの夢にも出てくる応援歌はもう聴けないのでせうか?
よし、日本選手権
確かめに行こう
.
自分の言葉できちんと話してましたね。大谷くんも藤浪くんも。
大谷くんの件については、私は何もコメントできませんので、他の指名選手について。
鍵谷くん、私が観戦した試合では8回まで1安打でした。(秋季リーグ、亜大との試合)
東浜VS島袋だと思って行ったら、鍵谷くんが先発。三振もゴロアウトも取れるピッチャーなのかな(私の勝手な感想です)
そして、見事な無援護っぷり!(爆)
東芝の新垣くんは、その名の通りコントロールがアバウトな印象がありましたが(これも勝手な感想)、勘違いかしら。
球数が多くなる傾向にあるような…
他の選手くん達は直接見たことないのですが、それぞれ楽しみですね。
それにしてもモリモトだのヤギだの!!(--;)
それで、広畑ばかりか、かずさマジックも住金鹿島も、
はては東海REXまで「新日鐵住金」がつくようになったんですね。
これからややこしくなります。
さすが、周囲の反対にめげずに単身渡米を決意するぐらいの大物だと思いましたが、
一方で、指名選手としてさらに惚れ込んだのも事実です。
思いつきですが、一度多田野を呼んで、アメリカでの経験を話させてもいいかなと。
実際にマイナーもメジャーも経験した選手の話が参考にならないはずはないですし。
>鍵谷
まずは1年を通じて投げる体力とコンディショニングを身につけるのが大事ですが、
早いうちにローテ争いに入ってきてほしいですね。
>新垣
いろんなレポートを総合すると、制球は最近になって急に良くなったという話です。
ただ、中継ぎで増井並の劇場を披露する可能性も……
糸数、運天含め北海道の球団なのに沖縄勢が多くなりますねぇ。
大谷くんは難しいでしょうけど下位の社会人投手攻勢には好感が持てました。
現状の選手数を考えると、2対1トレードで放出もあり得るかも知れません。
社会人投手3人はどうやらみんな折り紙つきということなので、
来年早々か中盤辺りから存分に働いてくれそうです。