にわか日ハムファンのブログ記念館

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フィンランド・エストニアの旅(28) アイノラへの道

2011-03-07 22:41:51 | さすらいブロガー旅情編
 フィンランド・ヘルシンキ旅行も6日目に入りました(5日目までの模様はこちらから)。
 この日はまず、ヘルシンキ郊外にある「アイノラ」へと向かいました。今回の旅行で、私がどうしても行きたかった場所の1つです。
 アイノラはフィンランドの国民的作曲家シベリウス(1865-1957)が人生の後半を家族とともに過ごした山荘です。
 妻アイノ(フィンランドを代表する叙事詩「カレワラ」の登場人物の名前でもある)の名にちなんで名づけられたこの山荘で、シベリウスは多くの代表作を生みだしました。
 それゆえに、シベリウスの音楽を愛する者にとって、アイノラを訪れることは、ある種聖地巡礼のようなものでもあります。わざわざフィンランド、それもヘルシンキまで行って、訪れないわけにはいきません。



 ヘルシンキ中央駅。ここから電車でアイノラに向かいます。
 アイノラはヘルシンキの北にあるヤルヴェンパー(Järvenpää)という街の南はずれにあります。
 鉄道で一番近いのは、ヤルヴェンパーの駅の1つ手前にあるキュレラ(Kyrölä)という駅なんですが、こちらは1時間に1本しか電車が来ません。なので、ヤルヴェンパーまで行って、そこから歩くことにしました。



 ヤルヴェンパーまではR系統の電車で向かいます。



 ヘルシンキ近郊の電車は、行先と停車駅によってアルファベットがつけられています。
 日本のような快速や特別快速といった種別ではないので、アルファベットからだけでは速いか遅いかは分からないのですが、なにせ1文字だけなので、「○○行き××」よりは覚えやすいというメリットもあります。



 こちらが今回利用する電車。外観だけ見れば、特急や急行に使ってもおかしくないイメージです。



 車内は広々。座席が動かせないのを除けば、新幹線の1階席のイメージですね。
 私たちが乗り込んでしばらくすると、電車は音もなく動きだしました。最初の方は大人しかったのですが、少しするとスピードを思い切り上げてきます。



 速度計を見てびっくり。JRの新快速でも最高速度は時速130kmですよ。レール幅が違うとはいえ、近郊電車でこれかと、カルチャーショックを受けたのでした。
 電車はヘルシンキを出て30分も経たないうちにヤルヴェンパー到着。往復の切符を持ってるので、ここからキュレラまで電車で引き返そうかとも思ったのですが、1時間に1本しかない電車が出たばかり。
 こうなった以上仕方ありません。ここからアイノラまでヘルシンキ郊外をトレッキングです。幸い地図も印刷してきましたし、迷ったら周りの人に聞けば済む話。英語が通じるのはありがたいです。



 ヤルヴェンパー駅。都市の中心にしてはこじんまりとしていますが、趣を感じます。シベリウスが生きていた頃からの駅舎でしょうか。



 ヤルヴェンパーの商店街。ただ、この日は日曜日だったせいで、朝11時前になっても静かなもの。そういえば、ヘルシンキでも日曜日は百貨店から何から休みになるんでした。



 表に出てるのはカフェの看板ぐらいなもんです。もちろん看板だけで、店は開いてません。
 日本では考えにくいことですが、元をただせば日曜日はキリスト教の礼拝日なんで、むしろ店でも何でも休む方が当たり前なのでしょう。



 街を抜けました。ここからは国道沿いにずっと歩いていきます。ただ、車道と歩道とが完全に分かれているので、歩く分に怖さは感じません。国土の広いフィンランド、土地の使い方もぜいたくです。
 しかし暑い!天気予報では昼の気温が30度を超えるそうです。せっかく酷暑の日本を離れたというのに、フィンランドまで来て猛暑に見舞われるとは。それでも日本よりはマシですが……
 当然ながらフィンランドの人にとってはものすごく暑いわけで、私たちの横をシニアカーで通り過ぎたおじいさんは上半身裸でした。



 とはいえ、ここはフィンランド。ふと立ち止まれば、森と湖のいかにもな風景を見ることができました。こういう景色は、歩いてみないと分からないものかも知れませんね。



 30分以上は歩いたでしょうか。ようやくアイノラの看板が見えてきました。ここで国道を折れ、東に進みます。



 少しするとまた看板が。地図でいえばあと少しのところです。



 「アイノラ通り」という標識でしょうか?いずれにせよ、もうすぐです。



 ついに到着。40分のトレッキングで、いよいよ憧れのアイノラです。


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