しじまのとばり

たまに何か書いている

紫外線を浄水処理に

2005-03-31 | 雑感
たまにはまじめな話でも

紫外線利用で浄水方法が改善(上)

紫外線利用で浄水方法が改善(下)

人間を死に至らしめる恐れのある寄生虫や他の有害な微生物から飲料水を守るのに、皮膚ガンの主要な原因である紫外線が利用できるかもしれないという。研究者たちは、紫外線が標準的な浄水法に代わる環境に優しい代替手段になる可能性があると述べている。

塩素消毒で浄水の安全性を維持する時代はもう終わりを告げ始めているのかもしれない。塩素で影響をおさえ切れない生物の存在、塩素を使うことによるデメリットの増大。別に今になって出始めた問題ではなく、今も昔もあったけれど昔は知られていなかっただけ。とはいえ、知ってしまったからにはそのことを無視することはもう出来ないだろう。

あらゆる有害生物の活性を抑え、使った後浄水に影響を与えない消毒剤としてオゾンが注目されているが、ここに来て紫外線利用に脚光が当たってきているようだ。オゾンと同様の効果があり、尚且つオゾンで発生する欠点がないということらしい。

では、紫外線特有の欠点はないのか?おそらく残存性、効果の維持性が無いと言う問題があると思う。この記事によるとそれはクロラミンを浄水中に生成する事で補うと書いてある。

紫外線を使用した場合の私なりの疑問点がある。不勉強ゆえの疑問点もあるとは思うが。塩素やオゾンは残存性があるのでその値を計測することで効果の程度を測れるが、紫外線の場合は何を指標に効果を測るのだろう。浄水処理上どの地点で使うと効果的なのか。濁りへの影響とか。紫外線特有のデメリットは本当に何もないのか。生物のほうも有害な紫外線との付き合いは長い。当然それ相応の対応策を進化させてきているはず。本当に有害生物に満遍なく効くのか。

まだまだ研究の余地はあるのだろうが、やはり早く現実に利用できるようになって欲しいと思う。

(下)のほうではもし紫外線を浄水処理に利用した場合の経済へ及ぼす影響について推測している。紫外線利用も結構だが、こういった問題が発生する要因も含んでいるので考慮して欲しいといった感じだ。

 紫外線などの技術は、濾過を行なうか否かにかかわらず、新たな水処理方法として既存の方法に加えられる可能性がある。病気の危険やDBPのような問題を減らすこと、そしておそらく、大規模な濾過設備を作る必要性を避けることがその狙いだ。「現在まだ多くのことが研究中だ。紫外線の利用に関しては、いろいろ胸を躍らせるようなことがある」と、EPA顧問のリンデン氏は語った。

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