behind the whiteboard

英語についてのあれこれ

よくある間違い(8) She married with him.-3

2007-02-13 12:15:49 | よくある間違い

日本語の他動詞は「~を」という語句とともに使われますので、それ以外の「~に」や「~と」といった語句と結びつく動詞が訳語になる英語の動詞は無意識に自動詞として分類されるように思います。おそらく次のような図式が多くの方の頭には出来上がっているのではないでしょうか。

「~を」と結びつく動詞―>他動詞―>「を」に相当する前置詞は必要なく、動詞のあとに直接名詞をおく。
「~を」以外と結びつく動詞―>自動詞―>動詞のあとに前置詞+名詞をおく。

しかしmarryの例でわかるように、自動詞と思われたものが実は他動詞である(あるいは他動詞としても使われる)場合もあるので、注意が必要です。以下にそのような例をいくつか挙げておきます。

  divorce(離婚する)      She divorced him.(彼女は彼と離婚した)
  contact(連絡をとる)   I’ve already contacted everyone.(わたしすでに全員と連絡をとった)
  approach(近づく)      A stranger approached me.(知らない人がわたしに近づいてきた)
  race(競争する)          I’ll race you to the park.(公園まで君と競争しよう)
 enter(入る)        He entered the room.(彼は部屋に入った)

動詞は日本語の訳語と対にして覚えているだけでは使い方がわかりません。必ず文章とともに覚えるようにし、それに準じて使うようにしましょう。


よくある間違い(8) She married with him. -2

2007-02-10 17:31:43 | よくある間違い

「結婚する」はget marriedということもできます。このmarriedは「結婚しているという状態」をあらわす形容詞で、be marriedで「結婚している」、get marriedで「結婚している状態になる」つまり「結婚する」という意味になります。

              Is she married? (彼女は結婚していますか?)
              They have been married for 30 years. (彼らは結婚して30年になる)
              He got married last year. (彼は昨年結婚した)

またbe/get marriedのあとにto+人を続けることで結婚相手をあらわすことができます(with+人ではありませんので気をつけてください)。

              She is marred to my cousin.(彼女はわたしのいとこと結婚している)
              He got marred to his first love. (彼は初恋の人と結婚した)

自動詞のmarryは次のような文で使われますが、「誰と」という語句は続けられません。

              They married in June. (彼らは6月に結婚した)
              She married early/young. (彼女は早くに/若くして結婚した)

このように自動詞としての使い方、他動詞としての使い方、marriedという形容詞としての使い方があり、ややこしいので、まずは「結婚する」と言いたければget marriedを使うようにすることをお勧めします。”I got married.”(「わたし結婚したのよ」)とだけ言うこともできますし、「いつ」「誰と」などを続けることもできるので、一番使い勝手がいいように思います。


よくある間違い(8) She married with him. -1

2007-02-10 17:25:45 | よくある間違い

marryという動詞の使い方は大学入試などのテストでもよく取り上げられます。それだけ多くの人が間違うことを期待されているということですから少々ややこしいところがあると思ってください。

まず自動詞・他動詞というものから説明します。
日本語の場合、「変わる」(自動詞)と「変える」(他動詞)のように、動詞によって自動詞か他動詞かが決まっています(「ひらく」のようにどちらでも使えるものは少数です)。
しかし英語の場合はほとんどの動詞がどちらでも使うことができ、自動詞か他動詞かの区別はうしろに目的語(名詞)があるかどうかでなされます(
”He changed his clothes.”changeはうしろにhis clothesという目的語がありますから他動詞です。”The snow changed to rain.”changeはうしろに目的語がありませんから自動詞になります)。
日本語の「結婚する」は自動詞なので、marryも自動詞であると判断し、「誰と」に相当する語としてwith ~を使いたくなってしまいますが、marryも他の多くの動詞と同様に自動詞・他動詞どちらでも使えます。
「~と結婚する」といいたい場合は他動詞として用い、「marry+人」という形にします。「彼女は彼と結婚した」は”She married him.”となります。

        Will you marry me? (結婚してくれませんか?)
              I want to marry you. (君と結婚したい)
              She married a rich man. (彼女はお金持ちと結婚した)