このところ毎日花粉症で大変です。
私の場合、もう学生時代からの年中行事です。
これからヒノキやカモガヤの花粉になって、最高潮に悪化するのは5月です。
結膜炎、中耳炎、副鼻腔炎/蓄膿症に気を付けなければなりません。
喉にも来るので声が出なくなります。
この時期でしたらまだ寒いので窓も開けませんが、5月になると暖かくなってどうしても窓を開けてしまいますね。
懸案の父の病名、判明いたしました。
『結腸憩室炎穿孔急性汎発性腹膜炎』
どうだっ!!
何回かに分けて母から聞き出しました。もめなかったと言えばうそになりますが、結果オーライという事で。
この病気、日本人はかつては大腸の右半分に多かったそうですが、食事が欧米化し、肉食や油っぽいものを取るようになって、大腸の左側に発生するようになったそうです。
腸壁に袋ができて、そこに便がたまり、袋が風船のように膨らんで大出血することもあるそうです。
父の場合はそこまでではなく、穴が開いた程度でしたが、範囲が広く、大腸のほとんど半分を切取ってしまいました。
手術の内容は簡単で、腸の悪い部分を切り取り、お腹に人工肛門を作るというだけです。
人工肛門というのは、私も始めて知ったのですが、何か人工的に作った肛門の働きをする装置があるわけではなく、
腸の切った切り口をお腹のおへそより少し横あたりに出してきて、そこから常時無意識に便が出てくるのを、お腹に袋を張り付けてそこにためるようにするだけです。
時々トイレで袋の中身を捨てて、袋自体は週に2回取り替えます。
切り取る長さが短いとストマを作る必要はなく、また腸の切り口どうしをつなげば良いのですが、父の場合は切り取る長さが長くて、とても直腸まで届かないので人工肛門(ストマ)になってしまいました。
ストマになると、身体障碍者4級の認定を受けることができるので、ストマ用装具をほぼ無料で買うことができますし、自治体によっていろいろな特典を受けることができます。
神戸では電車、市バスは無料に、タクシーは1割引きだったかな。
ストマに着ける袋は大変良くできていて、便はたまりますが、一緒に出てくるガスは消臭されて抜けるようにできています。
ガスまで一緒にたまってしまったら、袋がパンパンに膨れて袋がはがれて漏れの原因になりますので。
ただ、ガスの量によって消臭しきれず、あたりに匂いが伝わることがあります。
よく乗り物や駅の待合室の閉鎖された空間で、時々におってくることがありますよね。
私、誰かが我慢しきれず失敗したのかな、なんて思ってましたけど、この頃は近くにストマの方がいらっしゃるんだろうと分かるようになりました。
おそらくご本人も肩身の狭い思いをしていらっしゃると思います。
若い方だと元気になり次第、もう一度、ストマから正規の肛門につなぐ方法もあるようですが、
父はもう高齢ですし、体力のこともあって、それはもう無理です。
時々お見舞いに来られた方が、父を励ますつもりでそれをおっしゃるのだけれど、ちょっと困ってしまいますね。
手術から回復して意識がしっかりしてくるにつれて、ストマになってしまった不満を頻繁に母や私にも言うようになりました。
父は私の説明であれば真摯に聞いてくれるので、何度も何度も手術のいきさつや、病状を説明しました。(今でもしています)
が、幸いにも?認知症の父はすぐに忘れてしまって、
「なんでこんなもんがついとるんや」
と、すぐに怒り出します。
「はぁ また、最初から説明~ (--〆)」
今までに数十回は説明しましたね。母は説明が大の苦手なので、その話になると逃げています。
なので父の前ではストマに関しての話はタブー。
時々そういう事情を知らない方が、父の前でストマの話をされて、励ましてくださるのは良いのだけど、
(その時は、母も私も心の中で顔をしかめながら黙っていますが)
その話に父が乗ってしまって、ストマに関する不満をその方にぶつけてしまい、その方もいやな思いをされるし、
またその後に父をなだめなければいけなくなってしまいます。
ストマというのはとてもナイーブな話なので、身内以外の方が、ご自分や身内にいらっしゃらないにもかかわらず、その話をご本人の前でされるのは控えた方が良いと思います。
手術をして一つ良くなったことがあります。
父はここ10年くらい、腰痛に悩まされていました。
手術前は腰痛がひどくて、100メートルも歩くことができませんでしたが、手術をして腸の悪いところを取ったとたん、ぴったりと腰痛が無くなってしまいました。
腰痛、腸の病気から来ていたのですね。
10年ほど前に亡くなった叔母(母の姉)は、無くなる5年ほど前から一度食べたものがまた戻ってくるようになりました。
気分が悪いわけでもなく、食欲がないわけでもなかったのですが、なぜが一度胃に入ったものが戻ってくると言って、少しづつ長い時間をかけて食事をしていました。
どこかが悪いのだろうと何度も検査をしましたが、いつも答えは「逆流性胃炎」。
何か腑に落ちないものを感じてはいたのですが、亡くなる半年前に大腸に大きな癌が見つかりました。
その時には肝臓にも肺にも転移をしていて手遅れでした。
その叔母はとても慎重な性格で、毎年一回は人間ドックに入っていましたが、あいにく腸だけは調べて無かったのでしょう。
なので、初めに見つかったのが肝臓の癌で、精密検査の結果、大腸に直径5センチだったか10センチだったか忘れましたけど非常に大きな癌が見つかりました。
最初の大腸癌だけの時に処置をしていたら、亡くなることはなかったのではと思います。
大腸の病気はなかなか自覚症状がないので見つけにくいですが、全く関係のないところでシグナルを出していることがあります。
その叔母は都内に娘夫婦(私のいとこ)と同居していましたので、私も自分の実家のようにお邪魔したり、
叔母も太郎君やはなちゃんの面倒も見てくれたりして、第2の母のような存在だったので、亡くなったときはほんとに悲しかったです。
もうちょっと早く、癌が見つかっていれば・・・と少しお医者さんを恨みましたね。
腸の検査、とても大切。
・・・というわけで、私が神戸の病院で受けた説明は上記のようなことでした。
また、術後にもいろいろあったので、それも書くつもりです。