きっと明日は雨のち晴れ

六甲道診療所での仕事は忙しいけど、それなりに楽しい。ちょっとくじけそうなことがあっても、雨のち晴れです

家でみる、みたい、みるしかない それぞれのおもい

2024-08-18 20:26:43 | 診療
毎日のように、新規往診の準備とスケジュールを考えていますね。
いろいろつづくと、だれがだれやらわからなくなってきますが、
しっかり本人や家族の希望や意図をつかむことが大事です。

先週、はじめて、病院から息子さんがつれてかえってきたお方、、療養型にうつることをことわって、
基本ひとりぐらしで、別居している息子さんが日中はお仕事なので、
朝、夕食事介助と排せつのお世話をするという、「もとの生活」ができると「判断して」
在宅生活がはじまってしまいました。訪問看護が昼に毎日はいるというお話ですすんだかにみえました。
しかし、土曜日に連絡がはいり、発熱あり、低酸素状態で再度もとの病院に救急搬送され、
再入院になったと、訪看から連絡ありました。
前回入院中に褥創ができかかっていたということも聞いておりましたが、
退院後早期に褥創悪化が懸念されましたが、そのまえに、誤嚥性肺炎を起こしたということです。
この方は介護保険料を滞納しているといわれます。というと、どうなん、、と思ってしまいますが、
でも今の事態にいたったこと、自宅にかなり無理無理つれてかえってきたことを、
ただただなんでと責めることもできません。こうするしかなかった事情なんかもしれません。
訪問看護も医療ではいるれる2週間のみ利用して、そのあとはめどはたっていなかった、、その矢先でした。
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 そんな日曜日の朝刊に、毎日新聞日曜版に「訪問介護は消滅の危機?」という記事が掲載されていた。
 力仕事をすると失禁するので、紙おむつをしてやっている。
 「うちにきてくれるヘルパーさんは今後急速にいなくなるのですね」、
 ヘルパーを不人気な仕事にしたのは誰なのでしょう
 切実な一言一言ですね、、、、

そのつぎに、夏休みにのこしてた、医事新報の読み切り作業をかたづけていたら、
二木立(りゅう)先生の連載記事:
私が在宅ケアの「リアルコスト」・社会的費用を計算したのはなぜか? を読みました。
 昔から、在宅ケアが施設ケアよりも安上がりだといわれるが、
それは「家族介護費用」をコストとして含めていないからであって、
この先生らが、自宅にとまりこんで、介護時間などのタイムスタディををして、
家族負担とその金銭表示をこころみた研究が1989年。
 そのあと、国も調査したみたいですが、 推計に計算につかったのが、
ホームヘルパーの費用として、実際の費用としてもかなり低い基準を用いているという、、、、
金銭のやりとりがある、ヘルパーでも保育も、看護も女性に負担をしいてきたこれまでの低い評価、
そして、金銭のやりとりにない「家族ケア」も過小評価されてきたわけです。
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うちにきてくれる ヘルパーさんがいない事態が現実もものになるのでしょうか?
嘆くばかりではあかんのでしょうが、前をむくしかないですね

コメント
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