思いは実現する

日々の考えや覚書、構想などを思いつくまま記していきます。

研修会や授業研究会で「私が欲しい情報」

2007-09-29 08:15:08 | Weblog
 私は「できるだけ多くの研修会に参加したい」と常日頃から思っている。
 また,家計が許す限りできるだけたくさんの本を購入したいと思ってい
る。
 「学びたい」「教師としての力量を高めたい」,その一心からである。


 さて,研修会や授業研究会に参加し,私が是非とも「欲しいと思っている」
情報は,次のものだ。

 1 「授業論」
 2 「学級づくり論」
 3 以下の基本的方向やそのポイント
 (1) 授業づくりの仕方
 (2) 教材研究・教材開発の仕方
 (3) 授業研究の仕方
 (4) これからの教育について
 4 有益な教育情報
 5 国や県などの教育施策
 6 各国の教育事情・教育施策等
 7 その他

 特に,1の「授業論」については,次の話が聞けたら大変ありがたい。

  1 個々の「授業行為」「指導言(発問・指示・説明等)」レベルのコメント
  2 1時間の「授業の組み立て」レベルのコメント
  3 一単元の「単元の組み立て」レベルのコメント
  4 「なぜその単元が子どもたちにとって大事なのか・必要なのか」という
   単元選定・教材開発レベルのコメント
  5 「どのような教育が大事なのか・必要なのか」という教育課題・教育の
   行い方レベルのコメント

 上の1については,次の型のコメントが聞けたら,多くの「学び」がある。

   「こう言ったが、このような学習活動を仕組んでいたが、こういった意味で
   よかった。こういった意味でよくなかった。」
  「こういう理由で、このような指導言・授業行為の方がよかったのではない
   か。
   例えば、私だったら、このような指導言・授業行為をする。理由はこうこ
   うだから・・・・。」

 各授業行為・指導言という具体レベルについての「意味づけ」「根拠を示した
評価」「代案」等のコメントである。ここから多くのことが学べる。
 
 
 さて,以上は「聞き手」として立場からの意見である。
 自分がもし「話し手」「発言者」としての立場だったら,どうなのか。
 例えば,授業研究会の場で「どのような発言ができるよう」力つけていけばい
いのか。
 以下は,8年前に書いたメールの文面である。
「指導主事の先生の場合」を想定した文面であるが,これは授業研究会の場で
の「発言者」一般にも言えることである。
 私はできるだけ以下に書いたようなことを念頭において,これまで「発言する
よう」心がけてきた。(もちろん,稚拙な発言が多かったが・・・・)

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  どのような力を、指導主事の先生はつけるべきか
    ~指導主事になったらつけるべき「力」とは?~
 
 その一つを次のように考えます。
 
   「個々の授業」「個々の教材」について、その「分析したことを語る」 
   ことができる力。「代案を示す」ことができる力
 
 このような「力」が、指導主事の先生には欲しいところです。
 あくまでも「個々の授業」「個々の教材」についてです。
 つまり、総論ではなく、各論を語れる力です。
 
 「具体的に」「分析的に」「優れた実践を導くように」、各論を語れる力を指導
主事の先生はつけるべきだと考えます。

 私が示した○○氏への代案、拙いものですが、少しはその「各論」で語って
いると思います。
 
 次の代案でした。


  ○○氏の「発問・指示」

    発問 パスをするときの手の形は、どれがいいでしょう。

      1 「ハ」(実際には黒板に手の形を書いて)
      2 「||」
      3 逆「ハ」の字

  私の代案

  1 「パス」をするときの手の動作には、次のような働きがある。
    (1) ボールを受け止める 
    (2) 自分のねらった方向・ねらった角度にボールを送る。

    2 この「パス」で、大切なのは「自分のねらった方向・角度で
   ボールを送れること」だ。
   
   3 つまり、ボールをうまくコントロールできることだ。
    自分のねらった方向・角度にパスできることだ。

   4 遠くにパスしたり、近くにパスしたり、高い角度でボールを送
   ったり・・・・、そのようにボールをうまくコントロールできること
   だ。

   5 多分、○○氏の意図する発問・指示とはそういうことでは
   なかったのか。
    つまり、「パスのときの、ボールをうまくコントロールできる、手
   の形」に気づかせたかったのでないか。

   6 そうすると、自然と発問・指示は決まってくる。
    次の通りである。

  発問  パスをするときに、ボールをうまくコントロールできる
       手の形はどれでしょう。

   7 このとき、実際に実演しながら発問・指示をするとよい。

 箇条書きに番号を打って書いたのには、意味があります。
 もう気づかれたかもしれませんが、1~7は「語っている文」のカテゴリ
ー(意味範囲)が違うのです。
 その違いをはっきりさせるべく、箇条書きに番号を打って記しました。
 つまり、1~8はそれぞれ次のことについて述べています。

  1 「『パス』という運動行為(教材)」の機能・働き
  
  2 どのようなパスがいいのか、「パスの果たすべき役割」
  
  3 パスをする行為者が果たすべき、「望ましい運動行為」

  4 3の「運動行為の具体例」

  5 望ましい運動行為を引き出すための「動作」(手の形)
    それに気づかせることを意図した授業者の発問
  
  6 5の望ましい運動行為を引き出す「動作」に気づかせるための
   代案となる発問

  7 6の発問の提示の仕方(どのような授業行為のもとに発問する
   のがいいのかという)
 
 上の1~8をもう少し整理すると次のようになります。
 
  1~4・・・・教材について分析したことを語った文
  5・・・・・・・授業者の発問の意図を想定・分析した文
  6・・・・・・・代案そのもの

 上の1~8の文を読んだら分かるように、「代案を示し、その根拠を
語ること」が、自然と「教材分析」「教材研究」「指導言」「授業行為」の
話にまで及んでいきます。

 つまり、各論を語っているうちに、具体的に・分析的に・実践を導く
ように語っているうちに、総論にまで話が発展していきます。


イベントへの思い2

2007-09-29 07:05:37 | Weblog
「イベントへの思い」その2である。
 前回のものと同様に8年前の文面である。




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「イベントへの思い」その3です。
 
 今回は、 イベントに来ていただいた参加者の方に書いたお礼のハ
ガキををもとにイベントへの思いを記します。
  まず、一昨年度行った「有田和正IN奄美」のイベントのお礼文から
です。

    拝 啓

   2月5日は、「名人の授業・有田和正IN奄美」の研修会にご参加
  いただき、ありがとうございました。
   お陰様で、当日は140名の参加者を得、当初目標にしていた
  100名をはるかに上回る盛況ぶりとなりました。実行委員一同感謝
  申し上げます。
   何より、当日講師であった有田先生がその参加人数の「多さ」と
  各先生方の「熱心さ」に感銘を受けていました。

   今回このような研修会を企画したのは、有田先生のような素晴ら
  しい先生を奄美の地にお招きし、その「生の授業」「生の講座」を大島
  郡内の先生方に「提供」できたらどんなにいいことか、という一心から
  でした。
   その思いで、実行委員会一同、これまで当日に向けて準備をしてき
  ました。
   そして、当日、近くは名瀬市内、遠くは福岡から計140名の参加者
  が得られました。ありがとうございました。
   今回の研修会が2002年度から完全実施となる新教育課程のヒント
  になれば幸いです。
   今後もご指導・ご支援のほどよろしくお願いします。それをもとにして、
  今後もより充実した研修会を開催していきたいと思います。
   最後に、会の準備・運営等に際し、いくつかの不備・不足がありました。
  ご迷惑をおかけした点、深くお詫びします。

                                  敬 具


 
 次は、昨年度鹿児島大学で行った「有田・野口・梅野・安田IN鹿児島」の
イベントのときのお礼文です。
  

   拝 啓

  2月10日は、「~21世紀の教育への提言~有田・野
 口・梅野・安田IN鹿児島」にご参加いただきありがとうご
 ざいました。
  北は北海道、南は奄美大島から参加者を得、盛況にうち
 にイベントを終了することができました。
  今回このようなイベントを企画したのも、各先生方に「
 有益で」「元気の出る」情報や研修の場を提供したいとの「
 思い」からです。そして、

  ご参加いただいた各先生方、お招きした講師の四先生、
 実行委員である私ども、この三者が、

    1.21世紀の教育について主張・論議ができ、
  2.そのことによって、有益で勇気の湧く情報を得、
  3.知的にも、情的にも、人間的にも交流ができる。

  このようなイベント像を願いながらこれまで企画・運営し
 て参りました。
  ご満足いただけたでしょうか。
  今後も、少しでも有益で価値のある情報を提供できるイ
 ベントを開催していきたいと思います。
  同じ教育に携わる各先生方に少しでもお役に立つことが
 できれば、これにこしたことはありません。
  今後ともご指導・ご支援のほどをよろしくお願いします。
  最後に、会の準備・運営等で不備・不足などがありまし
 たら、この場を借りてお詫び申し上げます。

                           敬   具

            「教材・授業開発研究所」鹿児島支部
     「~21世紀の教育への提言~
      有田・野口・梅野・安田IN鹿児島」実行委員一同


 この二つのお礼文を読み返すと、当時「どのような思いで、
イベントを企画・準備していったのか」がよみがえってくる。

 二つのイベントで、終始一貫しているのは、「有益で価値ある
イベント・研修会を提供したい」という一点だ。
 もちろん、自分たちも学べるし、名人たちとの再会は自分たち
にとってもとても楽しみなことだ。
 このことを占める比重は本当に大きい。
 
 しかし、である。企画・準備する立場から言うと、何より、多くの
先生方に「有益で価値ある研修会の場を提供したい」この一心
で当日までがんばっていったのである。

 昨年度鹿児島大学でのイベントは、30万弱の赤字が出た。
 それをメンバー数人で自腹を切り、その穴を埋めた。(私の
場合、貯蓄ゼロのため郵便局の簡易保険からお金を30万借り
た。)
 家計的にはきつかったが、しかしそれ以上に「本当にやってよ
かった」と思った研修会であった。

 1 四先生と丸二日間、同じ時間共有できたこと
 2 昼も夜も本当に楽しめたこと
 3 同じイベントに向かって四先生とともに二日間を過ごせたこと
 4 ひさしぶりに四先生と再会できたこと
 5 広く多くの先生方に有益で価値のある研修会を提供できたこと

このようなことが、上のように思わせるのだった。
 
 あのときの「興奮」「高揚感」は今でも忘れられない。
 わざわざ奄美から3日がかりで上がり、400キロ離れた鹿児島の
地でイベントを開いたのである。
 昼も夜もうんと楽しんだ研修会であった。

 このような研修会がまたある。
 場所は奄美大島である。
 イベントまであと二十数日となった。