ロゴス古書

 年年歳歳 花相似たり
 歳歳年年 人同じからず 

比叡山のシダレカツラ

2011年01月17日 | 随想・日記

 

  根本中堂

 

 ねがはくは 

 妙法如来

 正遍知

 大師のみ旨

 成らしめたまへ

      宮澤賢治

 

 何年か前に比叡山に行くきかいがあった。しだれざくらが歌碑に覆いかぶさり、少し枝を切る話が出ていた。いつどなたが植えられたのかはわたくしはしらない。

  この歌碑の奥まった所に、めずらしいシダレカツラがあるのを楽しみにしていた。こちらの樹も大きくなっていたが左奥なので歌碑には邪魔ではなさそうであった。

 シダレカツラは早池峰山が出生地だそうですので、比叡山の寒さにも適用しているのでもあろうか、ここのところの寒さで、こんな事を思い出した。広辞苑にも植物図鑑にもあまりみかけないシダレカツラが、大木になる木のために、神社やお寺さんの地に植えられることが多いとの事である。

 このシダレカツラは雄株のみであるために実生、しかもつぎ木も難しい木である。株を増やした方々の苦労がしのばれる。盛岡の木でもある。

 

 もりおか物語(壱)~惣門かいわい~  阿部善吉 明治壱九年生まれ 談話の稿に詳しく載っています。