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銀座ママが「LINEを交換しよう」と聞かれたときに必ず使う"スマートな断り文句"

2021-12-01 13:30:00 | 日記

下記の記事をプレジデントオンライン様のホームページよりお借りして紹介します。(コピー)です。

親しくない相手から「LINEのIDを交換しよう」と頼まれたとき、どう断ればいいか。銀座の高級クラブ「クラブ由美」のオーナー・伊藤由美さんは「依頼を断るときはあいまいにしないことが重要。ただし、角を立てないためにスマートな断り文句を覚えておいたほうがいい」という——。(第3回)
※本稿は、伊藤由美『できる大人は、男も女も断わり上手』(ワニブックスPLUS新書)の一部を再編集したものです。

「大丈夫です」の使い方に感じる違和感
これはビジネスに限ったことではありませんが、会話のなかで頻繁に使われる「大丈夫です」という言葉に違和感を覚えることがあります。依頼や誘いを断わる、辞退する、遠慮するというケースで「大丈夫です」という言葉を使う人が多いんですね。

「大丈夫」が、「No Thank You」という意味合いで使われている——みなさんにも覚えがありませんか。若い人の間でとくによく使われている表現のようですね。ウチのお店でも、

「ほら、君も遠慮しないで飲みなさい」「はい、大丈夫です」「ん? それは飲める、飲めない、どっちだ? 日本語っていうのは難しいな(笑)」
といった会話をテーブルで耳にしたことがあります。「大丈夫」とは本来、「OK」の意味ですから、この場合、普通に考えれば「飲めます。いただきます」という意味に取れます。でも、最近の「大丈夫」にはまったく逆の「NO」の意味もあるわけです。

使い方を間違えると悪い印象を与えてしまう場合も
そちらの意味に取るなら「ごめんなさい。せっかくですが遠慮します」と、すすめを断わるフレーズになってしまいます。まあ、お酒の席での笑い話ならば目くじらを立てることもないのですが、これがビジネス関係で、上司や取引先などが相手となると話は少し変わってきます。例えば、

上司「今日の仕事が終わったら、たまには飲みに行かないか?」
部下「大丈夫です」
さあ、この部下は、「飲みに行けるのか」それとも「断わっているのか」、どちらでしょう。本来の意味ならば「大丈夫=OK」ですから「行けます」ということになります。ただ、これを「大丈夫=遠慮いたします」という意味に解釈すれば「行けません」と断わっていることに。

同じ「大丈夫」でも、その意味が180度違ってきます。また同様に、「結構です」にも肯定的と否定的の2つの意味があります。言い回しの違いによって「優れている」や「問題ない」という意味になる場合もあれば、文脈によっては「必要ありません」「要りません」といった断わり文句になることもあります。

こうしたダブルミーニングの「大丈夫」「結構です」は、話し言葉として通用してはいますが(とくに「大丈夫です」は若い世代に多く見られます)、使い方を間違えると悪い印象や誤解を与えてしまうことにもなりかねません。あいまいな表現ゆえに、とくにビジネスの場では相手に対して失礼になることもあります。
あいまいにしないことが断り方の基本テクニック
「あいまいにしないこと」が断わり方の基本テクニックです。誰にでも通用するわけではない、しかも真逆の意味合いを持つ「大丈夫」や「結構です」は、とくにビジネスシーンではっきり断わる際には適さない“要注意フレーズ”だと心得ておいたほうがいいかもしれません。

仕事に限ったことではありませんが、同じ日、同じ時間に2つの予定が重なってしまうというケースはよくあると思います。

お店でも、「来週末、同じ日にA社とB社のゴルフコンペが重なっちゃって……。あちらを断わればこちらに悪い。こちらを断わればあちらに申し訳が立たない——体はひとつしかないし、困っちゃうよね、こういうのは」

お客さまのこんな“ボヤキ”を聞くことは珍しくありません。「そういうときはどうされるんですか?」とお聞きすると、多くの方が、「誘われたのが早かったほうに出る」とおっしゃいます。

このように、同じ日にA社とB社のゴルフコンペが重なった、A社とB社の新製品発表会が重なった、A社とB社の忘年会が重なった——こうした予期せぬダブルブッキングが発生し、どちらかを断わらざるを得ない場合、どうすればいいか。

お客さまのおっしゃるとおり、「先に声をかけてくれたほうを優先する」というのが、いちばんフェアな方法でしょう。先にA社との約束が成立している場合、その後からのB社の誘いに対しては、

申し訳ありません。その日はすでに先約がありまして——。ごめんなさい。A社さんには◯カ月も前から約束をしておりますので——。
と正直に伝えるのが、後の関係にもっとも悪影響を及ぼさない最善の断わり方なのです。


「ほかの予定あって」とウソをつくのは最悪
いちばんよくないのは、前述したように両者に気を遣ってつい「ほかの予定があって」とウソの予定で断わることです。

例えば、A社のコンペに出るために、B社には「その日は出張が入っておりまして」とウソを言って断わったとしましょう。でもそういうウソはどこからバレるかわかりません。もしかしたらA社のコンペにB社ともつながりのある人が参加していて、その人からあなたがいたことがB社に伝わらないとも限らないでしょう。

「そんなこと滅多に起こらない」と思うかもしれませんが、不思議なもので、ウソを言って断わったときに限ってその“滅多なこと”が起こるものなのです。

そうなったらウソをつかれたことへの憤りに加えて、「ウチとA社を天秤てんびんにかけて向こうを選んだ」「ウチはA社よりも軽く見られている」と“あらぬ誤解”を招くことになり、後々の仕事に影響が出てくることは必至です。

英語にも「First come, first served(先に来た人が、先にもてなされる)」という言葉があります。下手なウソをついてごまかさず、「決して両者を比較したり、天秤にかけたりしたのではなく、あくまでも時間的に早かった順番に対応している」というスタンスを伝えて断わる。そうすれば相手も「それならば仕方がない」と納得してくれるはずです。
上司から「LINE交換しない?」と言われたらどう断ればいいか
手軽にメッセージの交換ができる。写真や動画を相手に送ったり、大勢の人に向けて発信したりできる。誰とでもつながって“友だち”になれる——LINEに代表されるSNSは、その便利さからコミュニケーションツールとしてすっかり定着しています。

ただ、不用意にID(連絡先)を教えてしまったことでストレスを抱えたり、面倒なトラブルに発展したりするようなケースも増えているようです。手軽で便利でみんなが利用しているがゆえの“扱いの難しさ”に頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。

もっともわかりやすいのは、職場の上司や同僚、取引先などから「LINEやってる? ID交換しよう」と言われて困るというケースでしょう。LINEは、アプリの設定によっては電話帳に入っている“そこまで親しくない人”が自動的に友だち追加されてしまうケースもあります(『友だち自動追加』や『友だちへの追加を許可』といった設定をオフにすることで、そうした機能を解除することもできます)。

もちろん、IDを教えることに抵抗がなく「どうぞ、どうぞ」という人なら何の問題もないのですが、「SNSくらいは仕事や会社のつき合いから解放されたところで楽しみたい」人もけっこう多いもの。ただ、ここで「イヤです、教えたくありません」では、人間関係にカドが立つのは言うまでもありません。

その気のない人からの「ライン交換しよう」を上手に断わるのにはどうすればいいか——これは、SNS時代だからこその悩みと言えるでしょう。お店の女の子には昼間は会社勤めをしている子も多いので、「こんなとき、あなたならどう断わる?」とそれとなく聞いてみたところ、多かったのが、

LINEは、家族と親しい友だちだけでしかやっていないので——。仕事関係の方とは会社のメールでやりとりすることに決めているんです。
という声でした。これなら「仕事とプライベートは分けている」ことをやんわりと、でもはっきりと伝えることができますね。

「聞いてもムダ」ということをアピールする
また、LINEやメールが苦手ですぐに返信できないんです。それだと失礼になるので。LINEは既読スルーのことで前にイヤな思いをしているのでやりたくないんです。と、自分の側に事情があってLINEそのものが苦手という理由にして断わる。

ほかにも、「もう会う予定もないその場限りの相手に対して」という条件付きで、あなたのIDを教えてくれれば、あとで連絡しますよ——と言ってそのまま。という答えも。ちなみに、私はLINEをはじめ、SNSなるものをほとんど使ったことがありません。

インターネットを介したコミュニケーションといえばメールとフェイスブック、ブログ、メルマガくらいのもの。一応、インスタグラムのアカウントは持っていますが、これも使っていません。

それでも「ママ、LINEやってる? ID交換しようか?」などと言われることがたびたびあります。そんなときは、私、いまだにガラケーで。だからLINEはやってないんです。とお答えするようにしています。
「今は全然やってないんです」もひとつの手段
伊藤由美『できる大人は、男も女も断わり上手』(ワニブックスPLUS新書)伊藤由美『できる大人は、男も女も断わり上手』(ワニブックスPLUS新書)
思ったよりも効果的なのが「ガラケーだから」という理由です。物理的にできない(実際にはガラケーでもLINEが使えるようですが)という確固たる理由があるために「じゃあ、仕方ないか」となることが多いんですね。

今はみなさん、スマホの人が多いでしょうから、「ガラケー」を理由にできる人は限られると思いますが、それでも、SNS、あんまりやっていないので——。以前は使っていたんですけど、今は全然やっていないんです。という断わり方もひとつの手段でしょう。

「教えたくない」のではなく、「使っていないから聞いてもムダですよ」ということをアピールするわけです。LINEのIDやアカウントは立派な個人情報です。軽いノリだけで不用意に教えてしまうと、後々面倒なことにもなりかねません。便利さだけでなく、個人情報を扱っているがゆえのデメリットを考えたら、教えたくないときは断わる勇気も必要なんですね。
伊藤 由美(いとう・ゆみ)
銀座「クラブ由美」オーナー
東京生まれの名古屋育ち。18歳で単身上京。1983年4月、23歳でオーナーママとして「クラブ由美」を開店。以来、“銀座の超一流クラブ”として政治家や財界人など名だたるVIPたちからの絶大な支持を得て現在に至る。



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