もう3年も前の事です、中江藤樹記念館へ行きました
中江藤樹の詩に「百忍の詩」、我が松流では「忍」の吟題で教えています
素晴らしい詩なんです、300首近くある松流の吟題の中でも人気ある詩です
《中江藤樹の【忍】の歌碑です》 《表情・言葉・眼差し・聴話・情思の五事に愛敬の心を》
一たび忍べば七情皆中和し (人間には七種の感情があり、一度忍ぶ事で何れも穏かな情になる)
再び忍べばご五福皆駢び到る (さらに修行を積み再び忍べば、人生の五つの幸福が周りに集る)
忍んで百忍に到れば満腔の春 (更に更に、修行を積み重ね百度も忍べば、心はいつもバラ色だ)
煕々たる宇宙都べて真境 (さすれば宇宙で起こるすべての現象を、楽しく受けられる境地に達す)
というのである、中江藤樹に関する話は本当に数多くあるが、またの機会に!
と言う事で記念館に行ったわけです、安曇川に降り立つと藤樹の像がお出迎え「一枚目の写真」
さすが中江藤樹の町ですね~、しばらく行くと今度は、中江藤樹誕生の地の掲示「二枚目の写真」
又しばらく行くと、中国風の白い塀が、”ひょっとしたら” と入ると素晴らしい庭が
なんと、王陽明の像があるでは!藤樹が王陽明に心酔していた事が初めて分かる
《中江藤樹記念館の庭園にある「王陽明」の像、江戸時代中期頃?わが国でも≪陽明学≫が『朱子学』に対抗して》
私は王陽明の漢詩「山中諸生に示す」が好きで、松流の作譜教本の1集に入れている
渓の辺流るる水に座す (山中深くに入りチョロチョロと流れる水の傍に座り)
水流れて心と共に閑かなり (清らかな水の流れのお陰で我が心も穏かになった)
知らず山月の上るを (瞑想に耽っていると知らぬ間に山の上に月が)
松の影衣に落ちて斑なり (月が上り、松の影が我が衣に斑模様を投げかけた)
殺伐としている現代世間に一番欠けている心の詩ではないでしょうか
寄り道ばかりで、[本当はこれが本道なんですが〕 庭園から記念館へと!
《藤樹門です・・・・雰囲気あるでしょう》 《こちらは陽明門です・・・・・曲と直とに成っています》
《鯉も優雅に泳いでいて、・・・・・本当に素晴らしい庭園でした》 《庭園を抜けると記念館の入り口があります》
《中に入ると王陽明に関する展示品が多くありました、藤樹を通じて改めて王陽明が身近な人に!》
最後に吟道松流の譜面【忍】と【山月諸生に示す】を見てください、良ければ吟じて下さい
記述できる数の言葉の⦅自然数⦆は、
「致良知」な[絵本]「もろはのつるぎ」で・・・
『かおすのくにのかたなかーど』
令和2年5月23日~6月7日 の間だけ
射水市大島絵本館で・・・
有田川町電子書籍
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