百年遍路道中記

百年遍路の活動をお伝えします

土佐路にて・・・

2011年06月28日 | 百年遍路
土佐路にての仕事の終わりしをよき境に、いざとばかり三島へと下りて遊ぶほどに、やふやふ夜更けにとなれり。
らふたげなるをなごどもを呼びて飲み騒ぐもあさましきに、明けにければ二日酔いたるここちぞして、淡路に進みての山中、湯浴みなどもいとをかしけり。

さも覚えぬうちに、ロザ女神よりのメールがとどきて音を立ててうなるも、口おしかるに、あなかま、と思い読むほどに、書きてのたまふに、「ついでに遍路をせよ」とぞ業腹。さすればと、先に淡路に入りたる文太のおとどを頼みけるも、「そごうなる大店にて遊びおり、この雨中遍路の心つゆだになかりけれ」と聞くも、いうかいなし。

 


しばらく、わするほどに阿波路を上りけるが、道に高札の立てるを見しが、ロザ女神のがんぜなき怒りを幾ばくもなだめんとて、立ち寄りてみるなり。さすれば、法輪寺と申す9番札所にて、南米渡来のありがたき煙草なる植物を育てし畑の奥にあるもいとをかし。



すれ違いて寺中より出きたるは、中学生とおぼしき少年で寺のはらからと聞けり。かろやかに鉄兜をかぶりて自転車に乗りていずくにかぞ消えけるも楽しげなり。境内にはわずかながらのあじさいが忘れられたかのごとくに咲けり。山門に仁王が睨むもおどろおどろしく頼もしげなり。(写真4・5)

 


淡路法輪寺にて詠めり。
寺の蚊に食われて化けた文の虫 あっじい(ポリポリ)