読んでいて涙が溢れました。
こうやって今も、帰らない家族や最愛の人を待ち侘びる方々もいらっしゃるんですよね。
1人でも多くの方々の生きた証が、待ち侘びる方々の元に帰ることが出来ますよう心からお祈りしながら…
~不明の夫見つかる「恋文大賞」受賞・気仙沼の菅原さん~
つないだ手をすり抜け津波にのまれた夫への思いをつづり、昨年の「恋文大賞」を受賞した
宮城県気仙沼市の酒店経営・菅原文子さん(63)の夫が、東日本大震災から1年3カ月を経て遺体で見つかった。
文子さんは「やっと帰ってきてくれた。これからも家族の歴史を刻んでいきます」と話している。
2011年「恋文大賞」受賞
夫の豊和さん=当時(62)=の遺体発見の知らせが入ったのは今月5日だった。
同市本浜町の自宅兼店舗からわずか200メートルほどの建物の中。
この時期、全身遺体が見つかることは珍しい。
長男・豊樹さん(38)夫妻のコンビニエンスストア開店を3日後に控え、準備で忙しいさなか。
家族で気仙沼署に駆け付け、遺体の写真や着衣、免許証などから本人と確認した。
「家族の人生の節目に見つかって本当によかった」と文子さん。
夫の遺志を継ぎ同市西八幡町で営む現在の酒店は、7年後に100周年を迎える。
「生かされた者の務めとしてわが家の歴史をこれからも刻み続けたい」と、文子さんは前を見据える。
[恋文大賞]
京都市の老舗紙販売会社、柿本商事が「熱い思いを手紙にしたため届けよう」と2010年から開催。
約9000通の応募があった昨年の第2回は、行方不明の夫に宛て、悲しみや感謝の思いをつづった菅原文子さんらの手紙が大賞に選ばれた。