AR-15とAK-47という銃はご存知だろうか?
どちらも銃好きには有名な銃だ。
しかし、両銃共に知名度の割にその実態はあまり知られていないように思う。
一般的にAKは汚れに強く、頑強で命中率が悪い銃として知られている。
一方で、ARは命中率は高いが、汚れに弱い銃として知られている。
AKとARの汚れに対する差は作動方式の差だと言われている。
AKがロングストロークピストン、ARがDIだ。
詳しくは、下記のwikipediaの記事を見てもらいたい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ガス圧作動方式
このことから、作動方式を変更したARが様々な銃器メーカーから発売されている。
しかし、これまで述べてきた一般論は事実なのであろうか、それは下記の動画群が答えてくれる。
https://www.youtube.com/watch?v=u1y7jeBqjD8&t=651s
以下はURLを貼れないため、動画のタイトルを貼っておく。
AK: Mud Test
AR15: Mud Test
Mud Test: H&K 416/MR566
以上の動画を見てもらえればわかると思うが、汚れといってもケースバイケースであり、AKは内部の汚れには強いが外部から侵入する汚れに弱く、ARはその逆であることがわかる。
また、寒冷地ではAKの方が信頼性は上であることもわかる。
一番下にある動画は作動方式を変更したARをテストしているのだが、作動方式を変更していないARよりも外部の汚れに弱いことがわかる。
そのため、作動方式の変更は失敗と言えなくもない。
しかし、作動方式の変更によるメリットも勿論ある。
1つが、銃本体が熱くなりにくくなるので、変更前よりも長時間フルオートで撃てること。
2つ目が、サプレッサーが使えるようになる。
3つ目が、内部の汚れには強くなるため、メンテナンスの頻度を減らせることである。
しかし、それらをARでやる必要性があるのか私には疑問である。
なぜなら、ARの短所を潰して、長所も潰す改良(改悪)だからである。
そのため、初めからDI方式ではない別の銃を使えば良く、DIではないARを使うメリットは操作性以外無いのである。
だが、多くの銃器メーカーはDIではないARを出し、実際にそれらは売れている。
その理由は、おそらく、ユーザー側が「弱点を潰したAR」という存在に惹かれてしまっているためであろう。
そのことが示してくれる教訓は弱点を克服したものが良いものとは限らず、長所も潰れてしまっていないかなど、総合的にものを判断すべきだということであろう。
話は変わるが、ARはゴルゴ13が使う銃として有名だ。
実際、AKと比べて、ARの方がゴルゴに合っていることは確かだ。
なぜなら、ゴルゴは銃のメンテナンスを怠ることはなく、また弾薬の選定も常に行なっている。
それは、ゴルゴがARを使用する場合は作動不良の確率が減ることを示している。
また、命中率もAKと比べて高く、外部の汚れにも強いため、完全にゴルゴ向けの銃である。
不安な点があるとすれば、寒冷地での信頼性だろう。
他に、AR15よりもその元となったAR10の方が、射程距離の長い弾薬を使うという点で、よりゴルゴ向けである。