ドッジボールのルールです。顔面に当たったのはセーフなので、プレイ続行することができます。どういうことかというと、顔面ばっかり狙えばいつまででも憎い相手をぼこぼこにできるということです。
初めてやったけどダーツは面白かったし、ふらふら歩き回るのも嫌いじゃないので、帰ってきてからの感想は「はー今日久しぶりに楽しかったなー」でした。
が、思い返せば言葉のドッジボールで顔面ばっかり狙われてじわじわ追いつめられました。私は私で適当に揚げ足とって相手に墓穴掘らせたりもしたけどさ、相手がSだと勝ち目ないよね私。
で、ダーツが面白くて門限破りました。(大学生にもなって門限?とか言わないでください
親が怖いので帰りの電車は座れることよりも早く帰れることを優先して乗換駅を選んで、「迎えに行こうか?」という親のメールには謙虚な返事をしました。内容はたぶん、私が勝手に遅くなったので雨も降ってないしチャリで帰ります的なものだったと思います。が、父が駅まで車でお出迎えー。
助手席のドアを開いて乗り込んでまずは先手「すいません、こんな時間にわざわざ迎えに来ていただいてありがとうございます」。沈黙の車内。父怖い。うちの父は顔も怖い。
無言のまま発進。2つめの信号の手前で父が口を開く。「どこに行ってたんだ」。胡散臭くならないように返答「今日は学校の友達と東京に行ってきました」。具体的に東京のどこかは言わない。ちなみに所沢までならひっくるめて東京。
再び沈黙。私から切り出す話題はなし。空気が重い。重い空気に押しつぶされそうになっているうちに何とか無事帰宅。
しかし私には第二の関門がある。ただしこの第二の関門である母は、父と比べれば多少融通がきく。さてこちらも先手必勝(別に父には勝てていない)、と帰りが遅くなったことへの謝罪を口にしようとしたその時、「遅いじゃないのさ」…ごめんなさい、後手は負けですかね‥しかしここは謝罪。遅くなってごめんなさい。申し訳なさそうな顔。反省してそうな顔。
少し言葉を交わして、母はどうやら許してくれたようだ。次はこの重い空気をなんとかしなければ。
そこで出した話題は「そういばお母さん、今日お昼ご飯カレーだったんだけどこぼしちゃったどうしよう」。弟も出てきたし、これはアホっぽくていい。「は?」声を揃える母と弟。「今から洗えばとれるかな?お湯の方がいい?」と、申し訳ないのと反省の延長で自ら洗う意志があることを主張。誠意誠意。
そして「ハタチにもなってカレーこぼすとかガキか」って感じだよね、と続くはずの私の言葉は遮られた。
「欧米か!」
はい?タカアンドトシ?あ、「ガキか」って言ったから?え?ちょっなんで欧米?あっ、そうか、タカなのね?私がトシで「何で?」とか「何が?」とかつっこめばいい…あれ?お母さん、自分で言ってめっちゃ笑ってらっしゃる!あの笑い方は全然ツッコミとか待ってない…!
ここで母の機嫌を損ねてしまうのは得策とは言えない。ここはとりあえず合わせて笑っとけあっはっはっは。
しかし大阪出身で常に笑いに厳しい母が一体何故こんなおかしなことを?
その答えは弟がくれた。背後から肩を叩かれたと思ったら、弟は私にだけ聞こえるよう小声で言った。
「姉ちゃんの迎えには父さんが行くからって、母さんはだいぶ前から一人で飲んでんだよ」
母ちゃん…!
とりあえず、門限破ったことについては何となくうやむやにできました。
ということで(何が)、ハロウィンのお姉さん、KOOLのお兄さん、今日はありがとうございました!