NHK BSプレミアムの番組、「世界が私を待っている 草間彌生」を見る。
3時間2部構成で、1部が「前衛芸術家 草間彌生の疾走」。
2部が「草間彌生・水玉@マドリード」。
いやぁ。見ごたえあった。面白かった
恐るべき82歳。
印象に残ったのが、ニューヨークにいた時、フロイト派の精神科医に
かかって、絵を描けなくなった話。
彼女は妄想や悩みをすべて芸術で表現したいのに、
「なぜこう描くんですか」と、創るエネルギーが無くなるまで分析された。
絵が描けなくなった状態が「治った」こととされ、草間さんにとって、
それは最悪の数年間だったと。
今、日本で精神病院からアトリエに通う日々だが、そこは彼女の意志で
入ったところだし、医師も分析派でない。(そこに40年いるそうだ)。
だから、エネルギッシュに作品を創り続けている。
彼女は幻視や妄想を芸術として吐き続けないと、生きてゆけない。
精神治療は、方向を間違えると天才や芸術家を潰したり、
抹殺することも可能だ。
非常に恐ろしく、勿体ないことである。
良かった。草間彌生が消されないで。
今や、草間彌生を知らぬ人はいないだろう。
「白い無限の網」なんて、5億5400万円とかで、落札されてるもんなぁ。
とにかく、常人にはマネできないエネルギー。
番組見てる間、圧倒されっぱなし。
なんか、充電させてもらった感じ。
それからね。
見ていて、ずぅっと思っていたんだけど、あのルックス、あの喋り。
もしも、彼女をドラマ化するんだったら、
キャストは絶対、樹木希林以外にありえないと思うの。