スマホ詐取は「警察官の見立て」 大阪地裁、被告に無罪

スマホ詐取は「警察官の見立て」　大阪地裁、被告に無罪

2013年11月11日（月）20:23

　携帯電話をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた男子大学生（２１）の判決が１１日、大阪地裁であった。蛯原意（えびはらもとい）裁判官は、大学生が転売目的と認めたとされる捜査段階の供述調書は、「警察官の見立てを反映したもので信用できない」と指摘。「犯罪にあたる契約との認識に欠けていた」とし、無罪（求刑懲役１年６カ月）を言い渡した。

　大学生は携帯電話１台につき４千円の報酬で、１４台を法人契約するアルバイトを依頼され、４月１３日に大阪府東大阪市の販売店で会社員と偽り、スマートフォン「ｉＰｈｏｎｅ５」３台をだまし取ったとして起訴された。

　判決は、大学生はアルバイトの内容を不審に思っていたものの、契約時に自分の運転免許証を示すなど、アルバイト社員として契約を申し込むことが許されると誤信していたふしがあり、だます意思はなかったと結論づけた。