絵画全般

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画家の言葉 2

2010年05月08日 | 画家・厚地宣行氏コーナー
厚地宣行                
絵画を極端に単純化して言えば形と色が描かれている。それだけである。絵の具などの物質がそれを構築している。私にとって、描くとはその形と色を考え尽くすことであり、主題を考え尽くすことである。この両面の一方が他方を限定している。時には、相対が解ける。
造形する力を培わなければ意識する内容を表現できない。又、主題を掘り下げ答えを求め続けなければ造形の強さも獲得出来ない。
いつの時代も描かれている内容が重要であるのは変わりがない。諸世界の根源に触れる作品を描くのが困難であるのは、今日の社会において私達が、少なからず断片化している私達自身の内面にいつの間にか一層深くそれを進行させているからではないか。断片化していない自分自身を見い出すときのみ真実に描くことが出来ると思う。


1998 造形の冒険展より引用転載。

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