花咲ガニは、７０年代後半まではそんなに珍しいカニではなく、安くて庶民の一般的な食材でした。
しかし、乱獲と２００海里制によって、１９８１年から３年間の禁漁が敷かれるほど数が減ってしまったため、厳しい漁獲規制が行われています。
このため、現在では、市場に出回る量が少なく、レア食材と言われるほど、珍しいカニとなっております。
花咲ガニは、数あるカニの中でも、その姿形からして個性派のカニといってもよいでしょう。
花咲ガニは、タラバガニやアブラガニの仲間で、ヤドカリの親戚筋に当たります。このため、味はタラバガニ寄りで、濃厚でしっかりした風味があり、同じ親戚のアブラガニと比べると、より、タラバガニ寄りで美味しいカニです。
肉質は張りがあって、しこしこした食感が楽しめますが、タラバガニと比べると、苦みというか、味にクセがあります。これは、殻に接する、色のついた肉の部分に目立ております。
こうした味は、人によって好き嫌いが分かれるところでしょうが、酢やタレで合わせると、このクセのある方が美味しいという人もいます。
こうした個性を楽しむためには、茹でてそのまま食べることです。浜茹でのものは、解凍してそのまま食べるのが一番の方法です。また、クセが苦手という人は、タラバガニと同じ方法で調理しても楽しむことができます。
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