高市氏が敗れ、石破氏が総裁になった。
2回目の投票前に、それぞれ5分間の演説が行われた。高市氏はいつも通り、話の内容に合わせて急に満面の作り笑顔をみせ、5秒後には再びパッと元の厳しい表情に戻していた。これを何度も繰り返すのが彼女の特徴だ。不自然で不気味である。普段の厳しい顔、人を見下す上目遣いの顔とは全く違っていた。落差が大きすぎて、とてもじゃないが私はこのような人を信用できない。彼女のこの様子を5分間見ていた自民党議員達も、やはり彼女を心の底からは信用できなかったのではないだろうか(危うさを感じたと思う)。自民党議員たちにも、まともな感覚の部分があるんだなあと、少しほっとした。
しかし、総裁となった石破氏は各局のニュースに出演し、裏金議員達を次の選挙で公認するかの質問に、総裁である自分がなぜ公認したのかしっかりと説明することが重要であると繰り返した。
な~んだ。結局公認するのか。自民党議員である以上、絶対に生まれ変わることはできないと確信できた。彼もまた詭弁によって国民を煙に巻きながら、これまでの自民党のやり方を踏襲していくのだろう。最初で最後の改革をできる議員だと思っていたが、総裁になってから数時間でこれでは無理そうである。
次の選挙において、党として裏金議員たちを公認しなければ多くの議員たちから反発を受け、党内はめちゃくちゃになるかもしれない。しかし、彼は一匹オオカミとして「正義」と「国民の理解」の2つを大事に数十年間にわたり議員活動をしてきた人だ。その自分の歩みを否定するつもりなのだろうか。裏金議員たちを公認せず、正義を貫き、おかしなルールをすべて変えたのち、全議員から反発を受け、古い体質の悪い自民党をめちゃくちゃにして辞職することが、国民が彼に求めていることだと思うし、それは彼にしかできないことである。経済や外交などは誰でもできるのである。というか、誰がやっても同じ結果になる(菅氏でも小泉進次郎氏でも)。石破氏しかできないことは、自民党、ひいては政治全体から不正や悪をすべて無くし、お金の流れをすべて透明化し、世襲制を禁止し、議員の給料を国家公務員上級職並みにし・・・等々、国民が不満に思っていること全てを無くし、国民から信頼される政治(家)にすることである。