今年印象に残ったアルバム2021
LOUIS ARMSTRONG AND HIS FRIENNDS
絞り出すような声 に聴こえるときがある
このアルバムは、ルイ・アームストロングの生誕70周年を記念して作られたものだ。
彼は、このレコーディングの翌年1971年7月6日に亡くなっている。
私ならルイ・アームストロングが医者からトランペットを止められていたなら、レックス・スチュワート(1907.2.22 - 1967.9.7)のようなトランペット奏者に参加してもらうような作品を考え、メンバーも選曲もルイに任すと思う。
だがボブ・シールは若手中心のメンバーとの共演盤を作った。
選曲には(ライナーに書いてあるように)ボブ・シールの考えが入っているように思う。そして編曲・指揮をオリバー・ネルソンに依頼した。
この作品はルイ・アームストロングの昔の仲間を集めて作られたものではない。
サッチモも、サッチモのやってきたことも、この先も続く。
敬意を払うとは、こういうことなのかもしれない。
THE LEGENDARY BUSTER SMITH
とてもノリが良い演奏だ。強烈なノリと言った方が良さそうだ。
強力なスウィングとソロが素晴らしい。
バスター・スミスはカンザス・シティ・ジャズの中心人物の一人と言われている。
MOTEN‘S SWING(1940年11月11日 ニューヨークで録音)が全盛のような気がするが、このアルバムも良い出来だ。
名前も知らなかったバリトン・サックスのルロイ・クーパーも重要な役割を果たしていると思う。
昔からチャーリー・パーカーは、どのようなプロセスを経て我々が知っているバップのパーカーになったのかを知りたいと思っていた。
それで40年代初めから50年代初めまでの演奏を録音順に聴いたりした
パーカーに教えたと言われるバスター・スミスのこのアルバムは購入しただけで、何故かちゃんと聴いていなかった。
LIVE AT SOMETIME/BARNEY KESSEL
この日サムタイムにいた人が羨ましい。
バーニー・ケッセルのブルース感のあるスウィングを生で味わうことができたのだから。
バーニー・ケッセルはカウント・ベイシーやチャーリー・クリスチャンを信奉していたと言われている。そのことは彼のシンプルだが味わい深い演奏に表れていると思う。
彼のスウィング感が昔から好きだった。
真似ができるようでできない、彼だけのスウィングなのだと思う。
珈琲パウエル 店主