第 十 章「馬作……」 ばあちゃんが側に来て涙ぐんだ。 暖かな囲炉裏の焔でばあちゃんの顔も橙色に染まっている。 「たまたま、山で拾った林檎が井戸の中でこんなに増
第 五 章「ととさま……」 その時、障子の隙間から小さな白い顔が覗いた。 「おお、姫では...
第 三 章 (全十一章) 秋が来た。 やっと涼しい風が吹く頃、馬作が育てて...