ここの喫茶店は、看板の下に「ハヤシライス650円」て書いてます
昭和42年からやってる、おばちゃんは64・5歳くらいやから
「始めた頃は、25・6歳やったんや」って思いながら
コーヒーを飲んでると、かずちゃん(脳梗塞からの生還者)が
「先生(美容院の経営者で名前は不明?みんな先生と呼ぶ)
なに聞いてますの?」
先生「これか?」ってヘッドフォンステレオを外して
かずちゃんの耳にもっていきました
「ええ音やろかずちゃん判るか」
かずちゃん「ええ音やわぁ~ 誰ですの」
先生「かずちゃんには、判らんやろなぁ マドンナや」
かずちゃん「マドンナですか?」
先生「知ってるんかぁ」
かずちゃん「しらん」
先生「やっぱり」
「今度かずちゃんの知ってる唄入れてきたるわ」
「誰やったら、知ってるねん」
かずちゃん「カラオケでは 美空ひばりが好きですねん」
先生「それやったら、美空ひばりを入れてきたるやん」
かずちゃんは、「それお願いしますわ でもマドンナもええですねえ」
とヘッドフォンを着けたまま、リンゴ追分を唄い始めるのでした